『ガンプラり歩き旅』その64 ~番外編 輝く銀河を駆け抜けるダイターン3!(後)~
2021年6月22日 更新

『ガンプラり歩き旅』その64 ~番外編 輝く銀河を駆け抜けるダイターン3!(後)~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をしてきた『ガンプラり歩き旅』。 今回は前後編で、ガンプラブームと共にロボットプラモブームを牽引した、アオシマ製プラモデル群から、『ガンダム』の富野由悠季監督の名作『無敵鋼人ダイターン3(1978年)の、当時のプラモデルや最新キットを紹介していきます!

12,048 view
腕の可動範囲は、他のシリーズのダイターン3同様45度程度。
さすがにアニメスケールやポケットパワー版とは違い、今回はしっかり肘関節は、上腕と前腕の分かれ目に設けてある。肩も脇に水平に近く開くので、自然なファイティングポーズはとらせることができる。また、後述するが今回は肩大アーマーのボディへの接続が、ポケットパワー版とは違ったスプリング接続なので、肩アーマーが回転しようとするとスプリングの弾性で逃げてくれるので、肩の動きを妨げない構造となっている。
脚の開脚性能

脚の開脚性能

上でも書いたが、ポケットパワー版では後ろ腰ブロックと一体化していた腿部も、腰ブロックとポリキャップで繋がるようになっていて、前後へも、左右への開脚も可能になっているのは、この時期のロボットプラモでは実は地味に革新的である。
膝も、ダイタンクへの変形可動が生きるので(曲がり軸が不自然というのはあるかもしれないが)ダジャレじゃないが大胆に曲がってくれる。ただ、足首が左右に対してはほぼ固定なので、派手なポーズをとらせても立たせて飾ることはまず無理だろう。

また、この合体ロボットダイターン3で次に記すべきは、それぞれが2つの商品を統合しているために、手持ち武器が豊富に用意されているということだろう。
合体用オプションと、手持ち武器一覧

合体用オプションと、手持ち武器一覧

ざっと並べるだけでも、ダイターン・ザンバー、ダイターン・ジャベリン、ビッグ・ウェッブ、ダイターン・スナッパーと結構な数の武器が付属しているのだが、それでもダイターン3は、当時のロボットアニメの中でも武装や武器が多い方のロボットなので、これでもまだまだ、ダイターン・ハンマーやダイターン・ミサイル、ダイターン・ウェッブなど、足りない武器はある。
ダイターン・ザンバーを構えたダイターン3

ダイターン・ザンバーを構えたダイターン3

なんといっても、ダイターン3のメインビジュアルを彩るダイターン・ファンがないのが痛い。
このキットにはダイターン・スナッパーが2種付いているが、これを2種付けるぐらいなら、ダイターン・ファンを付けてくれた方が嬉しかったというファンも少なくないのではないだろうか。
ダイターン・ジャベリンを構えたダイターン3

ダイターン・ジャベリンを構えたダイターン3

バンダイのガンプラ同様、握り拳の手首に穴が開いていて、ほぼ全ての武器はその穴に差し込めて構えられるプレイバリューを持つ。
ビッグ・ウェッブを構えたダイターン3

ビッグ・ウェッブを構えたダイターン3

「ビッグ・ウェッブを構えているのに、胸の金十字がそのままなのはおかしい」とか、無粋なツッコミを入れてはいけない(笑)
ダイターン・スナッパーを構えるダイターン3

ダイターン・スナッパーを構えるダイターン3

なぜかダイターン・スナッパーだけは、軸が真っすぐな物と、うねり曲がっている物との2種が入っていた。おそらく「戦闘合体」「重機合体」でそれぞれ入っていた物だからなのだろうが、どうせ2種入るなら、スナッパーの先端を変えて欲しかったと思ったりもする。

では、ここからは変形プロセスを追って見ていこう。まずはダイターン3からダイファイターへ。
変形開始のダイターン3

変形開始のダイターン3

本体からまずは、頭部、両腕、バックパックを取り外す。
肩大アーマーは、内部でスプリングでボディに接続されている

肩大アーマーは、内部でスプリングでボディに接続されている

肩大アーマーを、スプリングのテンションとストッパーを利用して、垂直の状態に立てる。ここのメカニズムは、正直ポケットパワー版の構造の方が優れているように感じるが、プラの可動を何度も行った先での摩耗を考えると、スプリング方式の方が耐久性は高いのかもしれない。
腰後ろ中央部のジョイントを軸に、脚部全体を90度回転させる

