ジャンプ、マガジン、サンデー、チャンピオン!四大少年漫画雑誌の歩み。
2019年9月2日 更新

ジャンプ、マガジン、サンデー、チャンピオン!四大少年漫画雑誌の歩み。

四大少年漫画雑誌といえばジャンプ、マガジン、サンデー、チャンピオンという認識で共通しているかと思います。多くの人にとっては「ジャンプ最強」だったと思いますが、年代によってメインで読んでいた雑誌が違うかもしれませんね。四大少年漫画雑誌の歩みについて。

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ジャンプ、マガジン、サンデー、チャンピオン。お馴染みの少年漫画雑誌です。

雑誌名を聞くだけでもう、様々なマンガが思い浮かびます。皆さんはどの時代にどの雑誌を読んでいましたか?1974年生れの私の場合、中高生の頃はジャンプ、マガジン、サンデーを毎回読んでいました(全部回し読み…)。

ジャンプとマガジンが最強と呼ばれた時代でしたが、サンデーやチャンピオンはもっと早い時代に全盛期が来てたんですよね。だからこそ、四大少年漫画雑誌と呼ばれていたんだと思います。

そこでジャンプ、マガジン、サンデー、チャンピオンについて、その歩みを振り返ります。
週刊少年ジャンプ 集英社 1968年創刊
週刊少年マガジン 講談社 1959年創刊
週刊少年サンデー 小学館 1959年創刊
週刊少年チャンピオン 秋田書店 1969年創刊
おおまかな流れでは1970年代に黄金期を迎えたチャンピオン。1980年代前半と1990年代後半に黄金期を迎えたサンデー。「二強」とも括られて、ともに1990年代前半にピークを迎えたジャンプ、同じく後半に絶頂期を迎えたマガジンという感じでしょう。

週刊少年チャンピオン

発行日および発売日は毎週木曜日。四大雑誌のなかでは発行部数が劣りますが、自由な作風でアクの強い作品が多いとされています。
週刊少年チャンピオン1980年11月3日号

週刊少年チャンピオン1980年11月3日号

1969年7月に創刊

1969年7月、秋田書店が「フレッシュな少年週刊誌」のキャッチで創刊。少年漫画誌としては後発だったものの、同じく後発のジャンプと違い手塚治虫やさいとう・たかをなど有力作家を連載陣に揃えることに成功します。

この時期の人気連載には、

-『夕やけ番長』
-『あばしり一家』
-『ガッツジュン』
-『宇宙猿人ゴリ』
-『太陽の恋人』
-『原始少年リュウ』
-『バビル2世』


などがあります。

黄金期となった1970年代

1972年4月、壁村耐三が編集長に就任して黄金期が到来。劇画路線で青年誌化が進んでいた『週刊少年マガジン』『週刊少年サンデー』に対して王道的な少年誌路線で躍進します。

-『ドカベン』
-『ブラック・ジャック』
-『魔太郎がくる!!』
-『マーズ』
-『キューティーハニー』
-『番長惑星』
-『恐怖新聞』
-『ふたりと5人』
-『百億の昼と千億の夜』
-『がきデカ』
-『月とスッポン』
-『らんぽう』
-『レース鳩0777』
-『青い空を白い雲がかけてった』
-『750ライダー』
-『エコエコアザラク』
-『ゆうひが丘の総理大臣』
-『マカロニほうれん荘』


など人気作品が数多く連載。スポ根、学園もの、ホラー、お色気、ギャグといったほぼ全てのジャンルを網羅します。こうやって俯瞰すると錚々たるラインナップです。

発行部数も『週刊少年ジャンプ』と競い合う形で、1977年1月には200万部を突破して四大誌のトップに立ちました。

発行部数が落ち込んだ1980年代

1980年代初頭の人気作品には

-『るんるんカンパニー』
-『クルクルくりん』
-『プラレス3四郎』
-『すくらっぷ・ブック』
-『ぶるうピーター』
-『気分はグルービー』


など。しかしながら1970年代後半の爆発的なヒット作に匹敵する作品に恵まれず部数は落ち込みました。一方で『チャンピオン』の「熱さ・男らしさ」を形成した番長モノ・不良モノの作品が大幅に増えました。

-『Let'sダチ公』
-『ドッ硬連』
-『本気!』


など。

その他、この時期の代表作は、

-『大甲子園』
-『おはようKジロー』
-『4P田中くん』
-『熱笑!! 花沢高校』
-『怪人ヒイロ』
-『魔界都市ハンター』
-『魔界学園』
-『セパハン』
-『原宿こぶし組』
-『風のフィールド』
-『1と2』
-『激闘!!荒鷲高校ゴルフ部』


など。

個性的な作品が増え、看板作品も登場した1990年代

四大誌の一角ではありつつ発行部数で二強と大きく離されてしまいましたが、80年代の不良漫画主体から、若手作家による個性的な人気作が台頭します。

-『三四郎2』
-『男旗』
-『シャカリキ!』
-『ウダウダやってるヒマはねェ!』
-『覚悟のススメ』


また、以降のチャンピオンを長く支えることになる看板作品も登場します。

-『グラップラー刃牙』
-『浦安鉄筋家族』


多種多様、個性的な作品群が2000年代以降への布石となりました。以下、代表的な作品です。

-『優駿の門』
-『グルームパーティー』
-『学校怪談』
-『鉄鍋のジャン!』
-『ドカベン プロ野球編』
-『京四郎』
-『特攻天女』
-『フルアヘッド!ココ』
-『悟空道』
-『オヤマ! 菊之助』
-『おまかせ!ピース電器店』
-『ゲッチューまごころ便』
-『おやつ』
-『がんばれ酢めし疑獄!!』
-『フジケン』
-『満天の星』


また読者コーナーも1995年1号に開始した『チャンピオンカップ (C2)』が長期間続き、以後2000年ごろまで安定した誌面構成が続きました。

発行部数

1969年7月15日創刊号 21万部
1972年7月3日号 39万部
1973年8月20日号 50万部
1974年9月9日号 100万部
1977年1月 200万部
1978年9月11日号 205万部
1979年1月22・29合併号 250万部
2009年 55万部
以上は公称値による発表である。

週刊少年サンデー

当初は毎週火曜日の発売でしたが2019年現在は毎週水曜日に発行。「サンデー」という誌名は「この雑誌を読むとまるで日曜日のように楽しい気分に浸れるように」という意から。

長きにわたり業界3位ですがかつては「ギャグのサンデー」と呼ばれ、1980年代初頭には「ラブコメ」「パロディ」が加わり、全体として軽快なイメージが雑誌の気風として現在まで続きます。
週刊少年サンデー1985年(昭和60年)36号

週刊少年サンデー1985年(昭和60年)36号

1959年3月に創刊

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