日韓戦で決めた伝説のFK。不世出のキッカー【木村和司】の逸話を語る。
2016年11月25日 更新

日韓戦で決めた伝説のFK。不世出のキッカー【木村和司】の逸話を語る。

メキシコW杯・最終予選のホームに韓国を迎えた一戦。木村和司が、FKでゴール左上隅に決めた会心の一撃!いまや伝説。結局、夢の舞台へ立つ事は叶わなかった80年代のスーパースター木村和司を特集。

10,594 view
木村和司

木村和司

80年代・日本サッカー冬の時代

日本代表チームの活躍が日本のサッカーの主要な課題だと思っている人がいる。
そういう人にとっては1970~80年代は「暗黒の時代」だろう。

1968年のメキシコ・オリンピック銅メダルのあと、日本代表チームは低迷を続けた。オリンピックでもワールドカップでもアジア予選で敗れて、決勝大会に出場できなった。
白黒の切頂二十面体・サッカーボール

白黒の切頂二十面体・サッカーボール

☆1970年 メキシコ大会/一次予選敗退
☆1974年 西ドイツ大会/一次予選敗退
☆1978年 アルゼンチン大会/一次予選敗退
☆1982年 スペイン大会/一次予選敗退
☆1986年 メキシコ大会/最終予選敗退
☆1990年 イタリア大会/一次予選敗退

☆スター誕生☆

1979年(昭和54年)、明治大学2年で日本代表入りすると代表チームの常連となった。

1983年(昭和58年)のロサンゼルス五輪予選前までは右ウイングのスペシャリストとしてプレーしたが、所属クラブと同様に攻撃的MFとなり、攻撃の核となって80年代半ばの日本代表を支えた。
80年代、日本の「背番号10」と言えば、木村和司

80年代、日本の「背番号10」と言えば、木村和司

木村 和司(きむら かずし、1958年(昭和33年)7月19日 - )は、広島市南区大河出身の元サッカー選手、サッカー解説者、サッカー指導者。

現役時代のポジションはMF(攻撃的MF)またはFW(ウイング)。

日本サッカー協会公認S級ライセンス所持。
国際Aマッチ6試合連続ゴールは日本代表連続得点記録である(2011年時点)。
横浜マリノス時代

横浜マリノス時代

JSLを牽引した日産自動車サッカー部、Jリーグ発足後は横浜マリノスに在籍した「 ミスター・マリノス 」。

日韓戦でのフリーキック

1985.10.26[Japan vs Korea][K.Kimura FK] - YouTube

木村和司 フリーキック
木村和司と言えば、まずこのシーンを思い浮かべる方も多いであろうシーン。

メキシコW杯・最終予選で、日本のホームに韓国を迎えた一戦。
木村和司が、直接フリーキックを決めた。

ゴール左上隅に決めた会心の一撃!

2-0で負けていた日本にとって、逆転勝利への期待を最も抱かせたシーンでした。

結局、この時の日韓戦(ホーム&アウェイ)で2連敗して、メキシコW杯出場をのがしますが、30年以上経った今も、こう呼ばれています。

木村和司の「伝説のフリーキック」
85年10月の日韓戦。木村和司(右端)のFK

85年10月の日韓戦。木村和司(右端)のFK

「伝説のフリーキック」と呼ばれるようになったのは、幾つかの理由があると考えています。

この後のイタリア・ワールドカップ予選では一次予選で敗退してしまい、再びワールドカップが遠のいた存在になります。
また、低迷していた当時の日本のレベルを遥かに超えたものだったこと、そして2点差を付けられ絶望的な気持ちになって苦しいときに目の覚めるような得点で勇気付けられたことです。

ここで韓国で敗れたことで、やはり日本もプロ化をしなければという機運が高まり、Jリーグ発足へと向かっていきます。
フリーキックの名手 木村和司

フリーキックの名手 木村和司

木村和司のフリーキック

木村の代名詞であるフリーキック(以下FK)だが、蹴り始めるきっかけはテレビで観たワールドカップで、ブラジル代表のペレやリベリーノがFKで直接ゴールに放り込むのを見たこと。
蹴り始めたのは大学に入ってから。"FKでも直接ゴールを狙えるんだ"と思い、遊び感覚で練習に励んだ。
1986年 木村和司のユニフォーム

1986年 木村和司のユニフォーム

35 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

【サッカー列伝】日本代表と日産で活躍した金田喜稔 キンタダンスでDFをきりきり舞いさせていました!

【サッカー列伝】日本代表と日産で活躍した金田喜稔 キンタダンスでDFをきりきり舞いさせていました!

現在は解説者としても活躍する金田喜稔。80年代の日本サッカーを語る上では、外せない重要人物です。キンタダンスや日本代表最年少ゴール記録等、個人の技術が特に高い選手でした。
ひで語録 | 6,903 view
【サッカー列伝】選手時代のジーコの偉大さと鹿島での功績を振り返ってみます!

【サッカー列伝】選手時代のジーコの偉大さと鹿島での功績を振り返ってみます!

ジーコは白いペレや神様とまで呼ばれた偉大な選手でした。監督の印象も強くなりましたが、選手時代はピカイチの存在でした!鹿島アントラーズでの功績も含め、振り返ってみます。
ひで語録 | 22,632 view
【サッカー列伝】 読売サッカークラブ~ヴェルディ川崎のゴールマウスを守ったGK菊池新吉を特集します。

【サッカー列伝】 読売サッカークラブ~ヴェルディ川崎のゴールマウスを守ったGK菊池新吉を特集します。

80年代中盤の読売サッカークラブからJリーグ開幕時のヴェルディ川崎名GK・菊池新吉を特集します。ベストイレブンにも輝きました。
ひで語録 | 8,903 view
清水エスパルス屈指のテクニシャン【大榎克己】を振り返る記事

清水エスパルス屈指のテクニシャン【大榎克己】を振り返る記事

高校時代から「三羽烏」の一人として有名だった大榎克己選手。清水エスパルス入団後も、順調にキャリアを重ねて日本代表にまで選出されます。そんな彼のサッカー人生をまとめてみました。
ひで語録 | 7,984 view
古沼貞雄、小嶺忠敏、本田裕一郎、大山照人…高校サッカーの名将は死なない『フットボール批評issue38』が発売決定!!

古沼貞雄、小嶺忠敏、本田裕一郎、大山照人…高校サッカーの名将は死なない『フットボール批評issue38』が発売決定!!

カンゼンより、サッカー専門誌『フットボール批評issue38』が12月6日に発売されます。価格は1760円(税込)。
隣人速報 | 248 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト