ピコ太郎のモデル?無頼派芸人「トニー谷」

ピコ太郎のモデル?無頼派芸人「トニー谷」

1950年代前半に活躍したコメディアン「トニー谷」をご存知でしょうか?トニングリッシュと呼ばれる独自の言語を駆使した舞台パフォーマンスで人気を博した彼は、同時に、その強すぎる個性ゆえに多くの人から疎まれる、嫌われ者でもありました。そんな、ピコ太郎のビジュアルモデルにもなったとされるトニー谷について調べてみました。

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chisquare 2020/1/20 15:07

トニー谷と言えばキザでイヤミでオゲレツなキャラで一世を風靡したボードビリアンだが、戦後の日本人の自虐を出発点とする彼の芸風は徹底的に自己を否定、嫌悪の対象とすることで成立すると考えていたようで、そうしなければ人気を保てないという決意だったろう。果たして昭和30年の誘拐事件によって彼の子煩悩な素顔や辛酸に満ちた生い立ちが暴露されると却って人気は急落した。その後の彼の素顔をうかがわせる番組はラジオの「天晴れ風来坊」や「トニーの童話」だ。特に前者は「寅さん」とチャップリンの「キッド」と「母を訪ねて三千里」を合わせてミュージカルにしたような連続放送劇で、子供好きで優しく情に厚い行商人を演じていた彼のラジオドラマ代表作だろう。また後者はこれも子供向けの優しい童話を読み聞かせる番組だった。表看板の顔からすると信じ難いが、これが彼の素顔でなくてはこんな演技ができるはずはない。このような番組は録音や台本すら残っておらず完全に忘れ去られた。だが彼はその後も嫌味と毒気を舞台外まで貫いた。テレビで一時復活するが、彼の芸風は「もはや戦後ではなくなった」日本では長くは受け入れられなかった

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