【39】ポケベル、50周年の節目を迎えるも来年でサービス終了へ
2018年12月3日 更新

【39】ポケベル、50周年の節目を迎えるも来年でサービス終了へ

かつて一世を風靡し、当時を生きたひとや現在の一部界隈のひとにはおなじみの「ポケベル」。サービス開始から50周年という節目を迎えている今日この頃だが、来年にはサービスを終了するという発表があった。

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ポケベル50周年 サービス終了へ

 1968年、NTTの前身組織によりサービスが開始されてより、一世を風靡し今でも一部業界で大事に使用されているポケベル。

 公的には《無線呼出サービス》と言われているポケベルが、来年9月30日をもってサービス終了するという発表があった。
 NTTドコモが2007年にサービス終了、沖縄テレメッセージが2017年に県内のサービスを終了して以来、日本ではほぼ唯一の無線呼出サービス提供会社となっていたのが東京テレメッセージ。

 サービス終了の理由は《経営資源を防災無線に集中するため》とのこと。
 倒産するわけでもなく、事業撤退をすることもなかった。皆様のご利用のおかげで――という感謝の言葉で東京テレメッセージからの発表は締めくくられている。

ポケベルって知ってる?

 IHなどの活躍によりガスコンロを使ったことがないというお子様が増えている昨今、《ポケベル》の存在感はどのようなものになっているのだろうか。
 若者や青年という年齢の方ならば、ポケベルを名前としては知っているが「触ったことがない」ないし「見たことがない」という方も結構いらっしゃるのではないだろうか。
ポケベル

ポケベル

《ポケベル》は公的には〝無線呼出サービス〟ないし〝無線呼出〟と呼ばれ、海外では〝ページャー〟と呼ばれることが多いようだ。

 その登場は1958年のアメリカで、日本でサービスが開始されたのは1968年のこと。
 これは携帯電話の前身となる〝自動車電話サービス〟が登場する約10年前のことである。
自動車電話

自動車電話

 大体の機械類はそうだがポケベルも最初は高価であり、初期は企業向け、社会人向け、ビジネス用といった意味合いが強かった。

 その後、事業の拡大、技術の進歩などによって低価格化が進行。
 民間や家庭向けにサービスが提供される頃になると女子高生諸君がこれに注目。一大ブームを巻き起こした。

 このブームは社会現象レベルに至っており、
ポケベル・ルーズソックス・プリクラ手帳は女子高生の三種の神器と呼ばれる
 とまで表現されている。

 ブームのピークは1990年代。だいぶ長く生きた方だとは思うが後続の〝携帯電話〟の利便性が異常に強かった。
 民間個人での利用が急激に増えているためピークがこの時期に設置されているが、すでにこの時、企業や法人では携帯の普及にともなう解約が発生。
 サービス提供会社は経営の舵取りに胃を痛めていたかもしれない。

 電波障害や電磁波が業務に影響する防災・医療系の現場では現在でも使用されているケースがあったようだが、それ以外のところでは確実に出番を失っており、現在、
無線呼出しサービスは世界的に、消滅への流れを進めている
 とのことである。さみしいなあ。

ポケベルを巡る物語

ポケベルが鳴らなくて

ポケベルが鳴らなくて

 繰り返しになってしまうが、ポケベルは最初は企業、法人、事業向けで提供が開始され、その後にご家庭を経由して女子高生たちを中心にブームを巻き起こした。

 今でこそ当然になっているが《出先の人と準リアルタイムで通信できるという》ということは画期的で、待ち合わせの難易度は劇的に下がったことだろう。
 もっとも双方外出先という状態だとどこまで意思疎通ができたか謎なので発展の余地はあっただろし、結果としてそれが現在の小型端末産業に通じているという一面もあるのだろう。


 ポケベルや当時を象徴しているようなCMがこちら。

広末涼子 - ドコモポケベル初CM[1996]

 このCM、広末涼子の年齢やファッションもそうだが〝エアマックスを履いている〟というポイントが強い。コメントではエアマックス95であることが指摘されている。わかる人にはわかるのだろう。


 さて、規模が拡大していくと問題点もよく見えてくる。ポケベルも色々言われていたことがあって、

・ポケベルを使ったコミュニケーションが増えると、実際に顔をあわせたり話したりする機会が減るのではないか。
・よく知らない人と気軽にやりとりできてしまうのは危険ではないか。
・依存症の脅威が強いのではないか。
・イジメに使われているのではないか。
・ポケベルを巡る先生(大人)と生徒(若者)でのすれ違い、トラブルの多発

 あたりがよく出てくる。
 このあたりは現在の《SNS》で注意喚起されていることとよく似ている。
 いまSNSに対してコメントしている人たちが昔、ポケベルに対して何を言っていたかを調べてみうのも一興かもしれない。

 もっとも問題はこれだけではなく、異常に高い需要による《公衆電話の混雑、酷使、破損》や意識的無意識的な使用による《高額請求》、そして《テレホンカードの偽造》など民法や刑法が絡んできそうな案件も多かったようだ。


 とはいえポケベルは設備や料金形態、端末の普及が今ほどに広がっていたわけではない。こういった《悩み》にも〝憧れ〟や〝懐かしさ〟を抱いている方もいらっしゃるかもしれない。


 近頃またiPhoneの新型の発表か発売がされたようだが、数十年後、我々の手にはどのような端末が握られているのだろうか。
 もしかすると「昔は携帯とかみんな手に持ってたんだよ」なんてことを話す時代が来るのかもしれない。
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