腰後ろ中央部のジョイントを軸に、脚部全体を90度回転させる

このギミックによって、平坦なロボットのボディシルエットが、多段構造のスパルタンな戦闘機に早変わりするのだ。このギミックはポケットパワー版とほぼ同じである。
3つのパーツに分解されたバックパック

3つのパーツに分解されたバックパック

159 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • 市川大河 2018/5/27 04:25

    禿信者さんありがとうございます!
    毎週楽しみに待ってくださっているファンの方があってこその連載です!
    来週は、禿信者さんなら予想突くかもしれませんが「ガンダム以前の富野スーパーロボット」第一号が登場して、それからは『Zガンダム』『ガンダムZZ』『逆襲のシャア』のキットをめぐっていきます!
    これからもどうかよろしくお願いします!

    禿信者 2018/5/26 08:34

    毎週金曜日の更新を楽しみにしています。
    それにしても今回の内容は濃い!大河さんのロボ愛に当てられてクラクラしました。
    展開したファンを自作したダイターンの再登場を期待しています。

    すべてのコメントを見る (2)

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

『ガンプラり歩き旅』その63 ~番外編 輝く銀河を駆け抜けるダイターン3!(前)~

『ガンプラり歩き旅』その63 ~番外編 輝く銀河を駆け抜けるダイターン3!(前)~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をしてきた『ガンプラり歩き旅』。 今回は前後編で、ガンプラブームと共にロボットプラモブームを牽引した、アオシマ製プラモデル群から、『ガンダム』の富野由悠季監督の名作『無敵鋼人ダイターン3(1978年)の、当時のプラモデルや最新キットを紹介していきます!
市川大河 | 9,541 view
『ガンプラり歩き旅』その62 ~番外編 はばたけ! 宇宙の勇者ザンボット3!(アオシマVSバンダイ編)~

『ガンプラり歩き旅』その62 ~番外編 はばたけ! 宇宙の勇者ザンボット3!(アオシマVSバンダイ編)~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をしてきた『ガンプラり歩き旅』。 今回は前後編で、ガンプラブームと共にロボットプラモブームを牽引した、アオシマ製プラモデル群から、『ガンダム』の富野由悠季監督の名作『無敵超人ザンボット3』(1977年)の、当時から現代に至るプラモデルを紹介していきます!
市川大河 | 21,939 view
『ガンプラり歩き旅』その61 ~番外編 はばたけ! 宇宙の勇者ザンボット3!(前)~

『ガンプラり歩き旅』その61 ~番外編 はばたけ! 宇宙の勇者ザンボット3!(前)~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をしてきた『ガンプラり歩き旅』。 今回は前後編で、ガンプラブームと共にロボットプラモブームを牽引した、アオシマ製プラモデル群から、『ガンダム』の富野由悠季監督の名作『無敵超人ザンボット3』(1977年)の、当時から現代に至るプラモデルを紹介していきます!
市川大河 | 11,822 view
『ガンプラり歩き旅』その60 ~イデオン編・8 番外編の番外編! 瞳こらせよ、産卵の時! 人よ命よ、生首を見る! スペシャルデラックスイデオン~

『ガンプラり歩き旅』その60 ~イデオン編・8 番外編の番外編! 瞳こらせよ、産卵の時! 人よ命よ、生首を見る! スペシャルデラックスイデオン~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をしてきた『ガンプラり歩き旅』。 今回は全8回で、ガンプラブームと共にロボットプラモブームを牽引した、『機動戦士ガンダム』(1979年)の日本サンライズ・富野由悠季監督の次作品『伝説巨神イデオン』(1980年)のアオシマ製プラモデル群から、現代に至るまでのイデオンフィギュアを、追いかけてみたいと思います!
市川大河 | 17,361 view
『ガンプラり歩き旅』その59 ~イデオン編・7 歴代1/600 イデオン総登場!~

『ガンプラり歩き旅』その59 ~イデオン編・7 歴代1/600 イデオン総登場!~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をしてきた『ガンプラり歩き旅』。 今回は全8回で、ガンプラブームと共にロボットプラモブームを牽引した、『機動戦士ガンダム』(1979年)の日本サンライズ・富野由悠季監督の次作品『伝説巨神イデオン』(1980年)のアオシマ製プラモデル群から、現代に至るまでのイデオンフィギュアを、追いかけてみたいと思います!
市川大河 | 9,561 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト