家族愛、ドロドロ愛憎劇、お仕事ものなど人気作多数!昼ドラの歴史を振り返ってみた
2022年5月25日 更新

家族愛、ドロドロ愛憎劇、お仕事ものなど人気作多数!昼ドラの歴史を振り返ってみた

少し前までお昼の時間帯に放送されていたドラマ、通称昼ドラ。中高年の主婦層をターゲットにしていますが、子供時代学校を休んだ時や夏休みに見ていたという人も少なくないのでは?名作ぞろいの昼ドラの歴史を振り返ってみましょう。

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昼ドラの始まりは60年代

最初に昼のドラマを放送したのはTBS.1961年からTBS・朝日放送平日昼1時枠の連続ドラマが放送されます。特に枠の名前はありませんでした。その後、1962年に日本テレビ昼1時枠帯ドラマがスタートし、1963年には日本テレビ昼1時15分枠帯ドラマもスタートします。

テレビ朝日系列でも1962年から「女シリーズ」というドラマ枠がスタート。

昼ドラといえばTBSとフジテレビが長く放送していた印象がありますよね。

フジテレビでは1964年から昼ドラを放送。最初は12時台、13時台、13時半と数多くの枠がありました。1964年に13時台の「ライオン奥様劇場」、13時半からの「東海テレビ枠」もスタートしています。

TBSでは1961年から昼ドラを放送していましたが、1968年に「ポーラテレビ小説、1969年から「愛の劇場」がスタートしました。

アメリカでは、昼のドラマ枠は石鹸・洗剤メーカーがスポンサーになることが多いため「ソープオペラ」と呼ばれているそうです。日本でも、ライオンのほか、東海テレビ制作のドラマはP&Gの提供、TBSの「愛の劇場」と日本テレビの「愛のサスペンス劇場」の提供は花王でした。

主婦が見る枠なので主婦が購入する商品のメーカーがスポンサーになるというのはアメリカも日本も同じなんですね。

60年代・70年代の昼ドラ

昼ドラは局によっても傾向が変わっていますが、年代別にも流行がありますね。

TBSの「愛の劇場」では1970年代最初は「女の絶唱」のような「よろめきドラマ」と呼ばれる作品が多かったです。「よろめきドラマ」とは三島由紀夫さんの小説「美徳のよろめき」に由来していて、女性の不貞、浮気の意味から、「心理的動揺」を描いた作品です。

東海テレビ制作の1970年代は「あたんかれ」という明治の呉服屋を舞台にした作品がヒットし、続編も放送されました。NHKの連続テレビ小説のような1人の主人公の一代記的な内容の作品が中心でした。が、『日日の背信』『渚より愛をこめて』のような俗にいう昼メロも初期から放送されていましたね。

80年代の昼ドラ

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「愛の劇場」では81年から86年まで「わが子よ」という社会派シリーズが放送され、人気になります。普通の家庭に起こる家族の病気や事故を通じて家族の絆を描いた物語です、第1シリーズから第6シリーズまで放送されています。

第1シリーズでは骨肉腫になり足を切断する娘を、第2シリーズでは交通事故で突然父親を亡くした家族を描いています。毎回別の家庭が舞台になっていました。80年代後半からは夏の時期は子供も一緒に見られるホームドラマが放送されるようになります。この流れは90年代にも続いていきます。

フジテレビでは、13時からの「ライオン奥様劇場」が1984年に放送終了。東海テレビ制作の1枠だけになります。こちらは「愛の嵐」をはじめとする愛憎劇、いわゆるドロドロ系のドラマが放送されることが多かったです。「愛の嵐」はエミリー・ブロンテの嵐が丘が原案になった作品。
その後も「華の嵐」「夏の嵐」という嵐シリーズが放送されました。昼ドラっぽい!というとこのような愛憎ドラマがイメージされるようになりましたね。

90年代の昼ドラ

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90年代になると、家族で見られるホームドラマを放送することが多くなりました。

「愛の劇場」では「天までとどけ」、「ぽっかぽか」、「大好き!五つ子」などのホームドラマが人気となり、シリーズ化されていました。

1990年代からスタートしたドラマ30では医療・福祉・法律などをテーマした作品や、社会問題をテーマにした作品が多かったです。「いのちの現場から」など「命」(いのち)」とタイトルについている作品が多いです。こちらの時間帯の方が重めの作品でしたね。ホームドラマでも「キッズ・ウォー」はドラマ30枠でしたが、愛の劇場のホームドラマとは一味違う感じでしたね。夏は「五つ子」「キッズウォー」と子供向けの作品が続くこともありました。

東海テレビ枠では温泉を舞台にしたお仕事ドラマ「はるちゃん」やこちらも命をテーマにした作品もありましたが、やはり東海テレビはドロドロ愛憎劇が多かったですね。

2000年代以降

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2000年代に入ってからも「愛の劇場」はホームドラマが多かったです。1990年代から同じシリーズが続いていましたね。

一方、お仕事ドラマでこちらも温泉をテーマにした「温泉に行こう!」や、ドロドロとは正反対の純愛もの「砂時計」「ラブレター」なども放送されました。純愛はドラマ30の「ピュア・ラブ」も人気で3シリーズ放送されています。

東海テレビ制作はやはりドロドロ路線ですが「真珠婦人」、「牡丹と薔薇」、「冬の輪舞」などは話題にもなりましたね。

TBSでも「貞操問答」「デザイナー」を続けて放送、フジも「緋の十字架」と昼ドラ枠のすべてがドロドロ系ということもあったんですよ。

そして「愛の劇場」は「愛の劇場 最終シリーズ 大好き!五つ子」、ドラマ30は「おちゃべり」で2009年に放送終了しています。

昼間ドラマを見る層が減ったことや、韓流ドラマブームなども昼ドラ終了の原因になっているようです。

東海テレビ制作は2016年まで放送していましたが、「嵐の涙〜私たちに明日はある〜」で法相終了となりました2016年から2021年まで「オトナの土ドラ」として同じ層をターゲットにしたドラマを夜に放送していました。

昼ドラとしてはテレビ朝日で「帯ドラマ劇場」として大人向けのドラマを放送しましたがあまり定着せず、2020年で終了してしまいました。

昼にしか見られないドラマはなんだか特別な気がしましたが今では配信などでいつでもドラマが見られるので何も昼に見なくてもという感じにもなってしまっているのでしょうね。
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