『秘密戦隊ゴレンジャー』
放送期間:1975年4月5日から1977年3月26日
放送時間:土曜19:30から20:00
放送局:NET(今のテレビ朝日)系列
放送話数:全84話
主題歌:「進めゴレンジャー」ささきいさお、堀江美都子※表記はエンディングテロップより。「進め!ゴレンジャー」と一般には表記されることが多い。
スタッフ
監督:山田稔(最終回担当)ほか
脚本:上原正三(最終回担当)ほか
音楽:渡辺宙明
音楽制作:あんだんて
キャスト
アオレンジャー/新命明:宮内洋
キレンジャー/大岩大太:畠山麦
モモレンジャー/ペギー松山:小牧りさ
ミドレンジャー/明日香健二:伊藤幸雄
江戸川権八(総指令官):高原駿雄
黒十字軍総統:八名信夫
ナレーター:大平透
『秘密戦隊ゴレンジャー』とは
巨大ロボットは出ないものの、のちの礎となった。
話数も全84話、放送期間も2年とシリーズの中で最長。視聴率も最高22パーセントを記録している。
『秘密戦隊ゴレンジャー』の最終回
第84話「真赤な大勝利!!永久に輝け五ツ星(まっかなだいしょうり!!とわにかがやけいつつぼし)」
総統「わしは黒十字軍の総統だ。そのような星占いなどで腰砕けになるとでも思っているのか?運命に逆らい、運命をねじ伏せるのも帝王たる者の力よ!よおし、ゴレンジャーに挑戦状を叩きつけろ。わしが相手になる!」
決戦場に現れたゴレンジャーたち。
ナレーション「ゴレンジャーと黒十字総統がついに対決することになった」
崖の上に黒十字軍の戦闘員ゾルダーたちが現れる。戦おうとするのをゴールデン仮面が止め、総統自らが戦いにのぞむ。
アカレンジャー「雌雄を決する時が来たな、黒十字総統!」
総統「部下には手出しをするなと命じてある。勝負はどちらかが死ぬまでとしよう。いいな?」
ゴレンジャーたちは技を繰り出すがどれも効かない。必殺技であるゴレンジャーハリケーンはギロチンに変形し、黒十字総統の首を切断した。しかし地面に転がった頭部は宙を舞って、元通りにつながる。
アカレンジャー「不死身だ…」
総統「さよう、わしは不死身だ。たとえこの地球上のいかなる武器、弾薬をもってしてもわしを倒すことはできん。たとえ水素爆弾を浴びても平気だ!お前たちの芸は見せてもらった。今度はわしの芸をお見せする番だ」
黒十字総統から五色のワイヤーが伸びてゴレンジャーの首にからみつく。
総統「黒十字スパーク!」
電流攻撃で倒れる5人。
総統はゴールデン仮面を呼び、剣を受け取った。倒れたままのアカレンジャーの胸に剣先を突きつける。そのとき突然、総統は苦しみ出して倒れた。頭部だけになる。
ゴールデン仮面「カシオペアだ…」
アカレンジャー「カシオペア?」
戦闘員たちがシェルター(箱)の中に、頭部だけの黒十字総統を入れる。
ゴールデン仮面「総統閣下。ゴールデン仮面、一命を投げ打つ覚悟にございます」
黒十字総統は「頼んだぞ」と言い残し、運び去られた。
アカレンジャー「待て、黒十字総統!まだ勝負はついておらんぞ!」
ゴールデン仮面「総統閣下は戦える状態ではない。この私が相手になる。行くぞ!」
次々と技を出すゴレンジャー。
ゴールデン仮面「ゴールデン仮面は死なず…ただ散りゆくのみ…」
ゴールデン仮面は倒れ、金の粉となって散った。
アカレンジャー「『ゴールデン仮面は死なず、ただ散りゆくのみ』。気になるセリフだ…」
ゴールデン仮面が『カシオペアだ』と言ったことも思い出す。
アカレンジャー「カシオペア…どういう意味だ?」
総統「おお、出たか!ゴールデン仮面が命を燃やして架けた虹だ。あの虹の下にゴレンジャーの秘密基地がある。これより総攻撃だ!」
ゴレンジャー秘密基地。総司令官、海城剛たちがいる。ケンブリッジにある電波望遠鏡によると、約30分間にわたってカシオペア座Aから放電された電波とX線が地球に降り注いだという。それは黒十字総統が苦しんだ時刻と一致していた。
明日香「そうだったのか。黒十字総統はそれに弱いんだ」
総司令官「うむ。しかし、証拠がない。結論を急いではいかん」
そこへ大岩大太がやってきて、なぞなぞを出す。その答えはカシオペア。海城の『か』、新命の『し』、大岩の『お』、ペギーの『ぺ』、明日香の『あ』。
金色の虹が出ていることを教える大岩。一同は外に出て空を見上げた。ひとり遅れてきた明日香が、黒十字城が接近しているとみなに告げる。ゴレンジャーたちの身体に付着したゴールデン仮面の金粉が、秘密基地の場所を教えていたのだ。
黒十字城。
総統「よおし、絨毯爆撃だ。一気にゴレンジャー基地を奪い取れ!」
黒十字城から爆弾が投下され、街が破壊される。ゾルダーたちはゴレンジャー基地に侵入して内部を破壊した。
ゴレンジャー秘密基地は破壊され、廃墟の中にいる海城たち。
総司令官「黒十字軍はすぐに最後のとどめを刺しに来る。そうなったら事だ」
バリドリーンの燃料もあと約10分飛ぶ量しか残っていない。
総司令官「ただ一つの鍵は、カシオペアと黒十字総統との関係だ」
それに対して海城は、黒十字総統に会って試してみると言った。
海城がカバンを持って歩いている。それをゾルダーが発見した。
海城「総統閣下への贈り物だ」
黒十字総統の前へ連行された海城。
総統「ついに観念したな、海城剛。いや、アカレンジャー」
総統「見ろ、ホロスコープを。火星は逆行しさそり座に入る。だがわしはそんな悪運を力で跳ねのけた!」
海城「古代バビロニアの星占い曰く『火星が月の宮にあり、そのとき月蝕起こらば、帝王は死に、国は滅びる』」
海城「これを、総統閣下に贈りたい」
海城の差し出したカバンを、ゾルダーが検査してから開ける。中には、カシオペア座の形に光る5つの点。
総統「あ、ああっ、あああっ!ああっ、カシオペアだ!」
海城「カシオペアになぜそんなに怯える?」
総統「貴様、わしを試したな?ひっ捕らえい!」
海城は無線機で、アオレンジャーたち4人に『カシオペアが弱点』であることを伝えた。
総統「撃て!」
そこへアオレンジャーたちが現れて、海城を救出する。海城もアカレンジャーに変身した。ゴレンジャーたちが次々とゾルダーを倒していく。
黒十字総統だけが残った。
総統「かかって来い、ゴレンジャー!」
5人がカシオペア座の形に陣形を組む。
アカレンジャー「カシオペア・スクラム!」
カシオペアの陣形にひるんだ黒十字総統に、5人のキックが当たる。
ゴレンジャーハリケーン。
アカレンジャー「ゴレンジャーハリケーン『カシオペア』! 行くぞ!」
必殺武器ゴレンジャーハリケーンが、カシオペア座の形になって燃える。
総統「うわあーっ!カシオペアX線だーっ!」
黒十字総統は逃げた。
しかしゴレンジャーたちは黒十字総統を追い詰めた。アカレンジャーの技ヤリビュートが胴に突き刺さる。頭部が胴を離れて宙を舞った。大笑いする黒十字総統。
総統「わしはマシンエンペラーじゃ!不死身じゃ!見ろ!」
頭部は黒十字城の姿に変わった。巨大化して、空に逃げる。
モモレンジャー「黒十字総統の正体は、黒十字城だったのね」
アカレンジャー「逃がしはせん!アオ、バリドリーンの燃料は?」
アオレンジャー「あと10分なら飛べるぜ」
空を飛んで逃げる黒十字城を、ゴレンジャーのバリドリーンが追いかける。
ナレーション「ゴレンジャーは バリドリーン、スターマシーンにおのおの爆弾をセットして黒十字城を内部から破壊しようと突入したのだ」
バリドリーンが城内に突入した。スターマシーンで城内に乗り込む。スターマシーンを火薬庫などに激突させる。あちこちで爆発が起きる。
アカレンジャー「脱出だ!」
そして黒十字城は、総統の悲鳴と共に大爆発した。
夕日。
ナレーション「こうして黒十字軍は滅びた。地球に再び平和がよみがえった」
総司令官に敬礼する5人。それぞれのアップ。
ナレーション「ありがとう、アカレンジャー、アオレンジャー、キレンジャー、モモレンジャー、ミドレンジャー。君たちは無敵の戦士だ」
敬礼を返す総司令官。
ナレーション「地上の平和を守る自由の戦士だ。君たちは星だ。永久に空に輝く五つの星だ。さらばゴレンジャー!ゴレンジャー!ゴレンジャー!」
夜空に輝くカシオペアの姿。
その後の『秘密戦隊ゴレンジャー』
たくさんの個性的な仮面怪人が楽しく、その倒し方もユニークな物が多くありました。
三振して負ける野球仮面(第53話「赤いホームラン王!必殺の背番号1」)。
視力検査表で『ダイナマイト』と読んでしまい、爆発した眼鏡仮面(第74話「青い大寒波!!地球氷づけ作戦」)。
あなたの思い出の仮面怪人は(そしてゴレンジャーハリケーン)はなんですか?
ちなみに各話のサブタイトルには必ず「色」が入っていました。赤、青、黄、桃、緑はもちろん、黒や紫や金などもありました。
第69話は「五色の五色の新兵器!!バリキキューン発進」となっています。
その後については、以降の《スーパー戦隊シリーズ》にもたくさんゲスト出演しています。
人気はいまだ衰えず、ですね!
