特撮『透明ドリちゃん』の最終回ってどうだった?
2021年7月23日 更新

特撮『透明ドリちゃん』の最終回ってどうだった?

子供のときに観てたけど、最終回ってどんなだったっけ?そんな作品ってけっこうありますよね。そんな方のために、最終回のあ『透明ドリちゃん』らすじをお届けします。これであなたも思い出せるはず?『透明ドリちゃん』はこんな感じでした。ベルカイアルアマサラク、ナイナイパ!

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『透明ドリちゃん』

制作:テレビ朝日、東映
放送期間:1978年1月7日から1978年7月1日
放送時間:土曜19:30から20:00
放送局:テレビ朝日系列
放送話数:全25話
主題歌:「透明ドリちゃん」大杉久美子

スタッフ

原作:石森章太郎
監督:平山公夫(最終回担当)ほか
脚本:上原正三(最終回担当)ほか
人形操作:ドンキイ劇場
音楽:渡辺宙明
音楽制作:あんだんて

キャスト

青山ミドリ/ゼリアン王女:柿崎澄子
青山虎男:安藤聖一

青山竜夫(パパ):佐藤充
青山梅子(ママ):吉野佳子
白川菊子:曽我町子

ガンバス大王:藤村有弘
ガンバス王妃:藤島くみ

『透明ドリちゃん』とは

小学5年生のドリちゃんこと青山ミドリは、弟・虎男と共にフェアリー王国へ。ガンバス大王はミドリのことをゼリアン王女だと言い、ここに残るように言う。
それを断ったミドリは、透明になれる魔法の球「ドリームボール」と妖精を呼ぶ「フェアリーベル」を与えられた。

ミドリと虎男は、周囲で起きる事件をふたつの魔法アイテムで解決していく。

『透明ドリちゃん』の最終回

第25話「さようなら妖精たちよ」

青山家の朝の風景。パパの呼んでいた新聞が、タバコとは関係なく燃えだした。食器棚が揺れだして、皿が落ちて割れる。青山動物病院で預かっている動物たちが怯えだす。

小学校のミドリの教室。先生がふわりと黒板の前に浮いた。
ミドリ(…妖精たちのいたずらかしら)

妖精ドンパが、フェアリー王国のガンバス大王が病にふされたと教えにきた。

王国にやってきたミドリ。ベッドに横になっているガンバス大王。その横には王妃、妖精たちもいる。
水の精霊オンディーヌ「王女様恋しさのあまり、とうとうご病気になられたのでございます」
ミドリはガンバス大王に手を握られたが、それをはなした。
ミドリ「できることなら王女になってあげたい。でも私にはパパやママがいます。嘘をつくわけにはいかないんです。嘘をつくわけには」
ガンバス大王「お前は姫じゃ。わしの娘じゃ」

ミドリは、ドンパに青山家に帰してとお願いする。
ガンバス大王「帰してやるがよい。それほどまでに帰りたければ」
ミドリ去る。

去ったあと。
ガンバス大王「ゼリアンが悪いのではない。嘘八百を並べ立て、ゼリアンをだまくらかし、青山ミドリに仕立てたやつが悪いのだ」
ガンバス大王は、ミドリの両親を恨む。その指から怒りの念波が出た。

それは青山家のお茶碗を宙に持ち上げ、薬品棚を激しく揺らす。動物の入っている檻の鍵も開いていた。青山病院に診察にやってきた動物たちも、飼い主の腕の中から逃げ出してしまう。

パパ「今日は朝から不思議なことばかりだ。奇怪なことばかり起きている」
青山動物病院のドアに「しばらくの間 休診します」という紙が貼られた。
ミドリ「なにもお休みにしなくったって」
パパは近所で、この病院には魔物が住んでると噂になっていると言う。
パパ「犬や猫が入りたがらないそうだ。怯えてしまってね」
その原因がわかるまでパパは病院を休みにすると言った。

夜。ミドリと弟・虎男の部屋。
虎男「困ったなあ。このままじゃ潰れちゃうよ、パパの病院」
ミドリ「あたしがフェアリー王国へ行けばすむことなんだけど…」
嫌だと言う虎男。ミドリも家族と別れるなんて嫌だと言った。

そこへママの悲鳴が聞こえた。
パパ「薄気味悪い声が聞こえたんだそうだ」
ママは台所にいたら「ゼリアン、ゼリアン」という声が聞こえたと言う。それはパパにも聞こえていた。この家は呪われていると言い出すママ。
パパ「取り壊すか引っ越すか、いずれ真剣に考えねばなるまい」

部屋に戻ってきたふたり。ミドリはドンパを呼ぶ。
ミドリ「ねえ、ドンパ、助けて。このままじゃ大変なことになっちゃうのよ」
ガンバス大王は無意識に念波を送っているため、病気が治らないと止まらない。そのためにはガンバス大王の手を握り、活力を送る必要があるという。
フェアリー王国にやってきたミドリ。ガンバス大王の手を握る。
ガンバス大王「どうしたことじゃ。活力が戻らぬ。実の娘なら活力が戻るはずじゃ」
ガンバス大王は気を失った。辺りが暗くなる。

ガンバス大王を救うためには、魔の谷にあるフェアリーグラスの赤い実を煎じて飲ませるしかない。妖精たちは恐ろしい巨人がいるといって怖がるが、みどりは行くことにした。

魔の谷にミドリと妖精たちはやってきた。空が真っ暗になり不気味な声がする。妖精たちは逃げてしまった。
ミドリ「ここで引き返しては大王の病気も治らないわ」

進んで行くと赤い木の実をみつけた。だが目の前に三つ目の巨人が現れ、それを落としてしまう。大きな岩を持ち上げ、ミドリに投げる巨人。捕まってしまったミドリは言う。
ミドリ「あたしを食べても美味しくないわよ!」

巨人は手を離して足の裏を見せた。そこには大きなトゲが刺さっていた。それをミドリが抜いてあげると、喜んで巨人は踊りだした。手を振って去って行った。

赤い木の実は、地に落ちて潰れていた。
ミドリ「せっかくみつけたのに。これじゃガンバス大王を助けることもできなくなったわ」

そこへ女の子の声がする
女の子「誰か。ここから出してください。誰か、誰か」

洞窟の中にミドリが入っていくと、そこには大きな光る卵があった。
女の子「卵を割ってください。そしてあたしをここから出してください」

ミドリは近くの石を拾い、それで殻を叩いた。
ミドリ「だめだわ。われない」
女の子「困りましtね。あたしは12年間もこの卵の中に閉じ込められているのです」。
ミドリ「12年間?かわいそうに。なんとか出してあげたいわ」

女の子「ドリームボールをぶつけてごらんなさい。卵の殻を割るにはそれしかありません」
ミドリ「ドリームボール?これをぶつけたら二度と透明にはなれないわ」
女の子「はやくここから出してください」
ミドリ「仕方がないわ。二度と透明になれなくても。えい!」

ドリームボールは砕けたが殻は割れた。中からは巨大な青虫が出てきて、それがサナギになり、脱皮し、女の子が現れた。それはフェアリー王国のゼリアン王女だった。12年前にコウノトリが巨人に驚いて、卵をこの魔の谷に落としてしまったのだという。

ゼリアン王女「でも勇気あるミドリさんのおかげでやっと誕生することができましたわ。ありがとう、ミドリさん」
ガンバス大王のもとに戻ってきた。カンバス王妃と抱き合うゼリアン王女。

ゼリアン王女がガンバス大王の手を握ると目を覚ました。周囲が明るくなる。
ガンバス大王「ゼリアンがふたり?」
ゼリアン王女「この方は青山ミドリさん。お父様が勘違いなさっていたのです」

ドンパが調査ミスであったことをお詫びする。
ガンバス大王「いやいや、お前は素晴らしい見込み違いをした。本物のゼリアンもワンダフルじゃが、この青山みどり嬢もゼリアンに劣らず素敵な娘じゃ」

ガンバス大王「どうじゃ、ゼリアン共々このフェアリー王国で暮らさぬか?」
それを断るミドリ。
ミドリ「あたしのパパは青山竜夫。ママは青山梅子です」

銀色の三日月に乗ってフェアリー王国から戻ってきたミドリ。ゼリアン王女たちも来ている。それを虎男が待っていた。
ゼリアン王女「さよなら、ミドリさん」
ガンバス王妃「お元気で」
ガンバス大王「さらばじゃ。我が心の娘よ」

ミドリ「さよならゼリアン王女、王妃様、ガンバス大王。さよならドンパ、妖精たちよ」
ゼリアン女王たちは去っていく。お互いにいつまでも手を振り続ける。

青山家の怪奇現象は止まった。
ミドリ「なにもかも元通りになったのね」
虎男「よかったね」
パパ「明日から忙しくくなるぞ」

そのとき風鈴となったベル(フェアリーベル)が鳴る。
ミドリ(…フェアリーベルがなっても、もう妖精たちはでてこない)

子犬を散歩させているミドリと虎男。その後ろにはパパとママ。
虎男「姉ちゃん、やっぱりさみしいな」
ミドリ「なにが?」
虎男「だって透明にはなれないし、妖精たちも呼べなくなったし」
ミドリ「でも青山家に平和が戻ったわ。あたしも本当の青山ミドリに戻れたしさ。しあわせよ」
虎男「そうだね」

親子四人、楽しく走る姿。

その後の『透明ドリちゃん』

原作は石森章太郎で、魔法少女の実写作品としては定義の問題もありますが、最初と言われます。

ちなみに1967年制作の『コメットさん』の主演・九重佑三子は当時21歳。1971年制作の『好き!すき!!魔女先生』の主演・菊 容子も当時21歳です。
1976年制作の『5年3組魔法組』の小原マサコと田代ミツコは小学5年生の設定ですが、いわゆる魔法少女とは違いますね。

続編はないのですが、同じく東映の《東映不思議コメディーシリーズ》へと作風は受け継がれていきます。
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