アニメ「ベルサイユのばら」に登場した人物で実在したのは誰?
2023年8月23日 更新

アニメ「ベルサイユのばら」に登場した人物で実在したのは誰?

1970年代終わりから1980年初頭にかけて放送されたアニメ「ベルサイユのばら」は、フランス革命という史実を豪華な絵柄でダイナミックに描いた名作です。男装の麗人オスカル様がそれはそれは格好良くて、当時の乙女たちの心を鷲掴みにしました。今回はベルサイユのばらに登場した実在人物についてご紹介したいと思います!

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マリー・アントワネット

ご迷惑をおかけしています! (2543240)

まずはベルサイユのばらの主役3人の内の1人で、悲劇の王妃として世界史の中でも有名なマリー・アントワネットからご紹介します。

本名:マリー=アントワネット=ジョゼフ=ジャンヌ・ド・アプスブール=ロレーヌ
生年月日:1755年11月2日
没年月日:1793年10月16日(享年37歳)
出生地:オーストリア
父親:神聖ローマ皇帝フランツ1世
母親:マリア・テレジア

フランツ1世と後の女帝マリア・テレジアの11女として生まれたマリー・アントワネット。
ベルサイユのばら9巻のあとがきに「マリー・アントワネットはフランス語名で、ドイツ語名ではマリア・アントニアだけれど、低学年読書の混乱を避けるために最初からマリー・アントワネットとした」と書かれていました。

オーストリアの母国語はドイツ語なので、フランスに嫁ぐまではマリアと呼ばれていたということですね。
マリー・アントワネット - Wikipedia (2543242)

14歳でルイ15世の孫の、ルイ・オーギュスト(のちのルイ16世)に嫁ぎます。
フランス国民から大歓迎されたマリー・アントワネットですが、ルイ16世が即位し厳格だったベルサイユのしきたりを、廃止縮小していき貴族たちの反感を買ってしまいました。

そしてマリー・アントワネットを中傷する怪文書が出回り、国民の心も離れていきます。
フランス財政が窮乏していたのは、即位前からでルイ16世やマリー・アントワネットの責任では必ずしもありませんが、外国人の王妃へ国民の憎悪は向かってしまったのでした。

フランス革命でルイ16世処刑されたあと、裁判で死刑判決を受けてわずか37歳の若さで断頭台の梅雨と消えてしまったのです。

処刑後の遺体は足の間に頭を置き、野ざらしにされていたそうで…その後日談はかなりショックでした。

ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン

ベルサイユのばら 第11話 フェルゼン北国へ去る アニメ/動画 -ニコニコ動画 (2543245)

もう一人の実在人物の主役は、フェルセン伯爵です!

本名:ハンス・アクセル・フォン・フェルセン
生年月日:1755年9月4日
没年月日:1810年6月20日
出生地:スウェーデン・ストックホルム

アニメではパリの仮面舞踏会でマリー・アントワネットと知らずに出会い、恋に落ちて自身の財産や命を懸けて愛するマリー・アントワネットやその家族を助けます。
マリー・アントワネットが処刑された後は、死に追いやった民衆を深く憎むようになり、冷たい為政者となったために憎まれ、スウェーデンの民衆から虐殺されてしまいました。
 (2543247)

果たしてマリー・アントワネットとフェルセン伯爵は史実でも恋人同士だったのでしょうか?
1774年に仮面舞踏会でマリー・アントワネットと出会う所は事実ですが、運命的な出会いではなくスウェーデン国王グスタフ3世の思惑により、国益のためにマリー・アントワネットに近づいたと言われています。

フランス革命が起こると、革命の阻止に向けてグスタフ3世はフェルセンをスパイとしてフランスに向かわせました。
そして国王一家をオーストリアに亡命させるため、フェルセンの主導でヴァレンヌ逃亡事件を起こしますが、失敗に終わり国王一家は破滅の道を辿ってしまいます。

