ベテラン女優の娘が赤裸々告白!壮絶な“母娘の愛憎”とは

2012.03.29


小川雅代さん【拡大】

 ベテラン女優、小川真由美(72)の娘で、現在はパンクロックバンドで活動する小川雅代さん(42)が母娘の愛憎を赤裸々に綴った告白本『ポイズン・ママ 母・小川真由美との40年戦争』(文藝春秋社)を30日に出版する。「オセロ」の中島知子(40)の問題で芸能界の“洗脳”が話題になったばかりだが、小川も怪しい占い師や“教祖”に翻弄されていた様子が明かされている。

 雅代さんは、小川と昨年死去した俳優、細川俊之さんの長女として誕生。2歳のとき細川さんは別居し、後に別れた。

 小川は、離婚と大女優ゆえのストレスから50代の男性占い師に方角の吉凶などをタロットで占ってもらうようになるが、しだいに狂信的になり娘が苦しめられる。

 「緑と紫の色は縁起が悪い」と、小学生だった雅代さんのクレヨンや絵の具からその色は省かれ、週刊誌の見出しや精肉店の包装紙の色まで敏感になったという。

 小川は、その頃、俳優の橋爪功(70)と深い仲になり、婚約して同棲。13歳の多感な時期だった雅代さんは、当時の家庭をこう綴る。

 《私の寝室の真上は母の寝室だった》《毎晩のようにギシギシとおふたりのお盛んな音がうるさい》《「コレは人間としてきっと普通の音なのだ」とか「心を無にすれば大丈夫、自分を捨てれば大丈夫」とか鍛錬してみるが、簡単なことではない》

 小川は橋爪を“トクさん”と呼び、「娘がトクさんに心を開かない」と占い師に相談。雅代から「雅砂与」に改名されるが、なつかないまま、橋爪も小川の元を去る。

 16歳で高校を中退した雅代さんは母の付き人になるが、「キャッシュカードから300万円を盗んだ」と濡れ衣を着せられ、母親から1週間単位で自宅に放置されたことも。金は後に、雅代さんが心を寄せていた住み込みのシナリオライター志望の女性の犯行と分かるのだが、食料を与えられない雅代さんは飢えの限界に。

 《缶詰や煮干しや梅干し、非常食も食べつくし、大量にあった犬の餌を食べてみたが不味かったので、これはもう罪にはならないだろうと、コンビニでおにぎりやサンドイッチを万引きして食い繋いだ》というから壮絶だ。

 母への恨みつらみだけではなく、見栄とプライドを捨てられない大女優ゆえの苦悩も細かく書かれている。小川は真言密教を謳う京都在住の50代の“女性教祖”からペットビジネスを持ちかけられ、雅代さんも2006年に巻き込まれる。

 資金調達のため雅代さんが住んでいた東京・渋谷のマンションも手放すなどしたが、最終的にビジネスは軌道に乗らず、裁判沙汰に。

 小川は数年前にマスコミでもたびたび霊験者として紹介される女性宗教家の元で尼僧として得度。剃髪はしておらず、「女優活動を引退したわけではない」(プロダクション関係者)というが、長年の母親との確執で心に傷を追った娘との連絡は絶ったままだという。

 雅代さんの著書を一読したところ、1980年代に映画化・ドラマ化され大ベストセラーとなった俳優、穂積隆信(80)の著書『積木くずし』をほうふつさせる場面もある。小川自身ドラマ版の「積木くずし〜親と子の200日戦争〜」(TBS系)で、不良少女を抱える母の役を好演。当時、雅代さんは、役柄と現実を混同した視聴者から「ここの家の娘は不良娘なんだよ」「わー可哀そう」とヤジを飛ばされていたというから、何とも皮肉。

 折しも、穂積は前妻と娘を失い、30年を経たいま“完結編”として『積木くずし 最終章』(駒草出版)を出版。

 あちらもこちらも、華やかな俳優稼業の裏は、かくも大変なのかと同情したくなる。

 

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