アニメ『じゃりン子チエ』の最終回ってどうだった?
2020年12月20日 更新

アニメ『じゃりン子チエ』の最終回ってどうだった?

子供のときに観てたけど、最終回ってどんなだったっけ?そんな作品ってけっこうありますよね。そんな方のために、最終回のあらすじをお届けします。これであなたも思い出せるはず?『じゃりン子チエ』はこんな感じでした。ウチは日本一不幸な少女や。

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『じゃりン子チエ』

製作:毎日放送、東京ムービー新社
放送期間:1981年10月3日から1983年3月25日(1982年4月2日にはスペシャル放送)
放送時間:土曜17:00から17:30(開始時)
放送局:TBS系列
放送話数:全64話
主題歌:〈じゃりン子チエ〉中山千夏

※主題歌タイトルはクレジットのもので、「バケツのおひさんつかまえた」という曲名がある。

スタッフ

原作:はるき悦巳
チーフディレクター:高畑勲
演出:御厨恭輔(最終回担当)
脚本:宮本昌孝(最終回担当)
キャラクター設計:小田部羊一
作画監督:才田俊次
音楽:風戸慎介

キャスト

竹本チエ:中山千夏

竹本テツ:西川のりお
おバァ:鮎川十糸子
ヨシ江:山口朱美

小鉄:永井一郎
アントニオJr.:太田淑子
釜虎:緒方賢一

団長:若本紀昭(若本規夫の旧芸名)

『じゃりン子チエ』とは

ホルモン屋を営む小学5年生チエを主人公に、その店の本来の持ち主だがケンカと博打に明け暮れている父親テツ、美人な母親ヨシ江などのキャラクターの日常を描いたアニメ。

原作は同名タイトルの、はるき悦巳のマンガ。1981年4月に劇場版が公開され、その後10月からテレビ版の放送となった。
『じゃり』とは子供のことで、『じゃりン子』とは女の子のことをさす俗語である。

『じゃりン子チエ』の最終回

第64話「最終回とはいうものの…」

夜。チエから学生が団体で待っていると聞いたテツは、ひょうたん池に向かう。チエとヨシ江が話しているところに、警察官のミツルがやって来た。

一方その頃、ひょうたん池には『スフィンクスの釜虎』と『アントニオJr.』がいた。小鉄も歌いながら出て行くが、釜虎にはアホなふりをしているだけだと見抜かれてしまう。
小鉄「お前、こんなとこでなにをしとるんや」
釜虎「強いやつを探しとるんや。それもお前みたいな切れもんをな」
小鉄は、釜虎ができなかった『知恵の輪』を次々と外してみせる。釜虎は『知恵の輪』をチェーン状につなげたもので小鉄に襲いかかった。額をかすり、隠していた額の三日月傷があらわになってしまう。
釜虎「おおっ!お前はやっぱり『月の輪の雷蔵』!」
釜虎は、かつて小鉄が倒したアントニオの親友だった。勝負が始まる。
ジュニア「小鉄のやつ、一発で決める気やな」
小鉄のブレンバスターが決まった。しかし釜虎は頭巾の下に鉄兜をかぶっていたのだ。小鉄はアントニオにも使った技『必殺タマつぶし』を出すが、釜虎は『知恵の輪』を下半身に巻きつけてそれを防ぐ。
釜虎「見たか『タマつぶし崩し』!」
小鉄は釜虎にヘッドロックをかけた。
小鉄「絞めるんやないわい、心中じゃ!」
釜虎を引っ張って行き、二匹はひょうたん池に飛び込んだ。上がって来たのは小鉄。それから釜虎も浮かんできた。
小鉄「タマひねったら気絶しよった」

意識を取り戻した釜虎。
釜虎「負けや。わしの完敗や」
小鉄「なんのなんの。君はよく戦ったよ」
釜虎「『月の輪の雷蔵』に負けたんやったら本望や。さあ石抱かして池に放り込んでくれ」
それに対して小鉄は、釜虎が他の猫を池に放り込まないと誓ってくれるならそれでいい、と言う。

その三匹の後ろを、団旗をもった学生たちが行進していく。小鉄たちは隠れて見ることにする。

ひょうたん池にテツがやってきた。
テツ「こらあ、どこにおるんじゃ。便所バエ出てこい!」
団長「お前がテツか!こっちへこーい!」
徹「誰じゃ、いま呼び捨てにしたやつは!」

一方、チエとおバァはミツルの自転車に三人乗りになって、ケンカを止めるべくひょうたん池に向かっていた。

同時に、ヨシ江とカルメラたちもひょうたん池へ走って向かっていた。

ひょうたん池。木刀を構えた団長に、テツは突進していく。木刀の一撃がテツの頭に当たった。倒れて気を失うテツ。
団長「イチコロやんけ」
大喜びする団員たち。
団長「お前みたいなクズがどうしてあんな美しい人と…。本来なら頭をぶち割るところだが反省の時間を残してやる。なぜ殺されなかったかゆっくりと考えるんだ」

