ダウンタウンが「ライト兄弟」を名乗っていた頃、横山やすしにダメ出しされた話
若手の頃はとんねるずとウッチャンナンチャンと共に、お笑い第三世代として90年代のお笑い界を背負っていくと過度に期待されながら、見事それに応えたのは周知の事実である。
後に、喫茶店でたまたま開いた雑誌の文字からコンビ名をダウンタウンに改名して以降、爆発的な人気を獲得していったので、今ではライト兄弟のコンビ名を知る人も少なくなったのではないだろうか。
しかし、その時代に一人、ライト兄弟に対して痛烈なダメ出しをした男がいた。そう、やっさんと呼ばれ、破天荒な生き方すらもネタの肥やしに変えてしまう天才漫才師・横山やすしその人である。
稀代の漫才師・横山やすし
また、やっさんの歯に衣着せぬ物言いによる自由奔放さもウケ、関西だけでなく日本を代表する漫才師の一人となった。
やすきよ 漫才 【大砲】
各時代を象徴する漫才師の邂逅。それがYouTubeの動画として残っている。
1982年末に『ザ・テレビ演芸』へライト兄弟が出演!やっさんが「悪質な笑い」と公開説教!!
『ザ・テレビ演芸』(テレビ朝日)に出演した際、家庭内暴力を題材にし「そいつの家燃やした」・「わら人形でも作って釘打った」などと不謹慎な内容を含んだネタであったため、「笑いの中に良質なものと悪質な笑いがある。あんたら二人は悪質な笑いやで」、「テレビ出るような漫才ちゃうで」と酷評した。
さらに当時名乗っていたコンビ名「ライト兄弟」についても「航空ファンにも迷惑かける」と笑いを取りつつも批判していた(ただしこのコンビ名はやすしによく思われたいと、現場のスタッフが提案した物といわれる)。
ダウンタウン怒られる
浜田・松本デビュー当初、やすし師匠に胸ぐらをつかまれ【お前ら、チンピラの立ち話や!!】恐過ぎる
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一方、「笑いながら怒る人」やモノマネを得意としていた竹中直人は絶賛されている。
その後、俳優の仕事がメインとなった竹中は、ゲストで同番組に登場したとき、出番直前の袖で「この番組が一番緊張する」と語っていたという。
「ダウンタウンのごっつええ感じ」でのコント「やすしくん」が人気に!怒るでしかし!
松ちゃんが誇張したやっさん像をキャラクターとしてコントに落とし込んだ内容で、「怒るでしかし」「どないやっちゅうねん!」など如何にもやっさんらしい台詞を連発した。
酔っ払ったやすしくんが、怒りながら周囲に当たり散らしていく様子が笑いに直結し、反響を呼んだ。
番組の絶頂期に制作されたコントは人気を博し、シリーズ化されていくが、この笑いを追求した”本気の悪ふざけ”は、後に松ちゃんに対するマスコミからのバッシングの引き金ともなるのである。
「やすしくん」
— ダウンタウンのごっつええ感じ (@g1991_97) December 24, 2017
破天荒な人生を送った某大物漫才師をモデルにしたキャラ。漫才師の決めポーズを随所で見せる。イキってる割には、時折わびしい心情を吐露する。「怒るでしかし」「一八はまだ夢の中〜」などおかしな鼻歌を口ずさむ。
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