私、市川大河が、書評サイトシミルボンで連載している、
『機動戦士ガンダムを読む!』での、再現画像で使用しているガンプラを、
古い物から最新の物まで片っ端から紹介していこうというテーマのこの記事。
今回紹介するのは、アムロがもっとも恐れ、越えたいと思わせた、漢の中の漢、ランバ・ラルが、ガルマ・ザビ仇討ちの命を請けて乗り込んだ、放映当時ジオンが有していたザクの、改良強化新型と呼ばれた、青いモビル・スーツ、グフの紹介です!
今回紹介するのは、アムロがもっとも恐れ、越えたいと思わせた、漢の中の漢、ランバ・ラルが、ガルマ・ザビ仇討ちの命を請けて乗り込んだ、放映当時ジオンが有していたザクの、改良強化新型と呼ばれた、青いモビル・スーツ、グフの紹介です!
グフ 1/144 HGUC 196 2016年4月 1500円
グフ!
改良強化新型!
グフ!
グフフと笑うから、グフなのだよとか書いたら、トニーたけざき先生漫画みたいだぞ!
グフ!
ザクが緑で、シャアが赤だったから、今度は青いぞグフ!
鞭がしなるぞダダンダーン! でも、磁石の力じゃないぞグフ!(先生! このネタ、以前もやりました!)
改良強化新型!
グフ!
グフフと笑うから、グフなのだよとか書いたら、トニーたけざき先生漫画みたいだぞ!
グフ!
ザクが緑で、シャアが赤だったから、今度は青いぞグフ!
鞭がしなるぞダダンダーン! でも、磁石の力じゃないぞグフ!(先生! このネタ、以前もやりました!)
というわけで、スポンサー様から「毎回毎回、ザクとかいう、同じ敵ロボットばかり出してんじゃねぇよ! おかげで肝心の主役ロボット合体玩具が売れねぇだろう!」とドヤされて、第12話『ジオンの脅威』から登場しました、ジオンの新型敵役メカロボット! まさに、あからさまな2クール目からのテコ入れメカ!
ジオンがザクに次いで初めて開発したモビルスーツなのに(後付け設定一切考慮無視)、なぜかいきなり“地球上を舞台にした”かつ“対モビルスーツ用白兵戦格闘戦用モビルスーツ”だっていう!
今から思えば、ジオンの兵器開発って、速度も順序も法則性も全く無茶苦茶だよね!
今から思えば、ジオンの兵器開発って、速度も順序も法則性も全く無茶苦茶だよね!
確かに、ザクと並べば、ザクに似ていつつ、ザクより強そうには見えるデザインではある。目元がつりあがってるとか! ザクではシャア専用にしかついてなかった「偉そうな角」が標準装備とか! 肩の角がより伸びて、カーブまでしてて、しかも両肩に増えてるとか!
……いや、まぁ、そこら辺りも諸々含みで、富野由悠季総監督も当時インタビューで「グフは失敗作!」と言い切っていたのだけれども、その言い切りの主語が「ジオン的に」なのか「デザイナーの大河原邦男氏的に」なのか「総監督としての自分の指示出し裁量ミス的に」なのかは、37年以上経った未だに謎だが、今思えば「全部」なのかもしれないぞ、グフ!
しかし、そこはさすが、転んでもタダでは起きない富野総監督(え、転んだの?)。この新型モビルスーツ、グフのパイロットとして、『機動戦士ガンダム』(1979年)屈指の名脇役ランバ・ラルを配置することで、戦場ロマン度や漢度、人間ドラマ度をぐぐぐいっと高めつつ、グフの「対モビルスーツ白兵戦用」を逆手にとった、剣豪同士の斬りあいのような殺陣を見せ、その演出の中で、まるで時代劇で、割った編み笠の切れ目から素顔を覗くように、アムロとの邂逅を魅せるテクニックが披露された。
そんな名小道具(?)グフは、ガンプラ開始当時から人気メカで、当時1/144は、シリーズ展開直後の1980年11月に、ガンダム、シャア専用ザクに次いで(全ガンプラ的には、あと1/1200 ムサイと1/100 ガンダム)、3機目の発売になった。
この時点で、既に先行していたザクの欠点だった「足首が動かない」「肩のボディ接続が難しい」が改善されており、当時のガンプラ少年達は皆して「さすが、改良強化新型っていうだけのことはあるぜ!」と大興奮した。
この時点で、既に先行していたザクの欠点だった「足首が動かない」「肩のボディ接続が難しい」が改善されており、当時のガンプラ少年達は皆して「さすが、改良強化新型っていうだけのことはあるぜ!」と大興奮した。
現代のガンプラ、HGUC的にも、グフは一度既に、2000年4月に、ゴッグに次いでNo.009として発売されていたが、2013年に制作放映されたガンプラアニメ『ガンダムビルドファイターズ』という作品内で、ランバ・ラルのパロディキャラが作ったガンプラ「グフ R35」が、2014年6月に正式にバンダイでキット化されて、その金型を流用することで、無印のグフがREVIVEされることになった。