『ルパン三世 PART2』
製作:東京ムービー新社
放送期間:1977年10月3日から1980年10月6日
放送時間:月曜19:00から19:30
放送局:日本テレビ系列
放送話数:全155話
主題曲:「ルパン三世“80”」大野雄二(作曲)
放送期間:1977年10月3日から1980年10月6日
放送時間:月曜19:00から19:30
放送局:日本テレビ系列
放送話数:全155話
主題曲:「ルパン三世“80”」大野雄二(作曲)
スタッフ
原作:モンキー・パンチ
監修:鈴木清順
シリーズ構成:大和屋竺
演出:照樹務(最終回担当)ほか
脚本:照樹務(最終回担当)ほか
コンテ:照樹務(最終回担当)ほか
作画監督:北原健雄、丹内司(最終回担当)ほか
美術監督:龍池昇
音楽:大野雄二
監修:鈴木清順
シリーズ構成:大和屋竺
演出:照樹務(最終回担当)ほか
脚本:照樹務(最終回担当)ほか
コンテ:照樹務(最終回担当)ほか
作画監督:北原健雄、丹内司(最終回担当)ほか
美術監督:龍池昇
音楽:大野雄二
キャスト
ルパン三世:山田康雄
次元大介:小林清志
石川五右ェ門:井上真樹夫
峰 不二子:増山江威子
銭形警部:納谷悟朗
小山田真希:島本須美
次元大介:小林清志
石川五右ェ門:井上真樹夫
峰 不二子:増山江威子
銭形警部:納谷悟朗
小山田真希:島本須美
『ルパン三世 PART2』とは
1971年の第1作(PART1)から5年後を舞台にした第2作目となる。原作通りの赤ジャケットが特徴。『新ルパン三世』等の呼び方がある。
なお演出・脚本・コンテの照樹務とは、宮崎駿のペンネームである。
なお演出・脚本・コンテの照樹務とは、宮崎駿のペンネームである。
『ルパン三世 PART2』の最終回
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第155話「さらば愛しきルパンよ」
1981年。東京のビル街上空を、謎の飛行ロボットが飛んでいる。
地上に降りたロボットはショーウィンドウを割って宝石店に侵入。悠々とガラスケースを割って宝飾類を大量に盗み、そして金庫の扉を発射したレーザーで切断。中にしまわれていたたくさんの宝石を盗んだ。
パトカーがやっと到着した。警官たちが、逃げようとしているロボットの前に立ち塞がる。発砲するものの跳ね返され、逆に怪音波を放射されてしまう。
ロボットはプロペラを回転させて、青空へと飛翔した。たくさんのカードをばらまいていく。警官が手に取ると、そこにはルパン三世と書かれていた。
テレビでは、ルパン三世のロボットが宝石店を襲撃したとニュースが流れている。このロボットは国防庁と永田重工がひそかに開発していた新兵器だった。
アナウンサーは、ルパンからメッセージが届いていると言う。
ルパン「ロボットの兵隊なんて化物は人類のためにならねえんだよ」
ロボットを作ることから手を引くまで、挑戦を続けるとルパンは宣言した。
そのニュースを見ていたルパンがテレビを消した。アジトにはルパン、次元、五右ェ門がいる。そしてそこには、あの謎のロボットが立っていた。中から女性が降りてきて、ルパンに宝石が詰まったカバンを渡す。
ルパン「ロボット兵の非人道性を世間に教えることこそ俺たちの目的なんだ!これからが本番だ。力になるぜ、真希ちゃん」
真希「ありがとう。わたし、すべてがおわったら罪のつぐないはするつもりです。おいで、ラムダ」
ラムダと呼ばれたロボットは、立ち去る真希のあとをついて行った。それを見て、にやりと悪い笑みを浮かべるルパン。
地上に降りたロボットはショーウィンドウを割って宝石店に侵入。悠々とガラスケースを割って宝飾類を大量に盗み、そして金庫の扉を発射したレーザーで切断。中にしまわれていたたくさんの宝石を盗んだ。
パトカーがやっと到着した。警官たちが、逃げようとしているロボットの前に立ち塞がる。発砲するものの跳ね返され、逆に怪音波を放射されてしまう。
ロボットはプロペラを回転させて、青空へと飛翔した。たくさんのカードをばらまいていく。警官が手に取ると、そこにはルパン三世と書かれていた。
テレビでは、ルパン三世のロボットが宝石店を襲撃したとニュースが流れている。このロボットは国防庁と永田重工がひそかに開発していた新兵器だった。
アナウンサーは、ルパンからメッセージが届いていると言う。
ルパン「ロボットの兵隊なんて化物は人類のためにならねえんだよ」
ロボットを作ることから手を引くまで、挑戦を続けるとルパンは宣言した。
そのニュースを見ていたルパンがテレビを消した。アジトにはルパン、次元、五右ェ門がいる。そしてそこには、あの謎のロボットが立っていた。中から女性が降りてきて、ルパンに宝石が詰まったカバンを渡す。
ルパン「ロボット兵の非人道性を世間に教えることこそ俺たちの目的なんだ!これからが本番だ。力になるぜ、真希ちゃん」
真希「ありがとう。わたし、すべてがおわったら罪のつぐないはするつもりです。おいで、ラムダ」
ラムダと呼ばれたロボットは、立ち去る真希のあとをついて行った。それを見て、にやりと悪い笑みを浮かべるルパン。
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東京上空をヘリが飛んでいる。その下の道路は大渋滞。
放送「ルパン一味の挑戦に対し非常事態宣言が発令されました。市民は極力、外出を控えてください。極力、外出を控えてください」
進む戦車隊。その横を、銭形警部の運転するパトカーが追い抜いていく。
警視庁本庁舎。銭形は総監に「ルパンは偽物だ」と訴える。それに対して「偽物でも本物でもどっちでもいい」というこたえ。
総監「機密保持のため手段を選ばず破壊せよという最高指示が出しまったんだ」
モニターのスイッチを押すと、画面に国防省から盗まれたロボット、ラムダが映る。
銭形はテーブルの上に書類をみつけた。そこにはラムダの生みの親である小山田博士の写真が。軍事利用には反対だったが、去年亡くなったという。
その写真の隣には、現在、行方不明の真希が写っている。
銭形「総監、このヤマは案外、早く片付きますぜ。いや、解決してご覧にいれます。では」
変装したルパンが運転しているタンクローリーから、ラムダが飛び立った。
ルパン「暴れてこいよー!」
ラムダは中野駅へと向かう電車と並走する。停車した電車から銭形は外に出た。
大渋滞を起こしている新宿を見ると、そこには戦車隊がいた。民間の車を乗り越えて前進する。銭形は戦車に飛び乗った。戦車はラムダを発見して、主砲を撃った。爆発の中から現れたラムダ。ビルの隙間に消える。銭形は戦車を飛び降りてラムダを追った。
路地から出てきた銭形の上を通過して行くラムダ。それに対してまた戦車が主砲を撃つ。
ビルの看板が崩れ落ちた。人々をその下敷きから守ったのはラムダだった。
炎の中から歩いて現れるラムダ。発砲しようと大砲を構える自衛隊員。それを制止する銭形。
銭形「やめろ!やつは逃げ回ってるだけだ。わからんのか!」
ラムダは空を飛んで消えて行った。
高円寺方面に逃げているラムダを、バイクで追う銭形。
ルパン「なーにやってんだ。ヘリぐらいレーザーで始末しろい!」
真希「だめだわ!私にはできない!」
ルパン「少しぐらいの犠牲は覚悟したはずだ。いまさら何を」
人殺しはできない、とそれにこたえる真希。
ラムダはビルの隙間に逃げ込んだ。そこで偽ラムダとすり替わる。ヘリたちは偽ラムダを追うが、それに銭形は気が付いた。バイクでそのビルの階段をのぼって行き、本物のラムダをみつけた。
しかし何者かが降り下ろした鉄パイプが、銭形の首の後ろに命中した。気を失う。
放送「ルパン一味の挑戦に対し非常事態宣言が発令されました。市民は極力、外出を控えてください。極力、外出を控えてください」
進む戦車隊。その横を、銭形警部の運転するパトカーが追い抜いていく。
警視庁本庁舎。銭形は総監に「ルパンは偽物だ」と訴える。それに対して「偽物でも本物でもどっちでもいい」というこたえ。
総監「機密保持のため手段を選ばず破壊せよという最高指示が出しまったんだ」
モニターのスイッチを押すと、画面に国防省から盗まれたロボット、ラムダが映る。
