最終回の「夢オチ」騒動
1987年7月6日発売の『週刊少年ジャンプ』30号掲載分「さらば奇面組の巻」をもって、『3年奇面組』以来7年近く続いた『ハイスクール!奇面組』の連載は終了した。
この最終回のラストシーンは、社会人になった唯が出勤途中で偶然(?)通りかかった零の自転車に乗せてもらっているところで、いつの間にか一応中時代に戻っていた、というものであった。
そして唯の「『奇面組』は自分の空想だったのかもしれないが、彼らはきっといると信じたい」という旨のモノローグが添えられつつ、千絵と校舎の廊下を歩いているカットでストーリーが終わっているため、連載終了後に読者から「夢オチはひどい」「今までの話をなかったことにするのか」などといった抗議が多く寄せられることとなった。
これに対し、新沢はのちに雑誌インタビューにて「正直、(あの最終回を)夢オチと言われるのは心外」と語っている。
また新沢は『帰ってきたハイスクール!奇面組』において、「最後は(空想なのか、正夢なのか)どっちとも取れるように描いたつもりだったが、悪いふうにしか取られなかった。
愛蔵版の単行本では、描かないとわかりにくいかなと思って走ってくる零くんの影を描き足した」とも語っており、平成になってから発売された愛蔵版および文庫版の最終回では、ラストのコマに『3年奇面組』第1話の冒頭と同様にトンカツをくわえて廊下を駆けてくる一堂零のシルエットが加筆されている。
『シャーマンキング』 不本意な未完での打ち切り。
連載末期には『週刊少年ジャンプ』のアンケート順位が最下位近くで低迷を続けた末、打ち切りという形で連載終了となった。
ジャンプコミックス最終巻のラストシーンにはみかんが描かれているが、これはストーリーの未完を意味する武井のシャレである。
連載終了直後にラジオ番組『林原めぐみのTokyo Boogie Night』において、武井からの手書きの手紙が読まれ、連載終了が不本意であったことが伝えられた。
『チャゲチャ』 連載開始からなんと8週で打ち切られたギャグ漫画。ジャンプ史上最速打ち切りと言われる。まさに伝説。
チャゲチャ 連載開始からなんと8週で打ち切られたギャグ漫画。ジャンプ史上最速打ち切りと言われる。
舞台は暮東京(グレとうきょう)。時代はまさにヤンキーにスポットライトが当たる激ヤンキー時代が到来していた。不良たちはヤン気ーというオーラをまとっており、その強弱や種類で実力が判別できる。また、ヤン必殺技という技を扱える不良も存在する。
『ロケットでつきぬけろ!』 連載がわずか10週でロケットのように突きぬけて打ち切られてしまった。
『ロケットでつきぬけろ!』(2000年) 連載がわずか10週でロケットのように突きぬけて打ち切られてしまった。
この本はロックだ。
そしてこの本を手にした
君たちもロックだ。
カートレース漫画。主人公春田倫雄(はるたみちお)がプロのレーサーを目指す物語。
しかし、連載がロケットのように突きぬけて打ち切られてしまった。
打ち切り漫画を「突き抜ける」と表現するのはここから来ている。
『ロケットでつきぬけろ!』は奇想天外なストーリーと共にユニークな雑誌巻末コメントによって注目を集めた。
【35号】ここで次週予告!!来週はハルタのお母さん登場!!マザー・オブ・ラブでつきぬけろ!
【36・37合併号】次週予告!!いよいよ赤城がベールを脱ぐ!!赤城の目的は!?ヒステリックにつきぬけろ!
【38号】Hide記念館完成。楽曲だけに留まらず他面にまで行き渡ったあの人のロック。いいんですよ武井先生
【39号】夏の夕方って好き。あのジメジメした感じが妙にエロチックだと思いません?冨樫先生
【40号】ルーベンスの初優勝。大人になって人前であれだけ泣けるなんて感動でしたね荒木先生
【41号】モラル欠如者。あの子ら多分携帯持ち始めて使いたくて仕方ないんでしょうね尾田先生
【42号】だってプーさんですよ?ちゃんじゃなくてさん。寅さん並の慕われ方ですよね樋口先生
【43号】毎回この欄はボツを食う。けどそれは自分が大人でありコドモであるとゆう事の誇りだ
2002年に『週刊少年ジャンプ』で「NUMBER10」の連載を開始するが、再び10週で連載が終了。
『タカヤ -閃武学園激闘伝-』 ラブコメ風味→学園バトル漫画→異世界ファンタジーバトル漫画へと謎の変遷を遂げ、迷走の末に終了。
『タカヤ -閃武学園激闘伝-』
中学浪人が決定した火叢タカヤ。あくる日の朝、両親から追い討ちを掛けるかのように父親の会社が倒産したと告げられる。しかし、お隣の日本屈指の大金持ち白川家から100億円の寄付をポンと貰っていた。100億円の交換条件として提示されたのはタカヤを白川家が経営する私立閃武学園へ強制入学させることであった。親はタカヤの許可も得ず快諾、お隣の白川翔、渚兄妹に無理矢理連れられ、閃武学園に仮入学することになった。
閃武学園、そこは力の強い者が生き残り、弱い者は淘汰されていく学校。どんな能力でも実力があれば力として認められる学園に入学することとなったタカヤの運命はいかに。
第1回金未来杯グランプリ作品として、読みきり編をなぞるような形で物語はスタートした。
金未来杯にて本作のプロトタイプとなる「タカヤ-おとなりさんパニック!!-」が掲載され、「あててんのよ」という名台詞のおかげもあって、見事グランプリを獲得、瞬く間に連載へとこぎつけた。
その後、「タカヤ -閃武学園激闘伝-」という名で連載を開始。しかし、ラブコメ風味だった読切時と違って、主人公がニヤニヤしながら殴り合うバトル漫画へとシフト。
更には終盤になると、タイトルを「タカヤ-夜明けの炎刃王-」と改題し、突如学園バトル漫画から異世界ファンタジーバトル漫画へと謎の変遷を遂げ、読者を混乱に陥れた。
その後は迷走の末、最後は主人公とヒロインが火見開きで必殺技を放ちながら「よっしゃあああツッ!THE ENDォォ!!」というよくわからない感じで幕を閉じた。
連載末期には『週刊少年ジャンプ』のアンケート順位が最下位近くで低迷を続けた末に打ち切りという形で終わりを迎えた。ジャンプコミックス最終巻のラストシーンにはみかんが描かれているが、これはストーリーの未完を意味する武井のシャレである。