【ヴァンサンカン・結婚】テーマ曲の『I  Will』が大ヒット!大石静脚本のラブストーリー
2020年2月9日 更新

【ヴァンサンカン・結婚】テーマ曲の『I Will』が大ヒット!大石静脚本のラブストーリー

女性の結婚適齢期は25歳と言われていた平成初期のドラマで、1991年7月〜9月、フジテレビ系列で放送されました。当時正にヴァンサンカンを生きていた安田成美が主人公の朝子を演じ、当時アイドルから女優への転身を図っていた菊池桃子が、ちょっと意地悪な朝子の友人という役柄で出演して話題になりました。

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あらすじ

片島朝子(安田成美)は、猫のヨルと暮らす25歳、ヴァンサンカンのOL。朝子はかつて恋人だった18歳年上の上司、坂崎隆司(小林稔侍)のことが忘れられずにいた。結婚適齢期を迎えて焦る気持ちも芽生え始めていた朝子は、ある日青年医師の向井薫平(石黒賢)と出会った。朝子に一目で恋をした薫平は友人から、「25歳の女性なら結婚前提にと交際を申し込めば必ずオッケーしてもらえる」と言われ、その言葉を信じて朝子に結婚前提の交際を申し込んだ。朝子は突然のことに戸惑いながらも、薫平との交際に踏み切った。 

誰もが憧れるような男性、薫平と婚約した朝子に、友人の松永右子(菊池桃子)は嫉妬する。そして薫平との距離がなかなか縮まらない朝子に歯痒さも感じる右子だった。

少しづつ薫平に惹かれていく朝子だったが、心のどこかにまだ坂崎のことがひっかかっていた。ある日朝子は坂崎が体調を崩していることを知らされる。坂崎は肝硬変を患っているのだった。坂崎は頻繁に吐血するようになり、治療のため入院した。しかし坂崎は完治を待たずに勝手に病院を退院して仕事に復帰してしまう。体調の悪化に気づいていた坂崎は、病気になって初めて、自分にとって朝子がどれだけ大切な存在かを思い知ったといい、朝子に一緒にいて欲しいと懇願する。そんな坂崎の言葉に朝子の心は揺れ動いた。

揺れる朝子の気持ちに気づいた薫平は、朝子に「二人で坂崎のいない所で暮らそう。結婚して欲しい。」と改めてプロポーズする。しかし朝子はすぐに返事をすることができなかった。

翌日、右子と右子とかねてから交際していた市河清志(西村和彦)が結婚するという。右子と市河そして朝子と薫平の四人だけの結婚式が教会で執り行われた。式が終わって二人きりになった朝子と薫平。朝子は薫平に自分の正直な気持ちだとして、坂崎のことを今でも愛していることを伝えた。坂崎に気持ちを残したままでもいいから自分と一緒に生きて欲しいと願う薫平だったが、朝子の気持ちが変わることはなかった。

朝子は教会を出るとすぐに坂崎に電話をしたが、坂崎は電話に出ない。その頃坂崎は、車でオフィスに向かっている様子。ところが車を降りた坂崎は激しく吐血して倒れ込む。

ラストシーンでは、オフィスで仕事に励む朝子の姿が。そして次のシーンでは朝子の部屋に飾られた坂崎の写真が映し出された。

『ヴァンサンカン・結婚』をふりかえる

『ヴァンサンカン・結婚』は、多くのラブストーリーを手掛けて「ラブストーリーの名手」と称される、人気脚本家の大石静の書き下ろし作品です。女性の結婚適齢期がクリスマスケーキに例えられていた時代の、OLたちの結婚観が如実に描かれた話題の作品でした。

このドラマは、4年間続いたバブル期崩壊後に放送されましたが、登場する女優さんたちのファッションはバブル全盛期そのものでした。フワッフワのソバージュとすだれ前髪、濃いめのメークに太い眉、肩パッド入りボディコンスーツを身にまとった彼女たちは、当時日本に溢れていた若い女性の姿そのものでした。

このドラマは、ヴァンサンカンを迎えて結婚を焦るOLの様子に、自身の姿を重ねて観入ってしまったという女性たちも多く、放送の翌日は職場の同僚と昨夜のエピソードの話で盛り上がるというOLが続出したと言われています。

バブル期の強い女性の象徴ともいうべき姿を物語っていたのは、菊池桃子が演じた右子。はっきり意見を言い、したたかに世の中を渡り歩く、そんな右子の生き方が話題になりました。週刊誌などでは「右子現象」と呼ばれて大いにもてはやされました。これまで愛くるしいアイドルとして活躍していた菊池桃子が演じた強い女右子は、女性から好感を持って受け入れられました。

そしてエンディングテーマで映し出される、雨の中を走る安田成美の姿がとても綺麗で印象的でしたよね。そんなシーンを彩ったエンディングテーマ、そして大ヒットしたテーマ曲を次にご紹介します。

テーマ曲

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『ヴァンサンカン・結婚』のテーマ曲、上田知華の『I Will』は1991年を代表するヒット曲になりました。同年リリースされた同タイトルのアルバムもオリコンチャート最高7位を記録しています。ミドルエッジ世代のカラオケの定番としても知られていますよね。

エンディングテーマ曲の『5番目のde jya vu』は、双子の姉妹デュオSugar Beatが歌うアップテンポな楽曲。印象に残る楽曲でしたが、残念ながら大ヒットには至らなかったようです。

上田知華は歌手、そしてプロデューサーとして現在も活躍中です。上田は、今井美樹の『Piece of My Wish』をはじめとする数々のヒット曲を生み出していることでも知られています。Sugar Beatは『5番目の。。。」に続く2ndシングルリリース後に活動を休止しています。

まとめ

日々を編んでいく | 安田 成美 |本 | 通販 | Amazon (2166678)

『ヴァンサンカン・結婚』では、エレガント感漂う安田成美と可愛らしさ全開の菊池桃子が印象的でした。妻になり、そして母になった二人は、ドラマへの出演はかなりセーブしているようですが、トーク番組や雑誌などで目にする彼女たちは、このドラマが放送されてから30年が経とうとする今でも、美しく輝いていますよね。ミドルエッジ世代の憧れのスターと言えるのではないでしょうか。

菊池桃子は昨年一般人と再婚をして話題になりました。安田成美は、2020年2月にエッセイ『日々を編んでいく』の出版が予定されています。
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