銭形はテーブルの上に書類をみつけた。そこにはラムダの生みの親である小山田博士の写真が。軍事利用には反対だったが、去年亡くなったという。
その写真の隣には、現在、行方不明の真希が写っている。
銭形「総監、このヤマは案外、早く片付きますぜ。いや、解決してご覧にいれます。では」
変装したルパンが運転しているタンクローリーから、ラムダが飛び立った。
ルパン「暴れてこいよー!」
ラムダは中野駅へと向かう電車と並走する。停車した電車から銭形は外に出た。
大渋滞を起こしている新宿を見ると、そこには戦車隊がいた。民間の車を乗り越えて前進する。銭形は戦車に飛び乗った。戦車はラムダを発見して、主砲を撃った。爆発の中から現れたラムダ。ビルの隙間に消える。銭形は戦車を飛び降りてラムダを追った。
路地から出てきた銭形の上を通過して行くラムダ。それに対してまた戦車が主砲を撃つ。
ビルの看板が崩れ落ちた。人々をその下敷きから守ったのはラムダだった。
炎の中から歩いて現れるラムダ。発砲しようと大砲を構える自衛隊員。それを制止する銭形。
銭形「やめろ!やつは逃げ回ってるだけだ。わからんのか!」
ラムダは空を飛んで消えて行った。
高円寺方面に逃げているラムダを、バイクで追う銭形。
ルパン「なーにやってんだ。ヘリぐらいレーザーで始末しろい!」
真希「だめだわ!私にはできない!」
ルパン「少しぐらいの犠牲は覚悟したはずだ。いまさら何を」
人殺しはできない、とそれにこたえる真希。
ラムダはビルの隙間に逃げ込んだ。そこで偽ラムダとすり替わる。ヘリたちは偽ラムダを追うが、それに銭形は気が付いた。バイクでそのビルの階段をのぼって行き、本物のラムダをみつけた。
しかし何者かが降り下ろした鉄パイプが、銭形の首の後ろに命中した。気を失う。
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夜のビル。ルパンたちのアジト。
次元「しゃかりきに嗅ぎ回ってやがる」
五右ェ門「そろそろ潮時だな」
誰かと電話しているルパン。
ルパン「ええ、そりゃよかった。いやあ。もうちょっと派手にやらせようと思ったんだけどさあ」
大笑い。
ルパン「ああ、きちんと片付けるよ、パパ」
銭形は柱に縛られていた。口のテープを真希にはがされる。
銭形「あんたは小山田真希だな」
真希にコーヒーを飲ませてもらう銭形。
銭形「ロボットを操ったのはあんたか」
真希「ええ。もうしばらくそのまま我慢してて」
去ろうとした真希に、銭形は言う。
銭形「何人、死んだかな…」
びくりと立ち止まる真希。
銭形「昼間の騒ぎで何人死んだ?」
肩を振るわせる真希。
銭形「何人、殺したんだ!」
真希の手からコーヒーのガラスポットが落ちて割れる。
真希「やめて!私は、撃たなかった!」
泣き出す。
銭形「てやんでえ。戦車がいるのを知っててちょっかい出したはずだ。通行人を盾にする気だったんだろう?」
真希「そうよ!だってあんなふうになるなんて思わなかったもの!」
真希「でも…ほかに方法がなかったの…。私の父はロボットのことしか頭にない人でした」
博士はロボット開発の資金に詰まって、永田重工の提携に飛びついたと言う。
真希「彼らの本心がわかった時は手遅れだった。今開発中のロボット兵は人が乗るラムダなんかよりずっと恐ろしい、殺人兵器」
真希をみんなにロボットの恐ろしさを教え、それを止めたかったのだ。父親は研究所を終われ、研究データ等をも失い死んでしまったという。
そこへルパンが現れた。
ルパン「で、俺の出番ってわけ。真希ちゃんのこころざしに感動してね、お手伝いしたってわけ」
それに対して大笑いする銭形。
銭形「ルパンがそんな間抜けづらかよ!」
本物になら尻に青い痣があると言って、銭形はルパンを騙す。
真希「あなたは誰なの!」
偽ルパンは永田重工の回し者に違いないという銭形。そして真希がやっていたことは、ロボットの海外への売り込みだったのだ。
偽ルパン「真希ちゃん。世の中には恐ろしけらりゃ恐ろしいほど売れるものがあるんだよ」
さきほど国防会議があり、大量採用が決定したという。
真希を偽次元と偽五右ェ門が連れて行く。
銭形「真希さん。さっきの言葉は取り消す。あんたは人殺しじゃない」
真希「警部さん…」
偽ルパンは銭形の前にダイナマイトを置き、火を点けた。
偽ルパン「ルパンの一味はアジトを爆破して逃亡ってわけよ。あばよー」
部屋を出ていく。
次元「しゃかりきに嗅ぎ回ってやがる」
五右ェ門「そろそろ潮時だな」
誰かと電話しているルパン。
ルパン「ええ、そりゃよかった。いやあ。もうちょっと派手にやらせようと思ったんだけどさあ」
大笑い。
ルパン「ああ、きちんと片付けるよ、パパ」
銭形は柱に縛られていた。口のテープを真希にはがされる。
銭形「あんたは小山田真希だな」
真希にコーヒーを飲ませてもらう銭形。
銭形「ロボットを操ったのはあんたか」
真希「ええ。もうしばらくそのまま我慢してて」
去ろうとした真希に、銭形は言う。
銭形「何人、死んだかな…」
びくりと立ち止まる真希。
銭形「昼間の騒ぎで何人死んだ?」
肩を振るわせる真希。
銭形「何人、殺したんだ!」
真希の手からコーヒーのガラスポットが落ちて割れる。
真希「やめて!私は、撃たなかった!」
泣き出す。
銭形「てやんでえ。戦車がいるのを知っててちょっかい出したはずだ。通行人を盾にする気だったんだろう?」
真希「そうよ!だってあんなふうになるなんて思わなかったもの!」
真希「でも…ほかに方法がなかったの…。私の父はロボットのことしか頭にない人でした」
博士はロボット開発の資金に詰まって、永田重工の提携に飛びついたと言う。
真希「彼らの本心がわかった時は手遅れだった。今開発中のロボット兵は人が乗るラムダなんかよりずっと恐ろしい、殺人兵器」
真希をみんなにロボットの恐ろしさを教え、それを止めたかったのだ。父親は研究所を終われ、研究データ等をも失い死んでしまったという。
そこへルパンが現れた。
ルパン「で、俺の出番ってわけ。真希ちゃんのこころざしに感動してね、お手伝いしたってわけ」
それに対して大笑いする銭形。
銭形「ルパンがそんな間抜けづらかよ!」
本物になら尻に青い痣があると言って、銭形はルパンを騙す。
真希「あなたは誰なの!」
偽ルパンは永田重工の回し者に違いないという銭形。そして真希がやっていたことは、ロボットの海外への売り込みだったのだ。
偽ルパン「真希ちゃん。世の中には恐ろしけらりゃ恐ろしいほど売れるものがあるんだよ」
さきほど国防会議があり、大量採用が決定したという。
真希を偽次元と偽五右ェ門が連れて行く。
銭形「真希さん。さっきの言葉は取り消す。あんたは人殺しじゃない」
真希「警部さん…」
偽ルパンは銭形の前にダイナマイトを置き、火を点けた。
偽ルパン「ルパンの一味はアジトを爆破して逃亡ってわけよ。あばよー」
部屋を出ていく。
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偽ルパンたち3人は真希の手足を縛って口をふさぎ、ラムダに押し込んだ。
偽次元「ミサイルで火葬してもらうんだな」
偽ルパン「さようなら、真希ちゃん」
ビルが爆発した。それと同時にラムダは飛び出す。
何とかアジトから脱出した銭形は、ジャンプしてラムダの背に乗る。墜落しかけるが浮上。
夜の高層ビル街を飛ぶラムダ。中に押し込まれた真希を助けたのは本物のルパンだった。銭形に変装していたのだ。
後ろからヘリが。
ルパン「おおっと、のんびりしちゃいられねえや。操縦できるかい?」
真希「はい」
ルパン「じゃあ後始末に行こうか」
真希「はい!」
永田重工のビル内。ジェラルミンケースに入った札束を見ている偽ルパンたち。
偽ルパン「なあんだ、これっぽっちかよ、パパあ」
永田重工社長?「贅沢いうんじゃない。ほとぼりが覚めるまで南米あたりで遊んでいなさい」
そこへテレビニュース。ラムダはまだ捕まっていない。ルパンはラムダに乗って地下鉄の中を飛んでいた。地上に出る。それは永田重工の近くだった。
社長「警察が来る前に隠れるんだ!」
慌てて逃げる様子を、不二子はビデオカメラで撮影していた。
逃げた4人は、壁を突き破って侵入したラムダとルパンに会う。
