悲劇の特撮ヒロイン(20名):ヒロイン降板劇・オイルショックの影響・ヒロインの幸せを踏みにじる悪党ほか
2016年12月28日 更新

悲劇の特撮ヒロイン(20名):ヒロイン降板劇・オイルショックの影響・ヒロインの幸せを踏みにじる悪党ほか

昭和ウルトラマンや仮面ライダーシリーズを中心に悲劇の特撮ヒロインを振り返ってみましょう。悪党に人生を踏みにじられる悲劇のヒロイン。ウルトラマンレオではヒロインを含め数多くの仲間が亡くなりますが、大幅に製作コストを削減しないと運営できない・・・大勢の俳優に出演料を支払う金がなくなったのか・・・恐るべき大人の事情が透けて見えます。大人の事情が悲劇のヒロインを生み出すパタンが結構多いですよね。

117,890 view

斎田リコ / ダークファウスト(ウルトラマンネクサス) 特撮史上屈指のトラウマ級の悲劇のヒロイン。鬱になって見るのをやめた人も多い。

斎田リコ / ダークファウスト(演:中丸シオン) 「ウ...

斎田リコ / ダークファウスト(演:中丸シオン) 「ウルトラマンネクサス」 第1 - 12話(2004年10月2日 - 12月18日、TBS)

特撮史上屈指のトラウマ級の悲劇のヒロイン。ウルトラシリーズ史上最もハードでシリアスな展開。映像的にホラー映画並みのトラウマ展開も見せ付けた。

溝呂木眞也(ダークメフィストと一体化)に殺された斎田リコの死体は闇のウルトラマン「ダークファウスト」の媒体に利用され、自覚もないままに溝呂木に操られる生きる屍と化していた。

リコは闇の巨人・ダークファウストとして本人の自覚の無いままネクサスやナイトレイダーと死闘を繰り広げていたことが判明する。

本作のストーリーは、他のウルトラシリーズに例を見ないハードかつシリアスな重苦しいものとなった。

「本当に子供向け番組なのか?」と突っ込んでしまいたくなるほど悲愴な運命を辿った彼女。
12話「別離 -ロスト・ソウル-」

ついに彼女に関わる真相が判明。
実は孤門と初めて出会ったその夜、ビースト「ノスフェル」の襲撃によってリコの父・母・弟は惨殺されており、
彼女自身も元NR副隊長・溝呂木眞也に 対ビースト用のディバイトランチャーを至近距離で撃たれて 殺害されていた。

その死体は“魔人”ダークファウストの媒体に利用され、自覚もないままに溝呂木に操られる生きる屍と化していた。

【恐怖(問題)シーン】ウルトラマンネクサス 問題となったビーストの絵(大量の不気味な絵)

斎田リコは家族をノスフェルに、自身も溝呂木によって殺されていた。斎田リコは死んでおり、もはや人間ではなく、溝呂木=ダークメフィストの操り人形であった。メフィストは残虐すぎる。

この動画に出てくる大量の不気味な絵(グロ過ぎる)の件は新聞に批判まで掲載された。この動画自体がまるでホラー映画。ウルトラマンの話とは思えない。
実は孤門と初めて会話したその晩に家族をノスフェルに、自身も溝呂木によって殺されており、それ以降は溝呂木=ダークメフィストの操り人形=ダークファウストとなっていた(このことが判明したのは第11・12話だが、それ以前にもリコの負傷箇所と同じところにネクサスのパーティクルフェザーの直撃を受けたファウストが苦悶の声を上げるというシーンがあり、彼女とファウストが同一の存在であることが密かに示唆されている)。

【恐怖(問題)シーン】ウルトラマンネクサス ダークファウスト

鏡に映ったファウストが抜け出しリコに迫るシーンなど、ウルトラマンというより、かなりホラーな展開。これが子供向け番組なのか・・・。

他のウルトラシリーズに例を見ないハードかつシリアス過ぎる内容であり、これは、批判を受けても仕方がないでしょう。OVAや映画なら分かりますが、子供向けの時間帯(毎週土曜日の7:30 - 8:00)ではまずい。深夜でも現代では放送が厳しいだろうというレベル。
「主人公の恋人の部屋に飾られた大量の不気味な絵」「怪獣の攻撃で両親を殺されたうえに両親の身体を操られて捕らわれる少女」など、一部の場面に対して朝日新聞に批判が載るなどの状況にもなった。
斎田リコ / ダークファウスト「私はファウスト。光を飲...

