ヴィジュアル系創世期ともいえる1985年~1989年を振り返る!
2021年3月21日 更新

ヴィジュアル系創世期ともいえる1985年~1989年を振り返る!

カンタンにヴィジュアル系の歴史と言っても世代や趣向によっては大きく異なる物。 30年以上の歴史の中でヴィジュアル系は様々な変化を遂げてきたわけですが、世代によってジェネレーションギャップが生じるのは当然です。 そこで簡易的ではありますが、「ヴィジュアル系創世期」ともいえる1985年~1989年を振り返っていきます。

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ヴィジュアル系の全ては1985年に始まった!

ヴィジュアル系という言葉がまだなかったこの時、全てはここ始まりました。
まず、Xがシングル「I'LL KILL YOU」でインディーズデビューし、BUCK-TICKなど後のヴィジュアル系バンドに大きく影響を与えたDER ZIBETがシングル「待つ歌」でメジャーデビューを果たしました。

またXとHIDE率いるSAVER TIGERが参加したオムニバスアルバム「HEAVY METAL FORCE III」がリリースされ、音楽シーンに新たな風を巻き起こしましたんです。


ヴィジュアル系とはそもそも何の事を言うの?

ヴィジュアル系とは、日本におけるクロスオーバームーブメントです。
パンクやヘヴィメタルといった従来のカテゴライズにはおさまらないバンド群に便宜上、向けられた総称を指します。
これは、主にX JAPANやCOLORを中心としたムーブメントから出てきたバンドの事を言います。

X-I'LL KILL YOU(BLUE BLOOD TOUR)

インディーズ時代にリリースされた1stシングル「I'LL KILL YOU」A面の同曲のリメイク。
メジャーデビュー後は演奏機会が減り、「VANISHING LOVE」と共に1992年『破滅に向かって(2日目)』を以降は演奏されていない。

2004年にフランスのブラックメタルバンド、Anorexia Nervosaにカヴァーされている。

Der Zibet/待つ歌(PV)

「ツェッペリン系サウンドでゴスでせつない」・「初の和製デカダンス・バンド」で、「V系の生ける伝説」といわれているDer Zibetのメジャーデビューシングル。
退廃的な詩の世界観や、ジャンルに捕らわれない多彩な音楽性に彩られた、独自の美学を持ったバンドであり、後のヴィジュアル系と呼ばれるバンドにも大きな影響を与えたDer Zibetの代表曲です!

1986年、ヴィジュアル系バンドに多大な影響を与えるDEAD ENDとBUCK-TICKがインディーズデビュー!

この年、Xがシングル「オルガスム」をリリース。
その発売に伴い、YOSHIKIがエクスタシーレコードを設立しました。

そしてDEAD ENDが、インディーズレーベルから1stアルバム『DEAD LINE』を1万枚限定でリリースインディーズデビュー。
更にBUCK-TICKがシングル「TO-SEARCH」でインディーズデビューを果たしています。

DEADEND 毎日ホール 04 Back in the shadows.mp4

1stアルバム『DEAD LINE』挿入曲。
語りからギターソロにかけてかなりかっこよく、展開もドラマティックな一曲。
サビのベースもかなりかっこいいです!

BUCK-TICK 1/3 TO-SEARCH

地元群馬県の小規模の公会堂や東京のライブハウス、学園祭を中心にライブ活動を行いながら、インディーズレーベル太陽レコードより、1stシングル「TO-SEARCH」リリースしインディーズデビューを果たしました。
今の確立されたBUCK-TICKもいいですが、粗削りな感じの当時のBUCK-TICKにはこの時にしかない熱量を感じますよね!

1987年にDEAD ENDとBUCK-TICKがメジャーデビュー!ここから始まるインディーズシーンの胎動!!

D'ERLANGERがシングル「GIRL」でインディーズデビューを果たし、DYNAMITE TOMMYの設立したフリーウィルから、COLORがシングル「MOLT GRAIN」をリリース。

BUCK-TICKがインディーズ1stアルバム「HURRY UP MODE」をリリースし、JUSTY-NASTYがシングル「(HERE COME)TROUBLE / ROOM#13」でインディーズデビュー。
AIONがシングル「HANG ON NIGHT」でインディーズデビューを果たしました。

そして、DEAD ENDがアルバム「GHOST OF ROMANCE」をリリースし、メジャーデビュー。
続いてBUCK-TICKが映像作品「バクチク現象 at THE LIVE INN」をリリース、BUCK-TICKがメジャー1stアルバム「SEXUAL×××××!」をリリースしました。

D'ERLANGER - Girl ('87)

インディーズ時代に2000枚限定で発売されたEPの曲。
Vo.はDIZZYこと福井祥史。
後期D`ERLANGERとは明らかに異なるMETAL色の強い高速ナンバー。
イントロのリフは後にCRAZEの「BEAT SO LONELY,ALL NIGHT LONG」のギターソロ前のフレーズとして復活。

Sub. Español: COLOR ~ MOLT GRAIN ~

1985年、大阪でDYNAMITE TOMMYが「こんなクソみたいな世界ムカつくからありとあらゆる手段で叩きつぶしてやる」為に「COLOR」結成。
自らのレーベル「フリーウィル」設立しリリースされた1stシングル。

Justy-Nasty / (HERE COME) TROUBLE

イカ店ブーム バブル経済に乗って歌謡ロックを席捲し、一代を築いた印象に残るJusty-Nastyのインディーズデビューシングル曲です。
収録曲は、(HERE COME)TROUBLE・ROOM#13の2曲。
初回盤は、ピクチャーレーベル仕様となっていました。

Aion - Hang On Night/Bloody [Single]

デスラッシュサウンドなる言葉を打ち立てた国産スピードメタルバンドAionがリリースしたシングル。
彼等特有の過激でスピーディーなサウンドを確立しています。
シンガー以外は、AIONのメンバーですが、当然歌っている人間が違うので歌詞も変え、両曲ともリメイクされ世に出されています。

1988年、新たな時代の到来を告げる「東のエクスタシー、西のフリーウィル」!

新たな時代の到来を告げる二大名盤のうちの一つであるCOLORの「激突 ! !」が、フリーウィルからインディーズ1stアルバムとしてリリースされました。
また、BUCK-TICKがミニアルバム「ROMANESQUE」をリリース。
そして、二大名盤のもう1つであるXの「Vanishing Vision」が、インディーズ1stアルバムをエクスタシーレコードからリリースしました。
また、LADIES ROOMがシングル「SWAPPING PARTY」をエクスタシーレコードからリリース。
この年、BUCK-TICKは「JUST ONE MORE KISS」という曲で、第30回日本レコード大賞 新人賞を受賞しています。

エクスタシーレコードとフリーウィルって?

ヴィジュアル系好きなら一度は耳にした事のある「東のエクスタシー、西のフリーウィル」と呼ばれた二大インディーズレーベルです。
エクスタシーレコードはYOSHIKIが設立しており、LUNA SEAなどを輩出しています。
また、フリーウィルはDYNAMITE TOMMY(COLOR)が設立し、後にDir en greyなどを輩出しています。
これがヴィジュアル系シーン確立の基盤となっているんです!
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