『永谷園』の「お茶づけ海苔・ふりかけ・おみそ汁」。北島三郎・柳家小さん・ドリフターズ・スーパーマリオ!懐かしいCM覚えてますか?
2016年7月19日 更新

『永谷園』の「お茶づけ海苔・ふりかけ・おみそ汁」。北島三郎・柳家小さん・ドリフターズ・スーパーマリオ!懐かしいCM覚えてますか?

小さい頃から身近にあった『永谷園』の「お茶づけ海苔」や「おみそ汁」。そのロングセラー商品の数々は、「昭和」という時代に沿うように生み出されていきました。「ああ、あったあった」と思うような懐かしいCMと共に振り返ります。

7,555 view

日本のソウルフード『お茶漬け』

 (1711587)

「お茶漬け」お好きですか?
昔からある日本の「ファストフード」あるいは「ソウルフード」お茶漬け。

どんな時、召し上がりますか?
時間がない時、食欲がない時、お金がない時。
大いに助かりますね。
お酒を飲んだ後の〆に。小腹がすいた時に。
疲れて何も作りたくない時に。
なんかほっとします。
 (1706942)

多々ある「お茶漬け」商品の中でも、私たちは特に『永谷園』のものに馴染んでいるように思いませんか?
 (1705234)

これを見ただけで、「あっ、永谷園!」って、わかりますよね。
永谷園の「お茶づけ海苔」の発売開始は1952年。
懐かしいCMと一緒に振り返ってみたいと思います。

もともと『永谷園』は歴史のある『お茶』屋さん

茶宗明神社(ちゃそうみょうじんしゃ)・大神宮社

茶宗明神社(ちゃそうみょうじんしゃ)・大神宮社

御祭神は
天照大神:皇祖神のひとつ、太陽の神
豊受媛神:食物・穀物を司る女神
永谷宗円(茶宗明神):「青製煎茶法」を開発・普及させた煎茶の始祖・永谷園で有名な永谷家の先祖
が祀られています。(京都府綴喜郡宇治田原町)
煎茶の製法を発明した永谷宗七郎

煎茶の製法を発明した永谷宗七郎

永谷園の起源は、江戸時代中期、山城國宇治田原郷字湯屋谷で製茶業を営んでいた永谷宗七郎(後に入道して永谷宗円と名乗る)にさかのぼる。宗七郎は煎茶の製法を発明し、日本茶の歴史に大きな功績を残した人物である。

「もっとおいしいお茶を一般の方にも飲んでもらいたい。そうだ、つくればいいのだ。」

宗七郎は15年もの歳月をかけ、さまざまな研究を重ねた後に今でいう「煎茶」の製法を完成させた。
宗七郎は自ら開発した新製法を独占せず、惜しみなく多くの人に伝授し、青製煎茶は次第に全国の生産地に広がっていった。地元の宇治湯屋谷では「茶宗明神」として祀られている。現在でも茶宗明神には毎年多くの茶業関係者が参拝に訪れている。

https://www.nagatanien.co.jp/enjoy/backstage/『永谷園の舞台裏』より引用
青製煎茶

青製煎茶

(当時)飲まれていた煎じ茶は、若葉・古葉を残らず摘み取り、灰汁で煮た後、よく絞って粗く揉み、日乾や風乾で仕上げる方法をとっていた。
宗七郎の完成させた製法は、まずその年の新しい葉だけを摘み取り、それを蒸し、その後に指で揉みながらホイロ(乾燥炉)の上で乾燥させ、加熱して酵素の働きを殺すことにより、褐色化が抑えられ、緑色のままの茶葉になったのだ。こうしてできたお茶は、美しい薄緑色をした、芳しい香りとわずかな甘みのあるおいしいお茶だった。特にその色合いがそれまでの煎じ茶に対して印象的であったことから、「青製煎茶」と呼ばれた。(https://www.nagatanien.co.jp/enjoy/backstage/『永谷園の舞台裏』より引用
永谷園のルーツは緑茶にあり。
永谷宗七郎(宗円)さんのおかげで、私たちはおいしいお茶をいただいているのですね。
なるほど。
おいしいヒット商品を生み出す土壌に、「おいしさ」を大切にする由緒ある家系があるのだと納得がいきました。

「お茶づけ海苔」を作ったきっかけ

それでは話を、『お茶づけ海苔』が誕生する昭和に進めてみましょう。
永谷園10代目当主・永谷嘉男。

永谷園10代目当主・永谷嘉男。

1953年に株式会社永谷園本舗を設立した永谷嘉男は、わが国の煎茶の創始者、永谷宗七郎からつながる由緒あるお茶屋の家系である。
彼の父は、9代目「永谷園」の店主を務め、茶業のかたわらさまざまな商品を開発、販売していた。そんな父が開発した中に「海苔茶」というものがあった。これは細かく切った海苔に抹茶や食塩などを加え、お湯を溶いて飲む、いわば海苔を浮かべたお吸いもののようなものであった。戦後、この「海苔茶」に改良を加えたのが「お茶づけ海苔」である。
 (1710487)