ではヴァレンヌ逃亡事件はフェルセンの意志ではなかったのか?という疑問も起きますが、自身の身に危険が及ぶ可能性もありますし、莫大な資金調達のために奔走し献身的に尽くしました。
そのため本人の意志だったのではないかと思われますね。

その後もマリー・アントワネットの救出に奔走しますが、1792年にグスタフ3世が暗殺されるとスウェ―デンはフランス革命から手を引き、フェルセンも失脚してしまいました。

【フェルセン伯爵】マリー・アントワネットを守るため命を懸けた逃亡劇!ヴァレンヌ逃亡の全貌・衝撃の最期【総集編】

1度は失脚したフェルセンでしたが、グスタフ4世が即位すると権力を取り戻します。
グスタフ4世が国王と対立したときは中立を保ったため、革命後も地位を保ちました。
王太子に指名されたクリスチャン・アウグストが急逝すると、フェルセンとその妹が毒殺したのでは?という噂が流れ、その件に端を発し民衆の暴動によりフェルセンは虐殺されてしまったのです。
クリスチャン・アウグストの死後、フェルセンとその妹ソフィー・ピーペル(英語版)がクリスチャン・アウグストを毒殺したという噂が流れた[4]。『ブリタニカ百科事典第11版』はこの噂を誹謗であるとし、その出所も不明としたが、反グスタフ派はこの噂を利用した[4]。

1810年6月20日にクリスチャン・アウグストの遺体がストックホルムに運ばれると、フェルセンは宮内相としてそれを迎えた[4]。やがて群衆が暴動を起こし、「殺人者」と叫びながら投石しはじめた[4]。士官2人がフェルセンを国会議事堂に護送し、そこに軟禁する形で群衆の怒りを鎮めようとしたが、フェルセンは議事堂前の階段でリンチされて死亡した[4]。暴動は1時間以上続いたが、現場にいた近衛連隊は暴動を制止しなかったという[4]。
クリスチャン・アウグストは病死だったことで、フェルセンの汚名は注がれています。
フェルセンとマリー・アントワネットが恋人だったどうかは、ハッキリしていませんが、お互いに思いあっていたことは事実ではないかと思いますね。

ロザリー・ラ・モリエール

【ロザリー・ラモルリエール】投獄された王妃マリー・アントワネットをいたわる最後の優しさ【ベルばら解説】

母を失いジャルジェ家に引き取られ、オスカル様に恋をしていたロザリーも実在の人物でした。

本名:マリー・ロザリー・ドラモルリエール
生年月日:1768年3月3日
没年月日:1848年2月2日

平民の靴職人の娘として生まれたロザリーは生涯職人でしたが、一人娘がいたということです。
マリー・アントワネットが処刑される日に、髪を切り白いリボンを渡されたことは史実でした。
当時のことを振り返り、後に手記を残しています。

ただオスカルや結婚相手の新聞記者ベルナーレ・シャトレは架空の人物ですので、マリー・アントワネットが投獄後に世話をしたこと以外は、創作のようですね。

ローズ・ベルタン

ローズ・ベルタン - Wikipedia (2543257)

マリー・アントワネットの豪華な衣装を担当し、次々に流行を創り出していたモード商のローズ・ベルタンも実在の人物です。

本名:ローズ・ベルタン
生年月日:1747年7月2日
没年月日:1813年9月22日
出生地:フランス

ベルサイユのばらでは、丸眼鏡をかけて「蚤の腹色」のドレスを作るなどコミカルに描かれていましたが、奇抜な髪型を編み出し流行させるなど、モード商の頂点に立つかなりやり手の女性でした。

「傾国の仕立て屋ローズ・ベルタン」という漫画では、ベルサイユのばらのローズ・ベルタンとは全く違うクレバーな魅力のローズ・ベルタンを見ることが出来て興味深いです。

マリー・アントワネットがタンプル塔に幽閉されてからも衣装を届け続け、処刑の年まで続きました。
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  • 👑 Fr. 🌹 2023/8/24 07:52

    マリーアントワネット・・・ほんとうは税金を無駄遣いしていた女王さまではなかったことが判明したそうです

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