老害より老益ばあちゃんになりたい! タレント、秋川リサ(65)が新著「60歳。だからなんなの-まだまだやりたいことがある」(さくら舎刊、1512円)で、東京郊外の有料老人ホームで最近、人生初のアルバイトを体験したことを明かした。
かつてトップモデルから女優に転身し、フジテレビ系「ナースのお仕事」や舞台で活躍。同局系「とくダネ!」などで辛口コメンテーターとしても活躍したが、これまでアルバイトを経験したことは1度もなかった。それがなぜ…。
秋川は本紙の取材に「命と向き合う介護の実態を知ることで、自分が世の中のお役に立てることは何かを探したかったんです」と振り返る。きっかけは母の認知症。自宅介護の後、老人ホームに入所させた。
母は昨年6月、89歳で亡くなったが、介護の過程で知り合った老人ホーム関係者に依頼。今年1月まで1年半、入居者の折り紙や刺繍(ししゅう)などのレクリエーションを手伝うアルバイト(時給890円)を週に2、3回こなしたという。
「その結果、介護資格も持たず体力に不安のある私にもできると分かったのは、お年寄りに寄り添うこと。そのために心理カウンセラーや終活ライフケアの資格を取ることにしたんです」と語る。母の介護の経験は2014年、著書「母の日記」(NOVA出版)につづり、今や全国から介護をテーマにした講演依頼が舞い込む。
「本当は女優の仕事もしたいけど、こればっかりは私に合う役のオファーがないとねえ。今はさらに講演のスキルを磨きたいし、将来は小説も書こうと思ってるの」と笑う。アイパッドで文章を書くことが、すっかり楽しみにもなっているようだ。
ビーズ刺繍のプロでもあり、2児のシングルマザーでもある秋川。「進行中の恋は?」と聞くと「年上のいい男がいればねえ」と語り、仕事への積極的な姿勢と違い待ちの姿勢を強調した。