「1972年ミュンヘンオリンピック」水の中を飛ぶように泳ぐマークスピッツはまさに世界最強のスイマーだった
2022年8月21日 更新

「1972年ミュンヘンオリンピック」水の中を飛ぶように泳ぐマークスピッツはまさに世界最強のスイマーだった

マーク・アンドリュー・スピッツは、アメリカ合衆国の男子競泳選手です。1972年に開催されたミュンヘンオリンピックにおいて、当時史上最多となる1大会で7個の金メダルを獲得しました。36年後の2008年に行われた北京オリンピックで、マイケル・フェルプスが8個の金メダルを取るまで、長きにわたり記録を維持していた選手です。

283 view

ミュンヘンオリンピック

1972年ミュンヘンオリンピック - Wikipedia (2424780)

ドイツで行われたオリンピックは、1936年に開催されたベルリンオリンピック以来2回目となります。実はドイツでのオリンピックは、第一次世界大戦勃発によって幻の大会となったみなし開催扱いの1916年大会もあるので、公式には3回目の開催となります。

しかしながらマスメディアにおいては、実際に行われた開催を数える慣例になっているようで、ドイツで2回目のオリンピックとして報道されています。第二次世界大戦後ではドイツ初のオリンピック開催となったミュンヘン大会ですが、当時はまだ東と西に分断されていたので、統一ドイツの参加は叶わず東ドイツ・西ドイツに分かれての参加になりました。

失敗をバネにして

 (2424784)

1968年に開催されたメキシコオリンピックの前、マーク・スピッツは、すでにいくつもの世界記録を持っていました。そこで大胆にもマーク・スピッツは、メキシコオリンピックで6つの金メダルを奪取すると高らかに宣言したのです。しかしその結果は散々なことになってしまい、マーク・スピッツが獲得した金メダルは2つのリレーだけに留まってしまいました。

更にメドレーリレーでは代表にも選ばれませんでした。そして100mバタフライでは銀メダル、100m自由形でも銅メダルに終わったのです。しかしマーク・スピッツはこれでへこたれることはありませんでした。この失敗をバネにして、6つの金メダル宣言を実現するためにハードな練習を積み重ね、結果的に次のミュンヘンオリンピックでは目標の更に上をいく7個の金メダルを獲得したのです。

全ての種目で世界新記録を達成

Mark Spitz's 7 golds at Munich 1972 | Epic Olympic Moments

ミュンヘンオリンピックで躍動したマーク・スピッツは、水泳の7種目において金メダルを獲得します。しかも驚くことに出場した全種目で、当時の世界新記録をマークしたのです。1大会で獲得したオリンピックの金メダル数は、マーク・スピッツと同じアメリカ合衆国のマイケル・フェルプスに2008年の北京オリンピックで破られましたが、世界記録樹立数は今でも並んでいるんですよ。

ミュンヘンオリンピックでマーク・スピッツが優勝した種目は以下の通りです。100m 自由形・200m 自由形・100m バタフライ・200m バタフライ・400m フリーリレー・800m フリーリレー・400m メドレーリレーの7種目となります。

生涯に獲得した金メダルが9個も

 (2424783)

マーク・スピッツがオリンピックにおいて生涯獲得した金メダルの数9個というのは当時としては最多数を誇っていました。同じアメリカの競泳選手だったマイケル・フェルプスが2008年北京オリンピックで抜くまでの36年間も最多数保持者として、その地位を守ってきたのです。

実はオリンピックにおいて、9個という金メダルの生涯獲得数の記録を持つ選手は、異なる種目なら3人の選手が記録しています。ソビエト連邦の体操選手ラリサ・ラチニナとフィンランドの陸上選手パーヴォ・ヌルミ、そしてアメリカ合衆国の陸上選手カール・ルイスです。種目が違うので比較などできませんが、皆さん素晴らしいですね。マーク・スピッツを含めたこれらの4選手は、マイケル・フェルプスが23個という大記録を樹立後は、2位タイとして輝き続けています。
12 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

懐かしのスター選手を振り返ろう!日本での競泳の歴史

懐かしのスター選手を振り返ろう!日本での競泳の歴史

オリンピックの競技の中でもメダルが期待されることの多い種目、競泳。日本での競泳の歴史と歴代のスターを振り返ってみました。
saiko | 365 view
ソウルオリンピック水泳で金メダルを獲得した鈴木大地長官が、久々にバサロ泳法を披露!

ソウルオリンピック水泳で金メダルを獲得した鈴木大地長官が、久々にバサロ泳法を披露!

ソウルオリンピック競泳の金メダリストで、スポーツ庁の鈴木大地長官(49)が25日、あの「バサロ」を報道陣の前で約25メートルにわたって披露した。報道陣の前で披露するのは約7年ぶりだという。鈴木大地の金メダルで当時「バサロ恋愛」という言葉も流行した。
金メダリスト岩崎恭子が水着を脱いだ!ヌードありと騒がれた写真集

金メダリスト岩崎恭子が水着を脱いだ!ヌードありと騒がれた写真集

中学二年生の14歳でバルセロナ五輪に出場、競泳女子200m平泳ぎで金メダルを獲得した岩崎恭子。 彼女が2004年に発売した『ヌードあり』写真集&DVDについて豊富な画像で紹介♪
どるぶっしゅ | 326,120 view
石井慧  運動オンチ少年がオーバーワークという暴挙で起こした奇跡。

石井慧 運動オンチ少年がオーバーワークという暴挙で起こした奇跡。

石井慧の幼少児から国士舘大学に入るまで。地球上で60億分の1の存在になる、人類で1番強い男になるための序章。
RAOH | 670 view
わずか7日間!幻の昭和64年とは?昭和64年生まれの内村航平の活躍と現在

わずか7日間!幻の昭和64年とは?昭和64年生まれの内村航平の活躍と現在

オリンピックで2連覇を果たした体操のレジェンド内村航平さん。2008年から2017年まで40連勝を達成したことから、史上最高の体操選手の呼び声も高いです。そんな内村航平さんは実は7日間しかなかった幻の昭和64年に出生していました。今回は内村航平さんの活躍や現在、そして幻の昭和64年についてご紹介します。
そうすけ | 196 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト