『ムーミン(第2作)』
製作:虫プロダクション
放送期間:1972年1月9日から1972年12月31日
放送時間:日曜19:30から20:00
放送局:フジテレビ系列
放送話数:全52話
主題歌:「ねえ!ムーミン」藤田淑子
放送期間:1972年1月9日から1972年12月31日
放送時間:日曜19:30から20:00
放送局:フジテレビ系列
放送話数:全52話
主題歌:「ねえ!ムーミン」藤田淑子
スタッフ
原作:トーベ・ヤンソン
チーフディレクター:りんたろう
演出:上梨満雄(最終回担当)ほか
脚本:𠮷田喜昭(最終回担当)ほか
作画監督:森田浩光(最終回担当)ほか
美術監督:半藤克美
音響監督:田代敦巳
音楽:宇野誠一郎
チーフディレクター:りんたろう
演出:上梨満雄(最終回担当)ほか
脚本:𠮷田喜昭(最終回担当)ほか
作画監督:森田浩光(最終回担当)ほか
美術監督:半藤克美
音響監督:田代敦巳
音楽:宇野誠一郎
キャスト
ムーミン:岸田今日子
パパ:高木均
ママ:高村章子
ノンノン:武藤礼子
スノーク:広川太一郎
スニフ:富田耕生
ミイ:堀絢子
スナフキン:西本裕行
パパ:高木均
ママ:高村章子
ノンノン:武藤礼子
スノーク:広川太一郎
スニフ:富田耕生
ミイ:堀絢子
スナフキン:西本裕行
『ムーミン(第2作)』とは
トーベ・ヤンソンの原作小説と、弟ラルス・ヤンソンとの共著である漫画をもとにしたアニメ作品。
1969年放送の『ムーミン(第1作)』に引き続き、製作を虫プロダクションが担当した第2作目となる。区別するために『新ムーミン』とも表記されることがある。
1969年放送の『ムーミン(第1作)』に引き続き、製作を虫プロダクションが担当した第2作目となる。区別するために『新ムーミン』とも表記されることがある。
『ムーミン(第2作)』の最終回
第52話「さらばムーミン谷」
雪に包まれているムーミン谷。ムーミン屋敷で冬眠前のパーティが行われている。お開きになり、帰って行くヘムレンさん、ミムラとミイ、スニフたち。スノークとノンノンもお別れの挨拶をする。
ムーミン「おやすみ。スノーク、ノンノン」
ノンノン「ムーミン、夢の中で会いましょうね」
照れるムーミン。
スナフキン「みんな行ってしまったね」
雪が積もる丘の上にスナフキンが立っていた。
スナフキン「ぼくもお別れの挨拶をしておこうと思ってね」
ムーミン「君も行っちゃうんだね」
スナフキン「ムーミン、いつかはきっと会うことができるさ。きっと帰ってくるからね」
パパ「私もその時までに大長編小説をものにしてみせますぞ」
スナフキン「じゃあ、旅の支度がありますからこれで」
パパが引き留めるが、ムーミンはスナフキンを追いかける。しかしもう姿は消えていた。
テントに戻ってきたスナフキンは強風の中、テントを片付け始める。そこへスティンキーが現れる。
スナフキン「やあ、スティンキー。君にも世話になったね」
スティンキーにゴミを片付けて貰う。荷物をかついで立ち上がり、スナフキンは村の入り口と別な方向に歩き出す。
スナフキン「旅立つ前にもう一度ムーミン谷を観ておきたいんだ。この目でしっかりとね」
吹雪の中を進むスナフキンとスティンキー。天気が悪く、まっすぐ旅立った方がよさそうだとスナフキンが判断したとき、スティンキーは「今夜の吹雪は必ず静まることになっている」と言った。今日はスナフキンにとっても最後だから、もし吹雪くことがあったらモランが食い止めてくれる手筈になっているのだ。
スナフキンが見ると、崖の先端にモランがいた。モランは吹雪をお腹に吸い込んだ。
スナフキン「ありがとう、モラン!」
ムーミン「おやすみ。スノーク、ノンノン」
ノンノン「ムーミン、夢の中で会いましょうね」
照れるムーミン。
スナフキン「みんな行ってしまったね」
雪が積もる丘の上にスナフキンが立っていた。
スナフキン「ぼくもお別れの挨拶をしておこうと思ってね」
ムーミン「君も行っちゃうんだね」
スナフキン「ムーミン、いつかはきっと会うことができるさ。きっと帰ってくるからね」
パパ「私もその時までに大長編小説をものにしてみせますぞ」
スナフキン「じゃあ、旅の支度がありますからこれで」
パパが引き留めるが、ムーミンはスナフキンを追いかける。しかしもう姿は消えていた。
テントに戻ってきたスナフキンは強風の中、テントを片付け始める。そこへスティンキーが現れる。
スナフキン「やあ、スティンキー。君にも世話になったね」
スティンキーにゴミを片付けて貰う。荷物をかついで立ち上がり、スナフキンは村の入り口と別な方向に歩き出す。
