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東京駅在来線ホームを重層化

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北陸新幹線東京駅乗入れ工事

中央線高架橋改築工事

 「東京の玄関口」東京駅は大正3年の開業以来、 間断なく改良が加えられ、 拡大・発展を続けている。 一日の乗降客は約180万人、 列車本数は一日約1、800本にのぼる。
 一方現在、 1998年の長野オリンピックに向けて、 北陸新幹線高崎〜長野間の建設が 進められている。 北陸新幹線の列車は高崎から上越新幹線を経由して 東京駅に乗入れる計画だが、 現在東北・上越両新幹線が使用しているホームは1面2線。 このホームに北陸新幹線列車が乗り込む余地はない。 このため在来の中央線のホームを上層に上げ、 在来線を順次移設し、 空いた5番ホームを新幹線用に改築する工事が進められている。 当社はこのうち駅中央の0キロポストを境に その南側の工区を担当している。
 ホームの重層化工事は、 丸の内側の赤レンガ駅舎と 既在高架橋とのわずかなスペースに、 5基のタワークレーン(うち2基が当社)を設置し、 深礎杭の築造、 高架躯体の鉄骨建方が行われた。 タワークレーンが林立する様は壮観で、 乗降客の注目を集めた。
 これら一連の作業は夜間作業で行われた。 現在、 新しい中央線ホームはほぼ完成し、 タワークレーンは役目を終えて解体された。 本年7月には中央線の線路切替えが 行われる予定である。
 一方、北陸新幹線用ホーム改築工事も並行して 行われている。これは、 5番ホームを一線使用停止にして 施工スペースを生み出すことによって 可能となったものである 。同時に東海道線ホームとなる 3番ホームの崇上げとコンコース整備も行われている。

  場所 : 東京都千代田区丸の内
  発注者: 東日本旅客鉄道
  設計 : 東日本旅客鉄道
  規模 : ホーム6面12線延べ19000平方メートル
  工期 : 1990年11月〜1997年11月        (東京支店施工)

写真は鹿島月報より転載

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