『リボンの騎士』
制作:虫プロダクション
放送期間:1967年4月2日から1968年4月7日
放送時間:日曜18:30から19:00(時間移動あり)
放送局:フジテレビ系列
放送話数:全52話
主題歌:「リボンの騎士」前川陽子
放送期間:1967年4月2日から1968年4月7日
放送時間:日曜18:30から19:00(時間移動あり)
放送局:フジテレビ系列
放送話数:全52話
主題歌:「リボンの騎士」前川陽子
スタッフ
原作:手塚治虫
チーフディレクター:勝井千賀雄
脚本:能 加平
演出:坂口尚三
レイアウト:藤本四郎
作画監督:穴見和子、宮本貞雄
美術:西田稔
音楽:冨田勲
チーフディレクター:勝井千賀雄
脚本:能 加平
演出:坂口尚三
レイアウト:藤本四郎
作画監督:穴見和子、宮本貞雄
美術:西田稔
音楽:冨田勲
キャスト
サファイア:太田淑子
チンク:貴家堂子
フランツ王子:喜多道枝
王様:小林恭治
お妃様:新道乃里子
X:小林修
チンク:貴家堂子
フランツ王子:喜多道枝
王様:小林恭治
お妃様:新道乃里子
X:小林修
『リボンの騎士』とは
天使チンクは、シルバーランドのお姫様であるサファイアが生まれる時に、男の心も与えてしまった。生まれたサファイアは男装の騎士「リボンの騎士」となる。
手塚治虫原作の名作のひとつ。
手塚治虫原作の名作のひとつ。
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『リボンの騎士』の最終回
第52話「シルバーランド幸せに」
ナレーション「さて今日のお話に入る前に前回のお話を思い出してみましょう。X連合の手先となったジェラルミンはついに裏切り者の本性を表し、王、お妃、サファイアの3人を殺そうとします」
ナレーション「ところがナイロンの裏切りによってジェラルミンはあえなく最後を遂げ、王冠はナイロンの手に落ちます。ナイロンはシルバーランドの王としてX連合を城に迎え入れます」
ナレーション「一方サファイアは『ドクロの間』で両親に別れを告げ、国を守る力があると信じられている金、銀、銅、みっつの球を持って城を脱出。フランツ王子に助けを求め走ります」
ナレーション「しかし、王とお妃がガイコツ島でX連合により死刑にされてしまったのです」
夜の森の中。焚火の前にいるサファイアとフランツ王子。サファイアはみっつの球を見た。
サファイア「みっつの球よ。お前たちにはいったいどんな力があるの?ほんとに力があるなら、今こそサファイアを助けて」
廃墟となった教会の鐘を鳴らすチンク。
チンク「可哀そうなサファイア。天のお父様、ぼくどんなことでもします。だからサファイアを幸せにして。お願いです」
その鐘の音は、シルバーランド城内にも響いていた。
X「ん?なんだ、あの鐘の音は?」
その音に苦しむナイロン。
Xの部下がやってきて「死刑にされた王と王妃を悼んで、国民たちが鳴らしているのです」と報告した。Xは国中の鐘を壊せと命令する。
X「そして一刻もはやくサファイアを捕まえるのだ!」
巨大なアームを持った戦車が、家々を壊しながら国中の鐘を奪った。その集まった鐘を、プレス機が叩き潰す。
街は、ますますぼろぼろになっていた。
森。
チンク「王様やお妃さまも天国へ行ってしまいました。でもサファイアは元気なので、ぼく、ほっとしました」
目隠しをしているサファイアとフランツ。森の動物たちがふたりのために、素敵な家を準備していた。
サファイア「なんて綺麗なんだろう」
ふたりは手をとり合ってその家の中に入る。
チンクはさらに動物たちの演奏曲をプレゼントした。虫は鳴き、小鳥はさえずる。しかしサファイアはその場から姿を消していた。
サファイア「チンク、ごめんさい、こんなときに泣いちゃったりして。サファイアはやっぱり弱虫なの。どんなに頑張っても歯を食いしばっても、悲しいの。もう一度、もう一度、お父様とお母様に会いたいの」
フランツ王子がやってきて肩に手を乗せる。それを見ていたチンクは、サファイアが悲しみを我慢していたと知る。
チンクは天のお父様に、王様とお妃様をよみがえらせてくれるようお願いした。光が天から降り注ぐ。
天のお父様「チンク。昔は天使だったお前だ。願いごとは言うだけで叶えられるものではないことを知っているだろう。愛する者を助けたいのなら、その人のために力の限り、心の限り働くのだ。わしはここから見ていよう。お前の願いが叶えられるかどうかは、お前の働き次第なのだ」
チンクは、サファイアのためならどんな苦しいことでもしようと誓った。
ナレーション「ところがナイロンの裏切りによってジェラルミンはあえなく最後を遂げ、王冠はナイロンの手に落ちます。ナイロンはシルバーランドの王としてX連合を城に迎え入れます」
ナレーション「一方サファイアは『ドクロの間』で両親に別れを告げ、国を守る力があると信じられている金、銀、銅、みっつの球を持って城を脱出。フランツ王子に助けを求め走ります」
ナレーション「しかし、王とお妃がガイコツ島でX連合により死刑にされてしまったのです」
夜の森の中。焚火の前にいるサファイアとフランツ王子。サファイアはみっつの球を見た。
サファイア「みっつの球よ。お前たちにはいったいどんな力があるの?ほんとに力があるなら、今こそサファイアを助けて」
廃墟となった教会の鐘を鳴らすチンク。
チンク「可哀そうなサファイア。天のお父様、ぼくどんなことでもします。だからサファイアを幸せにして。お願いです」
その鐘の音は、シルバーランド城内にも響いていた。
X「ん?なんだ、あの鐘の音は?」
その音に苦しむナイロン。
Xの部下がやってきて「死刑にされた王と王妃を悼んで、国民たちが鳴らしているのです」と報告した。Xは国中の鐘を壊せと命令する。
X「そして一刻もはやくサファイアを捕まえるのだ!」
巨大なアームを持った戦車が、家々を壊しながら国中の鐘を奪った。その集まった鐘を、プレス機が叩き潰す。
街は、ますますぼろぼろになっていた。
森。
チンク「王様やお妃さまも天国へ行ってしまいました。でもサファイアは元気なので、ぼく、ほっとしました」
目隠しをしているサファイアとフランツ。森の動物たちがふたりのために、素敵な家を準備していた。
サファイア「なんて綺麗なんだろう」
ふたりは手をとり合ってその家の中に入る。
チンクはさらに動物たちの演奏曲をプレゼントした。虫は鳴き、小鳥はさえずる。しかしサファイアはその場から姿を消していた。
サファイア「チンク、ごめんさい、こんなときに泣いちゃったりして。サファイアはやっぱり弱虫なの。どんなに頑張っても歯を食いしばっても、悲しいの。もう一度、もう一度、お父様とお母様に会いたいの」
フランツ王子がやってきて肩に手を乗せる。それを見ていたチンクは、サファイアが悲しみを我慢していたと知る。
チンクは天のお父様に、王様とお妃様をよみがえらせてくれるようお願いした。光が天から降り注ぐ。
天のお父様「チンク。昔は天使だったお前だ。願いごとは言うだけで叶えられるものではないことを知っているだろう。愛する者を助けたいのなら、その人のために力の限り、心の限り働くのだ。わしはここから見ていよう。お前の願いが叶えられるかどうかは、お前の働き次第なのだ」
チンクは、サファイアのためならどんな苦しいことでもしようと誓った。
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朝。チンクは、サファイアたちを起こしてあげようと、みっつの球を鐘にして鳴らした。その美しい音に驚くチンクや動物たち。チンクは起きてきたサファイアたちに、鐘がひとりでに鳴りだしたと言う。
フランツ「みっつの球にはやっぱり不思議な力があるんだ!」
サファイアは、このみっつの球は『国民』と『王家』と『シルバーランド』を守ると言われていると言う。
その鐘の音は国中に鳴り響いた。歓喜する国民たち。
城内。
X「どうした?鐘をすべて取り壊せと言ったはずだぞ!」
その音に苦しむX.。
その不思議な鐘の音は、潰された鐘たちを元の姿に戻した。
鐘の音を聞いた国民たちは、Xを倒すべく立ち上がった。
サファイア「みなさん、ありがとう!」
土煙をあげてX軍がやってくる。手に手に武器を持ち前進する国民たち。
進軍してきたX軍との戦いが始まった。逃亡するX軍。歓喜する国民たち。しかし城から巨大なU型磁石が飛んできて、その磁力でサファイアや国民たちから武器を奪った。
X軍の砲撃。みっつの球の鐘も割れてしまう。
国民たちは洞窟に逃げ込んだが、岩が崩れて閉じ込められてしまった。
しかし国民のひとりがこの洞窟の出口を知っていた。お城のすぐそばに出られると言う。
サファイア「急いで誰かあたしのために、なんでもいいから武器を探してください。それをもって私は城に攻め込みます!」
鍛治屋3人組が、みっつの球で武器を作ったらよいとアイデアを出した。同じく武器を作ろうとしていたチンクから仕事を引き継ぐ。
鍛冶屋たちにより輝く斧が完成した。
サファイア「きっとこれには不思議な力がある」