スナフキン「旅立つ前にもう一度ムーミン谷を観ておきたいんだ。この目でしっかりとね」
吹雪の中を進むスナフキンとスティンキー。天気が悪く、まっすぐ旅立った方がよさそうだとスナフキンが判断したとき、スティンキーは「今夜の吹雪は必ず静まることになっている」と言った。今日はスナフキンにとっても最後だから、もし吹雪くことがあったらモランが食い止めてくれる手筈になっているのだ。
スナフキンが見ると、崖の先端にモランがいた。モランは吹雪をお腹に吸い込んだ。
スナフキン「ありがとう、モラン!」
スナフキンはミムラとミイの家の前にやって来た。ふたりのことを回想する。
スナフキン「…おやすみ、ミイ」
スナフキンはスノークとノンノンの家の前にやって来た。ノンノンは弾いていたピアノをやめ、カーテンがひかれた。ふたりのことを回想するスナフキン。
スナフキン(…スノーク、ノンノン。君たちは世界中でもっとも素晴らしい兄妹だね)
ヘムレンさんの家の前に立つスナフキン。
スナフキン(…ヘムレンさん、くれぐれもおたっしゃで)
桟橋にある水浴び小屋(おしゃまさんが住んでいる)の前に立つスナフキン。
スナフキン(…おやすみ、質問好きのおじょうさん)
署長の家の前に立つスナフキン。
スナフキン(…お疲れ様でした。心優しい署長さん。春までぐっすりおやすみなさい)
ムーミン屋敷の前に立つスナフキン。
スティンキー「ムーミン家はもう寝ちまったようでがすなあ」
一家のことを回想する。
スナフキン(…おやすみなさい、ムーミン、ムーミンパパ、そしてムーミンママ。あなたたちは春の陽だまりのように、温かく優しい家族だ)
立ち去る。
スナフキン「…おやすみ、ミイ」
スナフキンはスノークとノンノンの家の前にやって来た。ノンノンは弾いていたピアノをやめ、カーテンがひかれた。ふたりのことを回想するスナフキン。
スナフキン(…スノーク、ノンノン。君たちは世界中でもっとも素晴らしい兄妹だね)
ヘムレンさんの家の前に立つスナフキン。
スナフキン(…ヘムレンさん、くれぐれもおたっしゃで)
桟橋にある水浴び小屋(おしゃまさんが住んでいる)の前に立つスナフキン。
スナフキン(…おやすみ、質問好きのおじょうさん)
署長の家の前に立つスナフキン。
スナフキン(…お疲れ様でした。心優しい署長さん。春までぐっすりおやすみなさい)
ムーミン屋敷の前に立つスナフキン。
スティンキー「ムーミン家はもう寝ちまったようでがすなあ」
一家のことを回想する。
スナフキン(…おやすみなさい、ムーミン、ムーミンパパ、そしてムーミンママ。あなたたちは春の陽だまりのように、温かく優しい家族だ)
立ち去る。
ムーミン屋敷の窓に灯りが点いた。
ムーミンの声「パパ、ママ、大変だよ!」
パパの声「何事だね、ムーミン」
ママの声「いやですよ、冬眠に入ったばっかりだというのにもう寝ぼけたりして」
ムーミンの声「違うんだよ。ほら、あれ。あれ渡すの忘れちゃったんだよ」
パパの声「あれ?えー?それは大変だ」
ママの声「まあ、そういえば本当にうっかりしてました」
ムーミンの声「ぼく行ってくる!」
パパの声「間に合うといいが」
ムーミンの声「間に合わなくても間に合わせてみせるよ!」
家を飛び出すムーミン。
ムーミンの声「パパ、ママ、大変だよ!」
パパの声「何事だね、ムーミン」
ママの声「いやですよ、冬眠に入ったばっかりだというのにもう寝ぼけたりして」
ムーミンの声「違うんだよ。ほら、あれ。あれ渡すの忘れちゃったんだよ」
パパの声「あれ?えー?それは大変だ」
ママの声「まあ、そういえば本当にうっかりしてました」
ムーミンの声「ぼく行ってくる!」
パパの声「間に合うといいが」
ムーミンの声「間に合わなくても間に合わせてみせるよ!」
家を飛び出すムーミン。
雪原を走るムーミン。
ムーミン「スナフキーン!」
村はずれまできたが、雪の上には自分の足跡しかない。
ムーミン「良かった、スナフキンはまだ村にいるんだ」
ムーミンはスナフキンを見つけた。
スナフキン「どうしたんだい、ムーミン?」
ムーミン「あげようと、思ってた、お守りを忘れてた」
ムーミンはスナフキンに小さな箱を渡した。スナフキンは箱のリボンを外す。
ムーミン「パパとママとぼくとでいっしょうけんめい作ったんだ。再会のお守りなんだ。これを作った人と贈られた人は必ずもう一度会えるんだよ」
スナフキンの目にきらりと光るものがある。
スナフキン「ムーミン、た、たしかに凄いお守りだね。ほら、ぼくたちさっき別れたばかりなのにこうしてもう一度会えたじゃないか」