偽ルパン「あああ、本物!」
ルパン「仮装行列は幕にしようぜ、黒幕さん」
偽次元が銃を抜くと、その手を本物の次元が押さえた。
次元「ハジキは本物だな」
そして五右ェ門も現れる。
不二子「はーい、皆さん、こっち向いてえ」
証拠としてビデオカメラで撮影している。
偽ルパンが銃を抜いた。それを一瞬で片付ける本物のルパンたち。
残された社長は機械を操作する。
社長「本物のロボット兵の力を見せてやる!シグマ、侵入者を殺せ!」
だがシグマのレーザーは社長を狙った。シグマはレーザーを連射して室内を壊していく。真希がシグマの制御装置をはずし、研究所を破壊して自爆するよう命令したのだ。制御装置を床に叩きつけて壊す真希。
真希「もう誰もシグマを止められないわ」
がっくりと床に手を着く社長。真希の肩に手を乗せるルパン。
永田重工のビルは大炎上している。その外壁にはレーザーを発射しているシグマの姿があった。
本物の銭形警部がやってきた。真希がラムダを連れて歩いて来る。
銭形「小山田真希か?」
真希「はい。すべてをお話します」
真希は銭形にビデオテープを渡した。
銭形「ルパンの名を語るとは馬鹿なやつらだ。して、きゃつは?」
真希「もう、あの方は行ってしまいました」
振り返って言う。
真希「ありがとう、ルパン」
海岸線を走るルパンが運転するフィアット。次元と五右ェ門が乗っている。朝日が昇った。バイクに乗っている不二子。
遠く遠くへ去って行く…。
偽次元「ミサイルで火葬してもらうんだな」
偽ルパン「さようなら、真希ちゃん」
ビルが爆発した。それと同時にラムダは飛び出す。
何とかアジトから脱出した銭形は、ジャンプしてラムダの背に乗る。墜落しかけるが浮上。
夜の高層ビル街を飛ぶラムダ。中に押し込まれた真希を助けたのは本物のルパンだった。銭形に変装していたのだ。
後ろからヘリが。
ルパン「おおっと、のんびりしちゃいられねえや。操縦できるかい?」
真希「はい」
ルパン「じゃあ後始末に行こうか」
真希「はい!」
永田重工のビル内。ジェラルミンケースに入った札束を見ている偽ルパンたち。
偽ルパン「なあんだ、これっぽっちかよ、パパあ」
永田重工社長?「贅沢いうんじゃない。ほとぼりが覚めるまで南米あたりで遊んでいなさい」
そこへテレビニュース。ラムダはまだ捕まっていない。ルパンはラムダに乗って地下鉄の中を飛んでいた。地上に出る。それは永田重工の近くだった。
社長「警察が来る前に隠れるんだ!」
慌てて逃げる様子を、不二子はビデオカメラで撮影していた。
逃げた4人は、壁を突き破って侵入したラムダとルパンに会う。
偽ルパン「あああ、本物!」
ルパン「仮装行列は幕にしようぜ、黒幕さん」
偽次元が銃を抜くと、その手を本物の次元が押さえた。
次元「ハジキは本物だな」
そして五右ェ門も現れる。
不二子「はーい、皆さん、こっち向いてえ」
証拠としてビデオカメラで撮影している。
偽ルパンが銃を抜いた。それを一瞬で片付ける本物のルパンたち。
残された社長は機械を操作する。
社長「本物のロボット兵の力を見せてやる!シグマ、侵入者を殺せ!」
だがシグマのレーザーは社長を狙った。シグマはレーザーを連射して室内を壊していく。真希がシグマの制御装置をはずし、研究所を破壊して自爆するよう命令したのだ。制御装置を床に叩きつけて壊す真希。
真希「もう誰もシグマを止められないわ」
がっくりと床に手を着く社長。真希の肩に手を乗せるルパン。
永田重工のビルは大炎上している。その外壁にはレーザーを発射しているシグマの姿があった。
本物の銭形警部がやってきた。真希がラムダを連れて歩いて来る。
銭形「小山田真希か?」
真希「はい。すべてをお話します」
真希は銭形にビデオテープを渡した。
銭形「ルパンの名を語るとは馬鹿なやつらだ。して、きゃつは?」
真希「もう、あの方は行ってしまいました」
振り返って言う。
真希「ありがとう、ルパン」
海岸線を走るルパンが運転するフィアット。次元と五右ェ門が乗っている。朝日が昇った。バイクに乗っている不二子。
遠く遠くへ去って行く…。