その鋭い眼差しと動きの鋭いアクションで当時の子どもたちを虜にした。特撮ヒーローを語るうえでは欠かせない大葉健二を出演作と共に振り返ってみた。
千葉真一に憧れJACの1期生に応募
入所後は、新大久保のJACの事務所の近くにあったソバ屋で、住み込みで働きながら本名の高橋健二でスーツアクターとしての修行を積む。
前任の金田治氏から引き継いだ1972年のテレビドラマ『人造人間キカイダー』で、トランポリンスタントを担当。第31話で初めて「顔出し出演」を果たし、アクションが大野剣友会からJACに変更された後の『秘密戦隊ゴレンジャー』のアカレンジャーなどのスーツアクターを演じていた。
1979年の「バトルフィーバーJ」でバトルケニアを演じる
「バトルフィーバーJ」の『バトルケニア=曙四郎』として、俳優としてのレギュラーが決まった。しかも変身前と変身後(スーツアクター)の両方を演じる離れ業をやってのけ、野性的なキャラクターと役柄もマッチし、人気を得た。
当初は本名の「高橋 健二」で活動していたが、師匠である千葉真一「葉」の字をもらって「大葉 健二」の芸名を変更することになる。
1980年、「電子戦隊デンジマン」でデンジブルーとなる
誰かが助けを 求めてる
どこかで誰かが 叫んでる~
歌詞が強烈で印象的なオープニングが話題ともなった戦隊シリーズ「電子戦隊デンジマン」で『デンジブルー=青梅大五郎』を好演。こちらの作品でも変身後のスーツアクターも大葉自身が務めている。
デンジブルーと言えば、アンパン。アンパンが好きで中毒とも言えるほどの設定だった。バトルケニアもそうだったが、コメディ要素の強い役回りでも見事に演じていたように記憶している。
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1982年「宇宙刑事ギャバン」で一条寺烈として初主演
この「宇宙刑事ギャバン」では、スーツアクターは大葉健二が行っていないが、変身前のアクションには過激なシーンが多く盛り込まれることになった。
フランスでは『X-OR』というタイトルで本作品が放送されており、後に大葉健二が千葉真一と共にフランスを訪れた際には、現地在住の日本人家族からレストランで声をかけられたという逸話も残っている。
特撮ヒーロー以外でも俳優「大葉健二」として活躍
また、1984年の映画「コータローまかりとおる」では、役である天光寺輝彦がスキンヘッドのため、大葉もスキンヘッドに。意外とスキンヘッドが高評価で1985年の「影の軍団IV」「影の軍団 幕末編」に伊賀忍者・がま八(スキンヘッド)でレギュラー出演することになった。