ムーミン「ほんとだ!わーい、また会えたんだー!わーい!」
飛び跳ねて喜ぶムーミン。
スナフキン「ムーミン、ありがたくいただいとくよ」
お守りを首から下げて、服の中にしまう。
握手するムーミンとスナフキン。スティンキーも。
スナフキン「おやすみ、ムーミン。おやすみ、スティンキー。ムーミン、ぼくはお守りを信じるよ。心からね」
歩き出すスナフキン。それについていくふたり。
村はずれまで来た。
スナフキン「いよいよ、本当のお別れだね。おやすみ、ムーミン」
雪の中を去っていくスナフキン。ムーミンはそれを涙を浮かべて見ている。
ムーミン「…おやすみ、スナフキン」
ムーミン「スナフキーン!」
村はずれまできたが、雪の上には自分の足跡しかない。
ムーミン「良かった、スナフキンはまだ村にいるんだ」
ムーミンはスナフキンを見つけた。
スナフキン「どうしたんだい、ムーミン?」
ムーミン「あげようと、思ってた、お守りを忘れてた」
ムーミンはスナフキンに小さな箱を渡した。スナフキンは箱のリボンを外す。
ムーミン「パパとママとぼくとでいっしょうけんめい作ったんだ。再会のお守りなんだ。これを作った人と贈られた人は必ずもう一度会えるんだよ」
スナフキンの目にきらりと光るものがある。
スナフキン「ムーミン、た、たしかに凄いお守りだね。ほら、ぼくたちさっき別れたばかりなのにこうしてもう一度会えたじゃないか」
ムーミン「ほんとだ!わーい、また会えたんだー!わーい!」
飛び跳ねて喜ぶムーミン。
スナフキン「ムーミン、ありがたくいただいとくよ」
お守りを首から下げて、服の中にしまう。
握手するムーミンとスナフキン。スティンキーも。
スナフキン「おやすみ、ムーミン。おやすみ、スティンキー。ムーミン、ぼくはお守りを信じるよ。心からね」
歩き出すスナフキン。それについていくふたり。
村はずれまで来た。
スナフキン「いよいよ、本当のお別れだね。おやすみ、ムーミン」
雪の中を去っていくスナフキン。ムーミンはそれを涙を浮かべて見ている。
ムーミン「…おやすみ、スナフキン」
その後の『ムーミン(第2作)』
1969年放送の『ムーミン(第1作)』同様、1990年にテレビ東京系列で放送された『楽しいムーミン一家』以降、権利者の意向により放送やソフト化はされていません。
さて、第1作と第2作を合わせて「昭和ムーミン」とも呼ぶのですが、初期のキャラクターデザインを担当した大塚康生の名前から「大塚ムーミン」とも呼ばれるのだそうです。
ちょうど本記事を執筆している2日前(2021年3月15日)に「東京アニメアワードフェスティバル2021」の授賞式にて、スタジオジブリのプロデューサーである鈴木敏夫から、その大塚康生の死去が公表されました。
同氏の手がけた代表作と言えば、やはり『ルパン三世』でしょうか。『~カリオストロの城』ではルパン三世の愛車としてフィアット500が登場しますが、これは同氏の愛車だったから。
アニメ業界での功績はそれこそ数えきれないのですが、まだ新入社員であった宮崎駿の指導育成にあたったのは有名な話です。《エヴァンゲリオン》シリーズのキャラクターデザインとしても有名な貞本義行も師事されたそうです。
さて、第1作と第2作を合わせて「昭和ムーミン」とも呼ぶのですが、初期のキャラクターデザインを担当した大塚康生の名前から「大塚ムーミン」とも呼ばれるのだそうです。
ちょうど本記事を執筆している2日前(2021年3月15日)に「東京アニメアワードフェスティバル2021」の授賞式にて、スタジオジブリのプロデューサーである鈴木敏夫から、その大塚康生の死去が公表されました。
同氏の手がけた代表作と言えば、やはり『ルパン三世』でしょうか。『~カリオストロの城』ではルパン三世の愛車としてフィアット500が登場しますが、これは同氏の愛車だったから。
アニメ業界での功績はそれこそ数えきれないのですが、まだ新入社員であった宮崎駿の指導育成にあたったのは有名な話です。《エヴァンゲリオン》シリーズのキャラクターデザインとしても有名な貞本義行も師事されたそうです。
新人アニメーターだった時代
— 貞本義行@腰痛 (@Y_Sadamoto) March 15, 2021
師事した大先生の
大塚康生さんが亡くなった…
技術的な事ではもちろん
考え方とか趣味とか
色々影響を受けました
本当にお世話になりました
ありがとうございました
ご冥福をお祈りします
他、ミドルエッジ世代には懐かしい、タミヤのラジコンカー「ワイルドウィリス」のデザインも担当しています。ジープマニアとしても有名でした。