鍛冶屋は余った金で作ったラッパを、チンクに渡す。これにも不思議な力があるはずだと言う。
サファイアはひとりで斧を持って城に行こうとするが、それをフランツが奪った。
フランツ「女の子は引っ込んでろよ。ここはぼくに任せておけって」
指笛を鳴らして愛馬オパールを呼ぶサファイア。追いついて再び斧を奪う。
サファイア(…許して、フランツ。あなたを危ない目に会わせるなんてわたしにはできない)
砲撃の中を突き進むサファイア。だが攻撃を受けて落馬してしまった。危機一髪で助けたのはフランツ。
フランツ「いまだ!投げるんだ!」
サファイアは斧を投げた。それは雨のように降る槍を切り裂き、城の城壁に刺さった。そこからひびが入り、城壁は見る間に崩れ落ちた。
サファイア「王家の球の不思議な力だ」
フランツ「行こう、サファイア。いまこそX軍を踏み潰すんだ」
チンクが金のラッパを吹き鳴らす。壊れた城壁を越えて進む国民たち。
それを尖塔から見ているX。
X「サファイアめ…」
フランツ「みっつの球にはやっぱり不思議な力があるんだ!」
サファイアは、このみっつの球は『国民』と『王家』と『シルバーランド』を守ると言われていると言う。
その鐘の音は国中に鳴り響いた。歓喜する国民たち。
城内。
X「どうした?鐘をすべて取り壊せと言ったはずだぞ!」
その音に苦しむX.。
その不思議な鐘の音は、潰された鐘たちを元の姿に戻した。
鐘の音を聞いた国民たちは、Xを倒すべく立ち上がった。
サファイア「みなさん、ありがとう!」
土煙をあげてX軍がやってくる。手に手に武器を持ち前進する国民たち。
進軍してきたX軍との戦いが始まった。逃亡するX軍。歓喜する国民たち。しかし城から巨大なU型磁石が飛んできて、その磁力でサファイアや国民たちから武器を奪った。
X軍の砲撃。みっつの球の鐘も割れてしまう。
国民たちは洞窟に逃げ込んだが、岩が崩れて閉じ込められてしまった。
しかし国民のひとりがこの洞窟の出口を知っていた。お城のすぐそばに出られると言う。
サファイア「急いで誰かあたしのために、なんでもいいから武器を探してください。それをもって私は城に攻め込みます!」
鍛治屋3人組が、みっつの球で武器を作ったらよいとアイデアを出した。同じく武器を作ろうとしていたチンクから仕事を引き継ぐ。
鍛冶屋たちにより輝く斧が完成した。
サファイア「きっとこれには不思議な力がある」
鍛冶屋は余った金で作ったラッパを、チンクに渡す。これにも不思議な力があるはずだと言う。
サファイアはひとりで斧を持って城に行こうとするが、それをフランツが奪った。
フランツ「女の子は引っ込んでろよ。ここはぼくに任せておけって」
指笛を鳴らして愛馬オパールを呼ぶサファイア。追いついて再び斧を奪う。
サファイア(…許して、フランツ。あなたを危ない目に会わせるなんてわたしにはできない)
砲撃の中を突き進むサファイア。だが攻撃を受けて落馬してしまった。危機一髪で助けたのはフランツ。
フランツ「いまだ!投げるんだ!」
サファイアは斧を投げた。それは雨のように降る槍を切り裂き、城の城壁に刺さった。そこからひびが入り、城壁は見る間に崩れ落ちた。
サファイア「王家の球の不思議な力だ」
フランツ「行こう、サファイア。いまこそX軍を踏み潰すんだ」
チンクが金のラッパを吹き鳴らす。壊れた城壁を越えて進む国民たち。
それを尖塔から見ているX。
X「サファイアめ…」
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王の間で対峙するサファイアとX。
サファイア「X!いまこそお前の滅びるときだ!」
ふたりの戦い。Xの剣を潜り抜けて、胸に斧を刺す。苦しむX。
殴られたサファイアに、フランツが駆け寄る。レイピアでXに挑むが勝てない。逆にXは、奪った斧をふりかぶった。
それを見ていたチンク。
チンク「天のお父様!サファイアを助けてください!」
すると雷が斧に落ち、Xは倒れた。
フランツ「やったぞ、サファイア!」
チンクのラッパが鳴り響く。歓喜する国民たち。
だがXは死んでなかったのだ。笑いながら立ち上がり、城の破壊を始める。チンクの足元で城が崩れた。
Xもまた、倒れた柱の下敷きとなって死んだ。
戦いは終わった。
サファイア「チンク!死んじゃだめ、死んじゃだめだよ!」
チンク「サファイア。お別れの時がきたんだよ。天のお父様がぼくを呼んでる。ぼくもう帰んなくっちゃ」
サファイア「やだ!チンクと別れるなんてそんなのやだよ!」
チンク「天のお父様。ぼくサファイアのためにがんばったの。ぼくのお願いかなえてもらえる?」
天のお父様「よろしい、チンク。お前の願いをかなえよう。サファイアのお父さんとお母さんをそこへ送り返そう。そして、おまえが間違って入れた、サファイアの男の心を取ってあげよう」
チンク「ありがとう、お父様」
目を閉じる。
天から光が差し、消えるチンク。空に虹がかかった。その端が地面にふれると、そこから馬車が出現する。そして王様をお妃が現れた。
サファイア「お母様!お父様!」
お妃と抱き合うサファイア。3人の上に大きな虹がかかる。お妃、王様と抱き合うサファイア。手を取り合って回るサファイアとフランツ。見つめ合うふたり。
そのふたりの顔が描かれた本がある。
チンク「ぼく、天使にもどったチンク。あれからシルバーランドがどうなったか、サファイアとフランツはどうなったか、みなさん知りたいでしょう?ふふ」
チンク「シルバーランドはすっかり元通りの美しい国になりました」
城の上にたくさんの花火があがる。巨大な山車によるパレード。鐘は鳴り、お祝いする国民たち。
フランツ「サファイア、支度はできたかい?」
ピンクのドレススカート姿で現れるサファイア。くるりと回ってから会釈。
サファイア「ええ、お待ちどうさま」
チンク「サファイアとフランツはね、もうすぐ結婚するんだって。きっと素晴らしく幸せなカップルになるでしょうね。そのときはぼくも出席するんですよ」
城の窓から外を眺めるふたりの姿。見つめ合うふたり。
サファイア「X!いまこそお前の滅びるときだ!」
ふたりの戦い。Xの剣を潜り抜けて、胸に斧を刺す。苦しむX。
殴られたサファイアに、フランツが駆け寄る。レイピアでXに挑むが勝てない。逆にXは、奪った斧をふりかぶった。
それを見ていたチンク。
チンク「天のお父様!サファイアを助けてください!」
すると雷が斧に落ち、Xは倒れた。
フランツ「やったぞ、サファイア!」
チンクのラッパが鳴り響く。歓喜する国民たち。
だがXは死んでなかったのだ。笑いながら立ち上がり、城の破壊を始める。チンクの足元で城が崩れた。
Xもまた、倒れた柱の下敷きとなって死んだ。
戦いは終わった。
サファイア「チンク!死んじゃだめ、死んじゃだめだよ!」
チンク「サファイア。お別れの時がきたんだよ。天のお父様がぼくを呼んでる。ぼくもう帰んなくっちゃ」
サファイア「やだ!チンクと別れるなんてそんなのやだよ!」
チンク「天のお父様。ぼくサファイアのためにがんばったの。ぼくのお願いかなえてもらえる?」
天のお父様「よろしい、チンク。お前の願いをかなえよう。サファイアのお父さんとお母さんをそこへ送り返そう。そして、おまえが間違って入れた、サファイアの男の心を取ってあげよう」
チンク「ありがとう、お父様」
目を閉じる。
天から光が差し、消えるチンク。空に虹がかかった。その端が地面にふれると、そこから馬車が出現する。そして王様をお妃が現れた。
サファイア「お母様!お父様!」
お妃と抱き合うサファイア。3人の上に大きな虹がかかる。お妃、王様と抱き合うサファイア。手を取り合って回るサファイアとフランツ。見つめ合うふたり。
そのふたりの顔が描かれた本がある。
チンク「ぼく、天使にもどったチンク。あれからシルバーランドがどうなったか、サファイアとフランツはどうなったか、みなさん知りたいでしょう?ふふ」
チンク「シルバーランドはすっかり元通りの美しい国になりました」
城の上にたくさんの花火があがる。巨大な山車によるパレード。鐘は鳴り、お祝いする国民たち。
フランツ「サファイア、支度はできたかい?」
ピンクのドレススカート姿で現れるサファイア。くるりと回ってから会釈。
サファイア「ええ、お待ちどうさま」
チンク「サファイアとフランツはね、もうすぐ結婚するんだって。きっと素晴らしく幸せなカップルになるでしょうね。そのときはぼくも出席するんですよ」
城の窓から外を眺めるふたりの姿。見つめ合うふたり。
その後の『リボンの騎士』
テレビアニメとしてのリメイクはないのですが、2011年1月16日に閉館してしまった京都『手塚治虫ワールド』で、オリジナル短編アニメとして『リボンの騎士〈オリジナルアニメ〉』が上映されていました。
リボンの騎士 <オリジナルアニメ>
via www.youtube.com
2021/11/22 17:59
サファイア>お姫さまとして生まれるはずが「王子様?」
オスカル>男子が生まれなかったため男として育てられた