それを見ていた三匹。
釜虎「甘いなあいつ。ああいうやつは殺すか二度と記憶が戻らんくらい、とことんやらんといかんのや。わしが家に火い点けたからいまごろ真っ黒焦げで虫の息やと思っとったけどなあ」
そこへおバァたちがかけつけた。
おバァ「なんじゃあ延びとるやおまへんか」
団長はおバァがテツの母親だと知る。
団長「息子さんのことは申し訳ないことをしたと思っている。しかしそれは、この男の過去の悪行を切ったと思って許してもらいたい」

よく怪我をしなかったな、というおバァ。
団長「素人相手です。一撃で決めました」
おバァ「一撃!?」
チエ「一撃って一発のこと?」
おバァ「あきまへん。あんさん、もう二三発どつきなはれ。そやからもう二三発どついてとうぶん起きんようにしとかんと、ややこしいことになりますのや」

その時、テツが元気に跳ね起きた。
テツ「復活ー!」
おバァ「ほらみなはれー!」
チエ「うちしらんー!」
逃げるふたり。

ケンカが再び始まった。団長の木刀をよけたテツは小石を拾い顔に投げる。目をつぶされた団長の頭に大きな岩を落とそうとする。
チエ「うしろ、うしろー!」
おバァ「チエ、相手に知らせてどないしますのや」

テツ「くそう、わしも棒持つぞ。その旗貸せえ!」
団旗を持って逃げる学生たちに、おバァが下駄を投げた。
おバァ「こらあ、あんたら逃げてんとはようケンカを止めんかいな!」
下駄は団旗を持つ学生に当たり、倒れた。テツが団旗を手に入れる。

学生「何すんじゃババア!くそババアひっこんどれ!」
おバァ「クソババやと?ガキが年寄りになんちゅうこと言いますのや!」
こちらでもケンカが始まってしまった。チエもおバァを守るために参戦。

そこへヨシ江たちが到着した。
ヨシ江「やめなさーい!」
一同ひっくりかえり、ケンカが終わった。

小鉄のナレーション「効いたねえ、ヨシ江はんの一言は。うまく言えないがノルマンディー上陸作戦の真っ最中に世の中がいきなり停電になったような」

神妙な顔をして直立しているチエとおバァ。
小鉄のナレーション「15ラウンド戦い終えて『気を付け』で判定を待つおバァとチエちゃん」

ひっくりかえった団員たちの足。
小鉄のナレーション「伸びてしまって足で『気を付け』する応援団」

頭を下げているカルメラとミツル。
小鉄のナレーション「何もしていないのにとりあえず謝るカルメラとミツル」

ヨシ江「チエ、帰りますよ」
チエ「はい」
おバァ「ほんまにすんまへん…」

小鉄のナレーション「わずかに闘争心を残していたのはテツと団長だけだった。ヨシ江はんに対する得体の知れぬ感動がふたりの関節をガタガタにしていたが」

テツと団長はまだケンカを続けている。

屋根の上に小鉄とアントニオJr.がいる。
小鉄「すっかり春の風やなあ」
花火が上がった
アントニオJr.「あ?なんや?」
小鉄「神明神社の縁日さ」

ヨシ江と一緒に楽しそうに出店の中を歩いているチエ。カルメラ兄弟に、カルメラをおごってもらうふたり。この前の「やめなさいー!」をからかわれるヨシ江。

関節にガタがきて、変な歩き方をしているテツ。

チエとヨシ江は、平山ヒラメ一家に会って挨拶。駆けだすチエとヒラメ。ヒラメが小さな子供にぶつかってしまった。その子供の手から離れた赤い風船が青い空へと飛んで行く。

文字「おわりです…」

その後の『じゃりン子チエ』

1991年から『チエちゃん奮戦記 じゃりン子チエ』が放送されました(第2期)。

劇場版と第1期でもキャストは多少変更されているのですが、第2期ではメインキャスト以外すべて入れ替え。

スタッフも、高畑勲を含むメインのほとんどが入れ替わりました。その新スタッフの中には、のちに『宇宙船サジタリウス』を監督する横田和善、『この世界の片隅に』を監督する片渕須直などがいました。

最終回の脚本を担当した宮本昌孝は、1987年に《失われしものタリオンシリーズ》で作家デビュー。ハヤカワ文庫JAのSF作品でした。

もともと時代小説が好きだったようで、作風を変えてちょっと変わった時代劇(若い人をターゲットにしたような)を執筆していましたが、1995年に本格的歴史時代小説『剣豪将軍義』を発表して高い評価を得ました。

2015年には『乱丸』で歴史時代作家クラブ作品賞を受賞しています。
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