プリンスが手掛けた外仕事を振り返る!
2017年4月24日 更新

プリンスが手掛けた外仕事を振り返る!

プリンスの突然の訃報に驚かされてから、早一年。色々な楽器を変幻自在に演奏するマルチ・ミュージシャンであり、緻密なスタジオ・ワークから、華やかなライヴ・パフォーマンスまで、まさに天才と呼ぶのにふさわしい活躍を見せてくれた殿下。その音楽性はジャンル横断的に幅広く、遂には自身の作品だけでは飽き足らず、他アーティストへの楽曲提供やプロデュース、変名サイド・プロジェクトなども数多く手掛けていたことで知られていますね。また、殿下が作り上げた魅力的な楽曲は、様々なアーティストたちによってカバーされることも多かったのです。今回は、そんなプリンスが残してくれた他アーティスト作品の数々を振り返ってみたいと思います。

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ジェイミー・スター(JAMIE STARR)

プリンスは、他アーティストのプロデュースや楽曲提供などをする際に、いくつかの変名を使うことがありました。もしそれらのプロジェクトが失敗しても、自身の評判が悪くならないよう、あえてプリンスという名前を伏せたのだとか。そんな変名の中で、80年代前半に頻繁に使われていたのが、このジェイミー・スターです。後に、ザ・スター・カンパニーと表記されるようにもなりました。では、いくつかジェイミー・スター(ザ・スター・カンパニー)による楽曲をご紹介しましょう。

ザ・タイム

Morris Day and The Time - The Bird (movie version)

1981年にデビューしたザ・タイムは、プリンスが手掛けた最初のサイド・プロジェクト。フロント・マンだったモーリス・デイのコミカルなキャラクターと、ダンサブルなファンク・サウンドが特徴で、後にジャネット・ジャクソンなどのプロデュースで有名になるジャム&ルイスも在籍していました(後にトラブルを起こし、プリンスに解雇されてしまいましたが)。映画『パープル・レイン』ではプリンスのライバルとして出演したことでも知られており、同映画で使われたこの曲は、プリンスがモーリス・デイ、ジェシー・ションソンと共作したもの。

ヴァニティ6

Vanity 6 - Nasty Girl (original 1982)

当時プリンスの恋人だったヴァニティを中心とした三人組ガール・グループ、ヴァニティ6。当然ながら、その音楽はほとんどがプリンス作によるもので、セクシュアルなファッションや歌詞が問題視されながらも、この楽曲は全米ブラック・シングル・チャートで7位のヒットを記録。ちなみにプリンスが亡くなる約2か月前にヴァニティも死去しており、プリンスはライヴで彼女を追悼するパフォーマンスも披露していました。

アポロニア6

Apollonia 6 - Sex Shooter

前述のヴァニティが突然ソロに転向し、プリンスと別れてしまったため、急遽ヴァニティの代役オーディションが行われ、アポロニア6が誕生。アポロニアは映画『パープル・レイン』のヒロインとしてブレイク、同映画で使われたこの曲はもちろんプリンス作で、全米R&Bチャート7位を記録!

シーラ・E

SHEILA E - THE GLAMOROUS LIFE

元々は前述のアポロニアのためにプリンスが書いた曲とのことですが、この曲にはシーラのパーカッションが合うと感じた殿下は、予定を変更してシーラ・Eに歌わせ、見事全米7位のヒットに!それまで裏方のパーカッショニストとして活躍していたシーラが、表舞台でシンガーとして大成功を収めるきっかけとなったのでした。

ザ・ファミリー

The Screams Of Passion - The Family

ザ・タイム解散後、残されたメンバーに、ザ・レヴォリューションのギタリストだったウェンディの双子の妹スザンナ(プリンスの恋人だった時期もある)らを加えて結成されたのが、ザ・ファミリー。当然ながら、作詞作曲から演奏に至るまで、ほとんどをプリンスが仕切っていたため、不満だったフロント・マンのポール・ピーターソンは即ソロへ転向してしまい、バンドは解散。活動期間が短すぎた不運のバンドでしたが、彼らがレコーディングした「Nothing Compares 2 U」はシネイド・オコナーがカバーして大ヒット、皮肉にも解散後に評価が高まる結果となったのでした~

ジョーイ・ココ(JOEY COCO)

プリンスが80年代後半に好んで使っていた変名が、このジョーイ・ココ。というわけで、ジョーイ・ココ名義で提供された楽曲を、いくつかご紹介しましょう!

ジル・ジョーンズ

JILL JONES - Baby you're a trip

プリンス本人や、アポロニア6などのバック・ヴォーカルをしていたジル・ジョーンズでしたが、1987年にプリンスの全面サポートでソロ・デビューを果たしました!その魅力的な歌声は高い評価を得て、後にロニー・ジョーダンや坂本龍一などの作品でも起用されることになったのでした。ちなみにプリンスの楽曲「She's Always in My Hair」(シングル「ラズベリー・ベレー」のB面)は、ジル・ジョーンズのことを歌っているそうです。

ノナ・ヘンドリックス

Nona Hendryx Baby Go Go

70年代にパティ・ラベルらと共に、ラベルのメンバーとして「レディ・マーマレード」などのヒットを放ったベテラン・シンガー、ノナ・ヘンドリックスも、プリンスから楽曲提供を受けていました!ちなみに、同じくプリンスのサポートを受けて復活を果たすベテラン勢のメイヴィス・ステイプルズとジョージ・クリントンが、この曲でバック・ヴォーカルを担当しているというのも、見逃せません。

クリストファー(CHRISTPHER)

バングルス

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