これは永谷園のお吸い物です。
こんな感じだったのでしょうか?
ある日、居酒屋で酒を飲んでいた嘉男は、いつものように仕上げにお茶漬けを頼んだ。「おいしいなあ。こんなお茶漬けを家でも食べられたらいいのに」そう思った嘉男の脳裏に、父が作った海苔茶が甦った。
「そうだ。なにもお茶から離れる必要はない。海苔茶をご飯にかけたら、おいしいお茶漬けができるんじゃないか」。
この発想がすべての始まりだった。嘉男は、一気呵成に即席茶漬けの開発に乗り出した。

原料は、塩、砂糖、抹茶、昆布粉、刻み海苔、調味料。それらの種類を吟味し、配合を研究する。基本的な部分は上手くいったが、何か一つ足りなかった。ヒントは京都にあった。もともと京都には、カリカリとした小粒あられが散りばめられた「ぶぶ茶漬け」や、おかきを入れた「かきもち茶漬け」を食べる習慣がある。「あられを入れたら香ばしい風味もプラスできる」そう考えた嘉男は、早速あられを海苔茶づけに取り入れた。このあられを入れるというアイデアは、思わぬ効果もあった。あられに吸湿性があり、海苔が湿気るという問題も解消していたのだ。
 (1711585)

あられ、大好きな人多いと思います!
それにしてもアイデアを居酒屋で思いつくなんて、とても親近感を覚えますね。
永谷さん、思いついてくれて感謝です!

パッケージは歌舞伎の定式幕から

『お茶づけ海苔』のパッケージは、歌舞伎好きだった両親のために、永谷さん自身がデザインされました。また、高札に書かれた「お茶づけ海苔」の江戸文字も、ご自分で書いたそうです。
この鮮やかなパッケージは、一度見たら忘れられない強烈なインパクトを消費者に与え、長年のヒットの要因のひとつとなりました。
歌舞伎の定式幕のパターン

歌舞伎の定式幕のパターン

歌舞伎の定式幕とは、いつも使われている幕という意味で、三色の幕です。
黒・萌葱(もえぎ)色・柿の三色を使っています。
 

味だけじゃダメ!苦い思いをさせられた類似品

70 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

永谷園のお茶づけに封入されていた「東海道五拾三次」カードが復活!フルセットキャンペーンも再開!

永谷園のお茶づけに封入されていた「東海道五拾三次」カードが復活!フルセットキャンペーンも再開!

かつて永谷園の「お茶づけ海苔」に封入されていた「東海道五拾三次」カードが約20年ぶりに復活することになった。さらに、当時人気だった「フルセットキャンペーン」も実施される。また、CMでは人気力士の遠藤関が登場する。
アラフォー&アラフィフに捧ぐ!五感を刺激する昭和アニメの懐かしい「ふりかけ」特集!

アラフォー&アラフィフに捧ぐ!五感を刺激する昭和アニメの懐かしい「ふりかけ」特集!

こども向けの商品としてアニメとタイアップしてきた「ふりかけ」。アラフォー&アラフィフに捧ぐ昭和の香りをお届けします…!
リサメシアン | 22,832 view
企画展『結成60周年記念 ザ・ドリフターズ展~発掘!5人の笑いと秘宝たち~』が開催決定!!

企画展『結成60周年記念 ザ・ドリフターズ展~発掘!5人の笑いと秘宝たち~』が開催決定!!

2024年に結成60周年を迎える、日本が誇る国民的グループ「ザ・ドリフターズ」。音楽とコントに全力を注いだ5人の輝かしい“歴史”と“笑い”が詰まった企画展『結成60周年記念 ザ・ドリフターズ展 ~発掘!5人の笑いと秘宝たち~』が、7月18日(木)~8月5日(月)にかけて東京・松坂屋上野店にて開催されます。
隣人速報 | 249 view
【石川県のご当地ソング】北島三郎から石川さゆりまで名曲ぞろいの6選

【石川県のご当地ソング】北島三郎から石川さゆりまで名曲ぞろいの6選

令和6年能登半島地震により被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。全国には、被災地に思いを寄せられている方々がたくさんいらっしゃることと思います。今回の記事では、石川県の能登、金沢、加賀のことを歌った有名演歌歌手によるご当地ソング6選をご紹介します。
izaiza347 | 147 view
名古屋PARCOで展覧会「志村けんの大爆笑展」のポップアップストア『志村けんの大爆笑店~高級ブティックひとみ~』が開催!

名古屋PARCOで展覧会「志村けんの大爆笑展」のポップアップストア『志村けんの大爆笑店~高級ブティックひとみ~』が開催!

名古屋PARCO(愛知県名古屋市中区)南館7Fイベントスペースにて、展覧会『志村けんの大爆笑店~高級ブティックひとみ~』の開催が決定しました。
隣人速報 | 150 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト