2018年4月20日 更新
逃亡者~50年前の視聴者を釘付けにした、リチャード・キンブルの見果てぬ旅
1960年代に、世界中の人々の共感を得て、大ブームを引き起こしたドラマ「逃亡者」。警察に追われながら、見果てぬ旅を続けるリチャード・キンブルの魅力を、懐かしい映像や画像を交えながら、振り返っていきましょう。
逃亡者とはどんなドラマ?
1963年から1967年にかけて、アメリカABC放送で放映された、テレビ史上に残る、大ヒットドラマ。4シーズンに渡って全120話が放映され、最高視聴率を記録した最終回は
なんと50%!
主人公の悲哀とハラハラの展開が、全米の視聴者の心をわし掴みにしました。
日本では1964年から放送され、こちらも最高視聴率31.8%を記録。
世界中の人々を虜にし、50年以上経った現在でも、繰り返し再放送され、リメイク版やスピンオフの作品も、数多く制作されています。
シーズン1から3までは全編モノクロ作品。シーズン4からカラーになります。
ストーリー
アメリカ・インディアナ州の小さな町の医師、リチャード・キンブルは自宅に帰ると妻の死体を発見。自宅付近で不審な片腕のない男を目撃したが証明できず、キンブル医師は妻殺しの犯人として逮捕され、死刑を宣告されます。
しかし護送中に列車の脱線事故に遭い、隙きをみて脱走。逃亡者となります。
髪の色を変え、名前を偽り、素性を隠しながら、全米各地を転々とします。追っ手の気配を気にし、常に後ろを振り返りながら、自らの潔白を証明するため、事件当夜に見た、片腕の男を探して彷徨います。
警察はキンブル医師を全国に指名手配をして、追い詰め、捕えようとします。
警察の追っ手を逃れながら、慣れない暮らしをしながら、妻殺しの真犯人を探して見果てぬ旅を続けるという、サスペンスとペーソスに溢れた物語です。
ヒューマンドラマ
逃亡中でもお金を稼がなくては食べていけません。指名手配されてますから、医師の仕事にはもちろん就けません。身分証明を厳密に求められない、工場や農場や市場などの作業員、清掃員などの、いわゆるブルーカラーの仕事が多くなります。
しかしキンブルは元々お医者さんですから、いつも周囲に馴染めずに浮いてしまいます。そんな不器用で実直な様子が、キンブルというキャラクターの魅力なのですが、何だか怪しい奴という印象を周囲の人に与えてしまって、再び逃げ出す、というのが「逃亡者」の基本パターンになってます。
またキンブル医師は、自分の立場が危ういのに、困っている人を見捨てておけないという、ヒューマニズム溢れる性分の持ち主なので、トラブルに巻き込まれながらも人助けをし、怪我や病気で治療が必要な人には、的確な処置をし、結果素性がバレ、また見果てぬ旅に出る、という事もしばしばです。
「妻殺しの犯人のリチャード・キンブル」とバレた後、周囲の人の反応も様々です。
すぐに通報する人、人殺しに慄き怯える人が多いのですが、中には指名手配犯とわかった後も、キンブルの人柄に理解を示し、潔白を信じ、今後の無事を祈ってくれる人にも出会えます。
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