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思い出さん 2019/8/17 12:29
10歳頃だったため、話の展開がよく理解できなかった。ガンダムは再放送が繰り返されたため、大人になるにつれて、その重厚なストーリーが次第に理解できたのだが。ただ、子供ながらに鮮明に覚えているのがラコックの「寄生虫」発言。成程、後に、現実社会でこの語は最大級の罵詈語ではないかと思ったのであった。さて、「複雑」なことを単純にではなく、あくまで「複雑」さを精密に描く。英雄などは不在ー。私はある書物を思い出している。呉座雄一『応仁の乱』。話は極めて複雑、登場人物も多く、結局誰が勝ったのかもよくわかないのだが、それを追っていく視点として、クリンという父は連邦評議会議長でありながら反連邦政府ゲリラである人物を置いて、話の理解に一筋を通すというのは、複雑な応仁の乱を精密に描きながら、基点として高僧の日記を置いて何とか全体像が見えるようにした、呉座の手法に似てはいないか。俗流歴史本(小説のことではなく、これが歴史の真実だ!と豪語する類の本)ではなく、この新書が売れるという基盤が日本にあるのであれば、ダグラムがもう一度見直されてもよいのでないかと思うのであった。
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