「きょうふのキョーちゃん」にみる放送コードギリギリを攻めるということ。
2019年8月5日 更新

「きょうふのキョーちゃん」にみる放送コードギリギリを攻めるということ。

「ごっつええ感じ」内のアニメコーナー「きょうふのキョーちゃん」を憶えていますか?放送コードスレスレを攻める過激描写は当時でも話題になるほど、観ているこっちがヒヤヒヤして笑えないレベルでした。

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きょうふのキョーちゃん(1994年11月~1995年3月)

恐本 恐本 きょうふ~の キョーーーーーーーちゃん♪

この歌、思い出しませんか?
「ごっつええ感じ」に散見されたヤバいコーナーのひとつ「きょうふのキョーちゃん」の主題歌でしたね。

全盛期の「ごっつ」には時折狂気じみたコーナーがありましたが、これはそのひとつといってよいでしょう。松ちゃんの描く狂気じみたお笑い、そのエッセンスがいかんなく発揮されすぎでした…。

主題歌を歌うのはダブルミリオン歌手、篠原涼子!

きょうふのキョーちゃんOP

篠原涼子さんはごっつええ感じのレギュラー。

もはやその過去は黒歴史と呼ばれるほどに彼女は女優として成功を収めましたが、当時は女優でなく歌手として音楽史に名を刻むほどの大ブレイクを遂げていました。大ブレイクを遂げている同時期に、相変わらずごっつええ感じでは理不尽なほどの扱いを受ける彼女を、私たちは不思議な面持ちでみていましたよね。

【高画質】恋しさとせつなさと心強さと - ニコニコ動画

1994年7月21日、篠原涼子さんは”篠原涼子 with t.komuro”として「恋しさと せつなさと 心強さと」をリリース。

同年9月26日、10月10日付のオリコン週間シングルチャートで1位を獲得。累計売上は202.1万枚(オリコン調べ)。日本の女性ソロ歌手として初めてのCDシングル売上200万枚を突破という輝かしい実績を残します。

その時期に「きょうふのキョーちゃん」を全力で歌う彼女をごっつええ感じで観ていたわけです。

一見、ドラえもん風の構図だが…

豚足大好き、ブヒッ好きなキョーちゃんがとにかくヤバい。

アニメのコンセプトがそもそも「普通のアニメでは出来ないことをやろう」だったので、画風こそ児童アニメ風でコミカルでしたが、血肉や内臓が飛散するスプラッターかつグロテスクな描写、露骨な下ネタや性表現、他局番組や有名人をモデルにしたキャラクターが痛烈に皮肉られこき下ろされたりするなど、過激かつブラックな内容でした。

現代では無論のこと、90年代中盤でも放送コードギリギリと呼ばれていたレベルです。

第1話:電気屋さんは大騒ぎの巻(1994年11月13日)

恐怖のキョーちゃん 01

母におつかいを頼まれ、電球を買いに大型電器店にやってきたシンイチとキョーちゃん。シンイチが価格が最も安い電球を1個しか買わず、さらに1万円札しか持っていなかったことに対し店員の中年男(店長?)は「1万円を出しておいて、一番安い電球1個だけしか買わないのか」「あんたみたいなのが大人になるんじゃ、日本の将来はお先真っ暗だ」などと激しく嫌味を言う。それを見たキョーちゃんは、店員に対し種々の電化製品を駆使して制裁を加え、惨殺してしまった。

第2話:あこがれの大スターの巻(1994年11月27日)

[한글번역] 공포의 쿄쨩 ② - 동경하는 대스타

フジテレビにやってきたシンイチとキョーちゃん。シンイチはつまづいて転んだところに大スターの松本には手を差し出され、その上サインをしてもらい、大感激。しかし、その後現れた浜田にはサインを断られた上に「なんでこんなクソガキにサインやらなあかんねん!」と苛められる。そこで怒ったキョーちゃんは浜田を殴って天高く吹っ飛ばした上、さらには落下してきたところをう〇こまみれにするのであった。

第3話:プロレスだよ全員集合!!の巻(1994年12月11日)

東京ドーモで行われるプロレスラーのジャントニオ・イバ対獣神アンター・ダレダーの試合を観戦しにきたシンイチ&キョーちゃん。シンイチの応援するイバは、チョップで自分の頭を叩くなど自滅を繰り返し窮地に陥ったため、キョーちゃんが助けに入り、ダレダーを倒す。さらに、止めに入った他のプロレスラーたちも次々とラリアットやエルボーなどの技で倒していき、男女問わずわいせつ行為に及ぶなど、試合をめちゃくちゃに荒らした。その後、イバに感謝されたキョーちゃんであった。

第4話:大好き!紅白歌合戦の巻(1994年12月18日)

恐怖のキョーちゃん 04

12月31日の大晦日(年越し)。紅白歌合戦を家で見ていたシンイチは、応援していた紅組が白組に負けそうになっていることを知って心配気味。それを聞いたキョーちゃんは会場のMHKホールに乱入し、司会者や白組歌手たちを次々と血祭りに上げ(ただし和口アキ子には「あたしは紅組だよ!」と凄まれ、恐れて手を出さなかった)、白組の勝利を阻止するのであった。
劇中では篠原も登場し「恋しさと せつなさと 心強さと」を歌っていたが、シンイチに「誰これ?」とあしらわれた。篠原は実際にこの年の紅白に出場し、同曲を歌っている。
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