セイントフォーの妹分としてデビュー!
岩男潤子は1970年、大分県別府市生まれ。幼少時より歌手を志し、若干13歳で「10年活動して芽が出なければ故郷に戻る」という条件を両親と交わし上京、芸能事務所に所属しデビューを伺っていました。そんな中舞い込んできた話が、40億円とも言われる巨額なプロモーション費用や派手なアクロバットで有名であった4人組「セイントフォー」の妹分の話で、岩男は「いわお潤」としてデビュー。その後、1986年にセイントフォーから板谷祐三子(眼鏡をかけていたメンバー)が脱退すると、正式メンバーとして加入することとなります。
正式メンバーとなるも…
念願の歌手デビューを果たした岩男ですが、当時セイントフォーは所属事務所とレコード会社の間にトラブルを抱えており、1985年発表のシングル「ハートジャックWAR」以降、レコードを発表する機会に恵まれませんでした。そして、セイントフォーはそれ以降レコードを発表出来ないまま1987年に解散。岩男の歌手活動も一から仕切り直しとなってしまいました。しかしながら、そういった状況でも岩男は「潤」名義で石井光三と連名のシングル「娘よ/ねぇ お父さん」を発表するなど、歌手としてのブレイクを模索していきます。
セイントフォー脱退後、紆余曲折を経て声優に!
セイントフォー解散後の岩男の芸能活動は、順風満帆と言えるものではありませんでした。アルバイトで生計を立て、録音したデモテープをレコード会社に持ち込みを続ける日々が続いたのですが、なかなか歌手デビューには至らず。そんな生活が続く中、両親と約束していた「10年活動して芽が出なければ故郷に戻る」という条件の期限が迫っていきます。そんな時、岩男は「芸能関係者が歌える声優を探している」という情報をキャッチし、声優としての活動を考えるようになりました。そして「最後のチャンス」という覚悟で受けたオーディションに見事合格。1994年にNHKで放送が開始されたアニメ「モンタナ・ジョーンズ」のメリッサ・ソーン役を射止めることとなります。
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1995年、待望のソロシングルを発表!!
アニメ「モンタナ・ジョーンズ」で声優デビューを果たした岩男。「歌える声優」だったこともあり、同アニメのイメージソングを担当することとなりました。そしてついに、1995年に待望のソロシングル「シャッターチャンスの連続」を発表。以降、声優および歌手としての活動を本格化させていくこととなります。
売れっ子声優としてブレイク!
「歌える声優」としてのスタートを切った岩男。「子供っぽい」と評された声質を生かし、1995年には「新世紀エヴァンゲリオン」の洞木ヒカリ役、「モジャ公」の河野ミキ役、「カードキャプターさくら」の大道寺知世役、「To Heart」の来栖川芹香および来栖川綾香役など、90年代における人気アニメの主役級キャラを多数担当する売れっ子声優の仲間入りを果たしました。
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90年代後半以降、音楽活動も活発化!
声優としての活動の一方で、歌手しては1999年に自身初のコンサートツアーを開催。「中野サンプラザ」「NHKホール」さらには「渋谷公会堂」といった大きな会場を使用できるほどの売れっ子となりました。また「スカーレット」「手のひらの宇宙」といったシングルや、「はじめまして」「Entrance」といったアルバムを立て続けに発表、90年代から2000年にかけて延べ10枚以上のシングル・アルバムをヒットに導いています。
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21世紀に入ってからの活動は?
90年代後半に一躍スターダムへと登りつめた岩男ですが、21世紀に入ってからも精力的な活動を継続しています。前述の「新世紀エヴァンゲリオン」「カードキャプターさくら」の劇場版アニメへの出演や、吹き替えやナレーションなどの仕事もこなし、一方で歌手としてはオリジナルアルバム・シングルだけでなく「ANIME ON BOSSA」「Anison A to Z」といったアニソンカバーアルバムを発表するなど、新たな挑戦にも余念がありません。また、2001年には別府市の「ONSENツーリズム別府特別観光大使」となるなど、故郷にまつわる仕事にも積極的に取り組んでいます。