斎田リコ / ダークファウスト「私はファウスト。光を飲み込む、無限の闇・・・」 多くの視聴者にトラウマを植え付けた伝説クラスの悲劇のウルトラマン。

実は、ダークファウストの正体は孤門一輝の恋人の斎田リコであり、彼女が孤門と知り合った直後に溝呂木(ダークメフィスト)によって殺害され、操り人形とされていた。

溝呂木に正体を明かされて絶望し、孤門の目の前でダークファウストに変身して姫矢が変身したネクサスと戦う。

ネクサスの光を奪い去ろうとするファウストだったが、孤門の悲痛な叫びで微かに記憶が戻り、攻撃の手を止める。

しかしこの展開を快く思わない溝呂木の差し金で、ノスフェルが乱入。
元の人格を取り戻したリコ=ファウストは孤門をかばい、彼を狙うノスフェルの攻撃を受けて力尽きてしまう。

ネクサスによってノスフェルが倒された後、孤門と出会ったことで家族が皆殺しにされ、自身も殺害された上に生きる屍として利用されたことを知りつつ、 リコは孤門に出会えたことを後悔していないと伝え、彼の腕の中で光となって消えていった。
孤門の目の前でファウストへと変貌。斎田リコ「私はファウ...

孤門の目の前でファウストへと変貌。斎田リコ「私はファウスト。光を呑み込む無限の闇だ。」

孤門「良かった。てっきり君が殺されたかもしれないって・・・。」

斎田リコ「殺されたわ。私も私の家族も、孤門君のせいで殺されたのよ。」

孤門「ボクのせいで・・・。」

斎田リコ「さっきも言っただろう。お前と出会ってから私は殺された。操り人形として利用されるために。」

斎田リコ「私はファウスト。光を呑み込む無限の闇だ。」

姫矢「ならオレはその闇を打ち払う。」
ネクサスの光を奪い去ろうとするファウストだったが、孤門...

ネクサスの光を奪い去ろうとするファウストだったが、孤門の悲痛な叫びで微かに記憶が戻り、攻撃の手を止める。

ファウスト(リコ)「孤門・・・くん・・・」

孤門「リコ・・・」
元の人格を取り戻したリコ=ファウストは孤門をかばい、彼...

元の人格を取り戻したリコ=ファウストは孤門をかばい、彼を狙うノスフェルの攻撃を受けて力尽きてしまう。

孤門をかばうリコ・・・リコはノスフェルの攻撃を受けて致命傷を負う・・・力尽きたファウストは人間体・リコに戻る。
孤門「リコ、リコ・・・死ぬな、死んじゃダメだ・・・リコ...

孤門「リコ、リコ・・・死ぬな、死んじゃダメだ・・・リコ、リコ・・・」

ネクサスによってノスフェルが倒された後、森の中で傷だらけのリコを抱きかかえる孤門。

リコはすでに溝呂木(ダークメフィスト)によって殺害され、操り人形とされていたわけですから、溝呂木がリコにかけていた傀儡(かいらい)の術式(超能力)が解けて、リコの魂が天国に成仏する(浄化される)といったところでしょうか。
リコ「孤門君・・・。私、後悔なんてしてないよ・・・。孤...

リコ「孤門君・・・。私、後悔なんてしてないよ・・・。孤門君と出会えたこと・・・、後悔なんてしてない。」

孤門「ボクだって、まだ話してない。大切なこと。まだ何も・・・。」

リコ「ごめん・・・ね・・・。」

孤門「リコ・・やだよ、やだよこんなの・・・リコ、リコ」
静かに目を閉じるリコ。その身体が金色に輝いていく。リコ...

静かに目を閉じるリコ。その身体が金色に輝いていく。リコは光の粒子として離散し完全に消滅する・・・。

死の間際、孤門との出会いが自身と家族の命を奪ったと知ってなお、「後悔してないよ。出会ったこと」と語り、彼の腕の中で光になって消滅した。

ダークファウストという「闇の存在」にされてしまったリコが、「光の存在」へ浄化された。そういう感じですね。
孤門「リコーッ!」

孤門「リコーッ!」

溝呂木眞也(ダークメフィストと一体化)に人生を踏みにじられてしまったリコの壮絶過ぎる悲劇。

斎田リコ / ダークファウストは多くの視聴者にトラウマを植え付けた。あまりにも救いがなさ過ぎる点で最強クラスの悲劇のヒロインの一人と言えます。

おそらく今後の特撮作品でリコを越えるレベルの悲劇のヒロインは生まれないでしょう。伝説のヒロインです。

坂田アキ(帰ってきたウルトラマン) ウルトラシリーズでヒロイン他主要キャラが亡くなったのは初めて。

坂田アキ(演:榊原るみ) 「帰ってきたウルトラマン」(...

