フジテレビ系「ザ・ヒットパレード」「夜のヒットスタジオ」やTBS系「料理天国」などの司会を務め、女性司会者の草分け的存在の芳村真理(84)が11日、生島企画室入りを発表した。

モデル出身で「日本の女性タレントで最初にミニスカートをはいた」と言われる芳村だが、デビューしてから60年以上、個人事務所で活動して芸能プロダクションに所属するのは初体験。生島企画室の会長を務めるフリーアナウンサー生島ヒロシ(69)とは「料理天国」で共演している。

芳村は「生島さんの元気な姿を見て、ご一緒させていただきたいと思いました。私にとって100歳は通過点ですから」と笑顔を見せている。

夫は日本ポラロイドやカルティエ・ジャパンの社長を歴任した実業家の大伴昭氏。07年、大伴氏のビジネス引退を機に、芳村も東京・代官山から神奈川の茅ケ崎へ移住。仕事を減らして夫婦2人の時間を楽しむつもりだったが2年後、夫が「家族性アルツハイマー」と告げられる。18年12月に大伴氏が89歳で亡くなるまで約10年間介護を続けた。

芳村は「最期は穏やかでした。認知症って病気はいろいろなことを忘れていくんですから、大変だったことも忘れる神様のプレゼント。よかったなと思っています」と振り返る。

現在は山村と都会の暮らしを結び、次世代の人々により良い環境を手渡すNPO法人「MORIMORIネットワーク」の副代表。今後はタレント活動に加えて講演会、執筆活動を行う。

◆芳村真理(よしむら・まり)1935年(昭10)4月3日、東京都世田谷区生まれ。都立西高卒業後、都内のデパート勤務をへて、50年代後半には人気ファッションモデルとして活躍。芳村と同じ顔をしたマネキン人形が全国のデパートやブティックで飾られた。60年代には映画「霧ある情事」「黄色いさくらんぼ」「喜劇駅前シリーズ」など約80本の映画に出演、その後司会業に転進してフジテレビ系「小川宏ショー」などの司会を務めた。血液型AB。