2021年10月5日 更新
アイドル路線を拒否!ロッカーとしての地位を築こうとした孤高の80年代アイドル、伊藤さやかの経歴と現在
ぶりっこアイドルが主流だった80年代芸能界において、その型にはまることを拒み、独自の路線を歩んできた伊藤さやか。近年ではメディアに姿を見せることはほとんどありませんが、今でもコアなファンたちは健在と聞きます。そんな彼女の経歴を振り返ってみましょう。
もともとはモデルデビュー!資生堂のCMイメージガールに抜擢
伊藤さやかは1963年10月16日、愛知県名古屋市に生まれました。
デビューはモデルとしてでしたが、資生堂「シャワーコロン」のイメージガールに抜擢されたのをきっかけに、テレビ出演の機会が増えていきました。
ドラマ「陽あたり良好!」のヒロイン役で一躍有名に
伊藤さやかは1982年、あだち充のマンガを原作としたドラマ「陽あたり良好!」に、ヒロイン・岸本かすみ役で出演し、一気に注目を集めます。80年代に青春時代を過ごした方ならおそらくみなさんご存知ですよね。
「花の82年組」として歌手デビュー、アニソンも歌う
伊藤さやかは、同年5月21日に「天使と悪魔 ~ナンパされたい編」で歌手デビューを果たします。花の82年組といえば、中森明菜、小泉今日子、堀ちえみ、早見優、松本伊代、シブがき隊などと同期ということになりますね。
さらに、同年10月5日には、アニメ「さすがの猿飛」の主題歌だった「恋の呪文はスキトキメキトキス」をリリースし、翌年オリコンのTVマンガ・童謡部門にて年間5位という記録を樹立します。カップリングの「恋のB級アクション」は同アニメのエンディングテーマ曲でしたね。
アルバムも4枚リリースしています。
ロックンローラーを自称するも認知されず
伊藤さやかは、当時主流だったぶりっこアイドル路線を拒み、自らをロックンローラーと称してロックテイストの強い楽曲での活動を始めます。しかし、世間にはしょせんアイドル枠でロックっぽい曲を歌っているという程度にしか認知されず、一般にいうロックと認められることはありませんでした。
私個人的には、猫も杓子も聖子ちゃんカットでひらひらした衣装を着て歌うという風潮の中で、ショートヘアとレザーパンツにスタンドマイクというスタイルを貫く彼女は別格だな、かっこいいなと思っていましたけれど。
改名、そして歌手活動無期限休止
伊藤さやかは、1985年から芸名を「伊藤サヤカ」に改名し、再スタートを切ることになりましたが、翌年、声帯などに変調が見られたため、シングル「ハッピネス!!」のリリースをもって、歌手活動を無期限休止とすることを発表します。
楽曲提供や執筆、女優業も
伊藤さやかは、吉永優、ライオネス飛鳥、桑田靖子などに楽曲の提供もしています。特技がチェロとピアノで、ギターも弾けるそうなので、曲作りは難しいことではないでしょう。
さらに、伊藤サヤカ名義での著書も発売されています。
現在の彼女はどこで何を?
伊藤さやかは、2002年6月から女優・タレントとして本格的に活動を再開しています。女優業では「伊藤さやか」を名乗っているようで、ドラマ「大好き!五つ子6」「小早川伸木の恋」「サプリ」「東京少女水沢エレナ」、映画「アクション・グラフィティー」「天使が降りた日」「猫目小僧」「檸檬のころ」、舞台「ソウルメイト」などに出演していました。
歌手としては、2012年の「SMAP×SMAP」に出演した際には、30年ぶりに「恋の呪文はスキトキメキトキス」を歌っており、同年には伊藤サヤカ名義で、レコード会社を移籍して初のロックアルバムをリリースしています。
残念ながら、それを最後に目立った活動はしていないようですが、現在は結婚して二人のお子さんに恵まれ、幸せに暮らしているそうです。
「花の82年組」というアイドルの当たり年にデビューしていなければ、もう少し状況は違ったのでしょうか?
いつかまた、歌手としても本格的に復帰してくれるといいですね。
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