坂田アキ(演:榊原るみ) 「帰ってきたウルトラマン」(1971年、TBS)(第1 - 7・9・14 - 17・19・20・22・23・26・27・37話)

榊原るみは当時売れっ子だったため、スケジュール調整が困難となったため悲劇が生まれた・・・。

まさに大人の事情によるヒロイン降板。その降板劇の演出があまりにも衝撃的過ぎた。
ウルトラシリーズでヒロイン他主要キャラが亡くなったのは...

ウルトラシリーズでヒロイン他主要キャラが亡くなったのは初めて。健とアキはナックル星人に虐殺されて物語から姿を消すことになる。

「帰ってきたウルトラマン」第37話「ウルトラマン 夕陽に死す」

暗殺宇宙人のナックル星人は「ウルトラマンジャック=郷秀樹」の弱点として坂田健・坂田アキ兄妹が彼の心の拠り所になっていることに気づき、轢き逃げという生々しい形で惨殺。当時の視聴者達にトラウマになりかねないような衝撃を与えた。
第37話でナックル星人に拉致され、車を止めようとした兄の健は撥ね殺され、さらに自分を拉致したのが宇宙人だとわかり、混乱の余りに走行中の車から逃亡を試み、逃がさないようドアを閉められた結果、服を挟んで車から引きずられて重傷を負い、郷に「宇宙人に襲われた」との言葉を残して息を引き取る。
郷に「宇宙人に襲われた」との言葉を残して息を引き取る。

郷に「宇宙人に襲われた」との言葉を残して息を引き取る。

111 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

ウルトラマンの『テレビマガジンデラックス』が7冊同時復刻!激レア写真が大きくて、ワクワクがよみがえる!

ウルトラマンの『テレビマガジンデラックス』が7冊同時復刻!激レア写真が大きくて、ワクワクがよみがえる!

初代ウルトラマンの時代から、番組収録の現場でスチール撮影してきた講談社ならではのヒーローブックが、30年超の時を経て復活!
懐かしい特撮・アニメ・漫画・テレビ番組の傑作エピソードvol.4(想定外の衝撃的な展開・みんなのトラウマ・封印作品)

懐かしい特撮・アニメ・漫画・テレビ番組の傑作エピソードvol.4(想定外の衝撃的な展開・みんなのトラウマ・封印作品)

懐かしい昭和の特撮やアニメ・漫画の衝撃的な傑作エピソードや封印作品やつい笑ってしまう面白いテレビ番組を振り返ってみましょう。いずれの作品も色々な意味で衝撃的かつトンデモない面白いネタが勢ぞろいです。
トントン | 106,337 view
懐かしい特撮・アニメ・漫画・テレビ番組の傑作エピソードvol.3(想定外の衝撃的な展開・みんなのトラウマ・トンデモない特撮やアニメ)

懐かしい特撮・アニメ・漫画・テレビ番組の傑作エピソードvol.3(想定外の衝撃的な展開・みんなのトラウマ・トンデモない特撮やアニメ)

懐かしい昭和の特撮やアニメの衝撃的な傑作エピソードやトンデモない作品やつい笑ってしまう面白いテレビ番組を振り返ってみましょう。いずれの作品も色々な意味で衝撃的かつトンデモない面白いネタが勢ぞろいです。
トントン | 137,692 view
スーパー戦隊シリーズのお約束:偽者回・ヒロインのコスプレ七変化・巨大ロボの追加・悪の組織の内部抗争ほか

スーパー戦隊シリーズのお約束:偽者回・ヒロインのコスプレ七変化・巨大ロボの追加・悪の組織の内部抗争ほか

東映の特撮ドラマ「スーパー戦隊シリーズ」の初モノのエピソードと新しい要素の定番化(お約束)の歴史を振り返ってみましょう。恒例のニセ戦隊の話やスーパー戦隊ヒロインのコスプレ七変化ほか。クリスマスには戦隊シリーズの2号(3号)ロボが発売されてデパートで子供が買って買ってと泣き叫ぶのが昭和のお約束でしたね。
トントン | 55,104 view
懐かしい特撮・アニメ・漫画の傑作トラウマ・エピソード(想定外の衝撃的な展開・みんなのトラウマ)

懐かしい特撮・アニメ・漫画の傑作トラウマ・エピソード(想定外の衝撃的な展開・みんなのトラウマ)

放送禁止用語連発の『仮面ライダーX』第14話「アポロガイストくるい虫地獄」、有名なトラウマボスが登場する『ドラゴンボールZ』劇場版第8作『燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』、モノクロ実写版「悪魔くん」の伝説のトラウマエピソード第六話「首人形」ほか現代では危なすぎて放送できない昭和の傑作トラウマ・エピソードをお楽しみください。
トントン | 76,738 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト