南斗最後の将を守護する「南斗五車星」の一人。通称、山のフドウ。かつて鬼と恐れられたほどの巨人であり、北斗の道場で行われた試合では、門下生達をゴミのように抹殺し、当時のラオウに恐怖すら抱かせた。だがその後、幼いユリアに命の大事さを教えられ、改心。武具を封印し、南斗五車星の一人としてユリアに仕えることを決意し、孤児達を養って生きる善のフドウとして生きる道を選んだ。
ケンシロウを南斗の城に連れてくる任務を任せられ、正体を隠したままケンシロウ一行と合流。後に自らの正体を明かし、南斗の城へ来てほしいとケンシロウを説得し、リンの後押しもあってなんとか願いを聞き入れてもらった。その後、ケンシロウを単身城へと向かわせたものの、拳王軍のヒルカに自らが育てるタンジとジロをさらわれてしまい、流砂に投げ込まれた二人を助けようとして危機に。しかしカンより危機を聞きつけてケンシロウが戻ってきたため、九死に一生を得て生き延びた。その後、もはや隠す必要もないと判断し、最後の将の正体がユリアであることを明かした。
暫くは療養を兼ねて自らの村で待機していたが、恐怖を取り除かんとする拳王の襲来をうけ、闘いに。劣勢であったが、自らと、そして子供達の瞳に宿る哀しみで拳王を退かせ、拳王自らが引いたデッドラインを超えさせた。しかし、本来は拳王に放たれるはずだった巨大矢を全身に受け、瀕死に。今際の際に到着したケンに、この時代を抱き包むよう願い、果てた。
南斗五車星:雲のジュウザ
南斗最後の将を守護する「南斗五車星」の一人。ユリアとリュウガの母違いの兄弟。変幻自在の我流拳での闘い方を得意とし、その拳の才能は、ラオウ達に匹敵するとまで言われた。
かつて幼馴染であったユリアに恋心を抱くが、彼女が母違いの妹であることを叔父より知らされ、そのショックから無頼の道へ。南斗五車星となっても任務を全うせず、リハクからの召集を無視し続けた。その後、眠り薬を盛られて南斗の城へ強制的に連行され、そこで南斗最後の将と対面。将の正体がユリアであることを知らされ、自らの命を将のために投げ出すことを決意した。
闘志を取り戻した姿でラオウの前に姿を現し、その変幻自在の拳で翻弄。だが本気でやりあおうとはせず、隙を突いて黒王号を奪取することで、拳王軍をその場に留めるという作戦を成功させた。
その2日後、ユリアの愛した男・ケンシロウの、強く優しい姿を見届けた後、再び拳王のもとへ。防具を脱ぎ捨てて特攻し、体に塗った油でラオウの拳をすべらせ、見事にその懐に撃壁背水掌を炸裂させるも、秘孔鏡明によって両腕を破壊されていたため、致命の打撃は与えられなかった。その後、無防備の身体をラオウに打たせて大ダメージを負うも、そのまま右腕にしがみつき、自らの命と引き換えに右腕を折ろうと画策。しかしラオウの剛力の前にはそれすら叶わず、秘孔解亜門天聴を突かれ、将の正体を吐かされそうになった。だがその強靭な精神で秘孔の効果を打ち破り、「け・・・拳王の・・・ク・ソ・バ・カ・ヤ・ロ・ウ」と言い残し絶命した。
南斗五車星:海のリハク
南斗最後の将を守護する「南斗五車星」の一人。通称、海のリハク。世が世なら万の軍勢を縦横無尽に操る天才軍師。かつて他の五車星たちと共にサザンクロスを訪れ、城から身を投げたユリアを救出。ラオウとその軍勢が迫っていることをシンに告げ、その身柄を預けられた。
聖帝の死後、南斗最後の将にケンシロウを先に会わせる為、五車星や軍団を指揮して拳王軍を攻撃。だが結果的に拳王に先に城に到着を許してしまったため、自ら時間稼ぎとなり、その隙にケンシロウとユリアを城から逃がそうとした。無数の罠で拳王を迎え撃つも、一瞬で全てを破られ敗北。だが殺されそうになった時、ケンシロウが現れ、己の予想をはるかに超えるそのケンの強さに驚嘆。しかし決着間近だというとき、自らが仕掛けた最後の仕掛けが発動してしまい、階層へと落下したラオウにユリアを奪取された挙句、ケンに眼を負傷させてしまうという最悪の結果を招いてしまった。