小学校の健康診断の定番だった「ぎょう虫検査」の義務づけが、今年から廃止されました。
ぎょう虫検査
粘着性の透明なセロファンテープを肛門周囲にしっかりと貼り付けて、肛門周辺に産み落とされた卵を貼り付けて顕微鏡でぎょう虫の卵を見つける検査です。
via illpop.com
地域で違ったぎょう虫検査用セロファン
私の地域では、大きな円と真ん中に十文字、つまり◎に「+」模様のものでしたが、東京では「渦巻き模様」だったみたいです。
アナタはどっちを使ってましたか?
アナタはどっちを使ってましたか?
東京だけテープの種類が異なる理由については、実際、商売が絡んでいるそうです。かつて「ポキール」(ぎょう虫の虫下しの商品名ですね)を販売していた三共製薬が「ポキール」販売促進のために「ウスイ式」(東京タイプではない方、青い◎印のやつです)テープの販売権を取得して全国の寄生虫予防協会にに卸していたそうです。
(現在も東京全域と千葉の一部以外はほぼ「ウスイ式」が制圧しているはずです。)
ところが、東京都寄生虫予防協会とは価格面で折り合いがつかず、都の協会は独自に「ピンテープ」(東京タイプの、渦巻きが書いてあるやつです)を開発した、という経緯があるとのことです。
ぎょう虫卵検査で陽性だったら!?
基本的にぎょう虫がいると、お尻がかゆくなり、かゆさの為おちつきがなくなったり、ひどいと寝不足になったり、内臓の組織に侵入した場合には、大変な病気になったりします。
検査結果が陽性になった場合には、ぎょう虫を駆除するために、コンバントリン等の薬を服用することになります。
検査結果が陽性になった場合には、ぎょう虫を駆除するために、コンバントリン等の薬を服用することになります。
via ikuji-mikata.net
そして、陽性が出た本人だけではなく、家族全員が行う必要もあります。
家族の中から一人でもぎょう虫に寄生されていた場合、別の人にもうつっている、もしくは別の家族から移った事も考えられるからです。
家族の中から一人でもぎょう虫に寄生されていた場合、別の人にもうつっている、もしくは別の家族から移った事も考えられるからです。
ぎょう虫検査はなぜ廃止に?
検査をはじめた1958年(昭和33年)頃と比べ、寄生虫感染率が激減し、最近では検出率が1%以下で推移していたことから“省略可能”と判断されたようです。
ぎょう虫などの寄生虫卵検査は小学3年生以下に義務づけられ、昭和33年から行われている。多くの学校で、肛門にセロハンテープを貼り、ぎょう虫の卵の有無を調べる検査を実施してきたが、衛生環境の改善に伴い、子供の寄生虫感染率は激減。過去10年の検出率は1%以下だった。
文科省によると、小学生の寄生虫卵保有は、祖父母世代(昭和33年度)が29・2%、父母世代(58年度)が3・2%に対し、子世代(平成25年度)は0・2%となっている。
廃止後、ぎょう虫検査はどこで受ければいい?
低い検出率とはいえ、1%程度は検査にひっかかる人もいるわけで、やっぱり検査しておきたいっていう人もいると思います。そんなときは最寄りの病院や保険所などで検査が可能とのことです。
(地域によっては検査を終了しているところもあるので、事前確認の上、行かれることをお勧めします。)
(地域によっては検査を終了しているところもあるので、事前確認の上、行かれることをお勧めします。)