MSX2(エムツー)ユーザーにしか分からない「パナソニックorソニー」アナタはどっち?
2016年7月30日 更新

MSX2(エムツー)ユーザーにしか分からない「パナソニックorソニー」アナタはどっち?

かつてホビーパソコンとして人気だったMSX。ゲームではゲーム専用機に及ばずパソコンとしては8bit御三家に及ばなかったこのMSXに、愛着を感じたユーザーがそれなりにいたものです。そんなMSX派だった人ならば、MSX2の普及に大きく貢献した2台のマシンを憶えていることでしょう。エムツー派にしか分からない「パナソニックorソニー」アナタはどっちだった?

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MSX2

MSX2のロゴは下から上にスクロールして登場

MSX2のロゴは下から上にスクロールして登場

MSX2はMSX規格の一つで、1985年に発表。
初代MSX規格と比べて、主にグラフィック機能が大幅に強化されました。
やがて低価格路線を推し進めたことでユーザー数が大幅に増加、その人気とユーザー数から一連のMSX規格のうち事実上標準と見なされています。

1985年の発売当初は「本格派路線」だったMSX2

MSX2は当初、MSX1と並行して販売され、マーケティング上の差をつけるためにFDD・漢字ROM・マッパーメモリー(128〜256KB)を搭載し、さらに本体・キーボードが分離するセパレートタイプで「本格的なパソコン型」の高価な製品という売り出し方でした。

しばらくは「2〜6万円のMSX1」・「10万円クラスの標準的MSX2」・「FDD・漢字ROM内蔵、キーボードセパレートタイプで20万円程度の高級MSX2」の3路線のマシンが併売されました。
また当時はワープロ専用機の全盛期、ワープロソフトを内蔵または付属した製品は数多く、10万円クラスの製品にはプリンターと一体化した製品も存在していました。

この頃のMSX2を使用していた方は、かなりレアといえるかもしれませんね。

ホビーパソコンとして分かりやすいMSXからの進化と、他機種に比した弱点

「カラー256色」「滑らかな縦スクロール」などのMSXからの進化。
一方で「横スクロールは8ドット単位」「漢字ROMがオプション」「FM音源はオプション」など、ゲーム専用機にも本格派パソコンにも劣ってしまう部分も目立ちました。

「カラー256色」は素敵だったのですが、家庭用テレビに接続すると色ムラが出てしまうのが残念でしたね。
また、フロッピーディスクの読み込み時にサウンドが一時途切れてしまうのもMSX2のお約束でしたが、これはMSXのテープレコーダ時代からの付き合いだった人にはあまり気にならなかったかもしれません(笑。

1986年、パナソニックとソニーが本体・キーボード一体型の低価格機を発売!

他社の16bitパソコンの普及でメモリー価格が低下したことやメガROMカートリッジの登場で、安価に高機能グラフィックを楽しめるようになり、従来の高額MSX2や表現力で劣るMSX1を抑え、ゲーム機として小中学生を中心に普及しました。

この2機種で、初めてMSX、というかパソコンに触れた人も多かったことでしょう。
どちらもカートリッジは2スロット、フロッピディスクはなかったもののゲームセーブに役立つ「パナ・アミューズメントカートリッジ」などでテープレコーダー時代より随分と遊びやすくなりました。

メガROMカートリッジの登場で、随分とMSX2専用ゲームのラインナップが増えたのもここからでした。
パナソニックのFS-A1(定価29,800円)

パナソニックのFS-A1(定価29,800円)

A1/A1mk2は漢字ROM非搭載。
なおFS-A1は松下がパナソニックブランドを国内向けに使用した最初の製品。
パナソニックは「アシュギーネ」なる怪物をイメージキャラクターにして、ゲーム機のイメージを強く打ち出していましたね。

パナソニック MSX2 FS-A1マークトゥ CM

ソニーのHB-F1(定価32,800円)

ソニーのHB-F1(定価32,800円)

ソニーは「Hit-Bit(ヒットビット)」の愛称で攻めていました。

ちなみに2スロットはこれで活用しました!!

瞬時にゲームセーブ出来て重宝したパナアミューズメントカ...

瞬時にゲームセーブ出来て重宝したパナアミューズメントカートリッジ

主に2スロットはこれで埋まりましたね。
後にはFM-PACへと進化

後にはFM-PACへと進化

パナアミューズメントカートリッジにFM音源が搭載されたFM-PAC。
MSXユーザー待望のFM音源が実現されました!
待望のFM音源にMSXユーザーは狂喜乱舞。
ただ、他機種に比べるといまいち貧弱な感は否めなかったのでした。

[BGM] [msx2] [FM-PAC] ソーサリアン [Sorcerian]

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