劇場版シリーズの第1作「あぶない刑事」!
『あぶない刑事』劇場版シリーズの第1作だった。
1986年10月、テレビシリーズ第1作となる『あぶない刑事』が(毎週日曜夜9時)放送開始。当初は2クール(半年間)で終了の予定だったが、回を重ねるごとに注目を集め、さらに2クール(半年間)延長。
結果1987年9月までの1年間放送された。その余勢を駆っての公開となった。
配給収入15億円、1988年邦画配収第4位の成績を記録した。ちなみに同時上映は『七福星』。
ヨコハマ・港署に籍をおく型破りな二人の刑事の活躍を描く人気TVシリーズの映画化で、脚本は「お嬢さん探偵 ときめき連発!」の柏原寛司と大川俊道が執筆。
監督は「化石の荒野」の長谷部安春、撮影は「ハチ公物語」の姫田真佐久がそれぞれ担当。
≪あらすじ≫ ユージとタカを手玉に取る殺し屋現る!
金曜日の夜、OLやサラリーマンが歓楽街へとくり出す頃。
パトロール中の刑事、鷹山敏樹と大下勇次の覆面車へ緊急事態の連絡が入った。
中光製薬の研究所が何者かに襲われ、中野博士が死亡。制ガン剤の研究データも破壊されていた。
翌日、二人は情報屋から仕入れたネタで犯人の豹藤幸次郎をスーパーマーケットに追いつめたが、豹藤は人質を取って銃を乱射し店内はパニックとなった。
鷹山と大下は犯人を取り逃がし、近藤課長から大目玉をくらう。二人は公園のトイレの痴漢取り締まりに回わされてしまった。
株に詳しい田中刑事が中光製薬同様に制ガン剤を開発中だったコスモ薬品の株の急騰をつきとめ、30億を儲けた大株主の画商・鳴海総太郎をリストアップした。
鷹山と大下は課長命令を無視し美人の鳴海画廊マネージャー・結城緑をマーク。命令違反に怒った課長は二人を警邏係の応援に回すが、それでも鷹山と大下は交代で緑を見張ることにした。
そしてニューヨークへ旅立とうとする緑を拉致し港の廃船置場に監禁。
動き始めた豹藤と銃撃戦となるが、再び逃がしてしまう。
翌朝、緑の身柄は取り調べ室へと移されたが、事件については黙否を続けていた。そんなとき豹藤から電話があり、誘拐した少年課の女刑事・真山薫と緑を交換しろという。
指定場所の繁華街に張り込む刑事たちの追跡をかわし豹藤と緑はマンホールを伝って逃げたが、薫は無事に帰された。事件解決を焦せる大下は薫が監禁されていたと見られる病院へ乗り込む。
ユージとタカは、殺し屋・豹藤に大苦戦!
豹藤は地雷を巧妙に設置し、危うくユージは吹っ飛ばされるところだった(タカが地雷に気付き、ユージが足で踏む前に制止させた)。
真ん中が緑。この後、薫と交換。
そして、緑を確保し、車内に引き込むと、刑事たちの目を盗み、あらかじめ穴を開けていた車の床から、マンホールの蓋を開き、逃げ出した!
一方、鷹山は豹藤を追いつめ格闘になるが、予想以上に強い豹藤に頻死の重傷を負わされてしまう。
病院のベッドに横たわる鷹山を見て、大下は単独行動をとったことを悔んだ。
数日後、大下と鷹山は鳴海らが潜んでいる屋敷に乗り込む。が、逃げる豹藤を追い二人が外へ出たスキに、鳴海は手榴弾で自殺を計り、止めようとした緑と共に爆死してしまった。
大下と鷹山は銃撃戦の末、ボートで逃げようとしていた豹藤をようやく仕止めた。