漫画『20世紀少年』の黒幕・万丈目胤舟のモデルになった
彼は世界滅亡を企てる物語の黒幕「ともだち」の側近なのですが、もともとはあやしい興行師だったという設定。自身のプロダクションを設立し、エンタメ業界で頭角を現していく彼のモデルになったのが、“伝説の暗黒プロデューサー”と称される康芳夫です。たしかに、おでこの出た長髪と、わし鼻&たれ目、どこかうさんくさそうで思慮深げな表情など、外見の共通点はかなりあります。
テリー伊藤が師匠として尊敬している
テリー伊藤はこのように語っています。テリーといえば、「城南電機・宮路社長と大塚美容外科・石井医院長の自前ロールスロイスによる綱引き対決」「公道での芸能人キャノンボール大会」「たこ八郎に東大生の血液を輸血してIQは上昇するのか?」など奇想天外な企画を多数考案した、名プロデューサーとして有名。
人によって好き・嫌いの好みは分かれる人物ではありますが、しかし、彼の案出した企画には、倫理観や社会通念などを差し置いて、思わず興味をひかれてしまうパワーがあったものでした。それはテリーが“師匠”と崇拝する康が手掛けた数々のプロジェクトにも言えることです。
東京大学の五月祭で革新的な企画を成功させる
当時若者の間で流行していたジャズに目を付けて、反対する総長を説得し、国内の一流ジャズメンを集めてジャズコンサートを実施。さらに、石原慎太郎、武満徹、岡本太郎、谷川俊太郎を呼んで座談会も開催したのです。彼の手掛けたイベントはたいへんな人気を誇り、チケットにプレミアがつくという五月祭では異例事態になったといます。
【第90回五月祭 無事に終了しました】
— 東京大学五月祭公式 (@gogatsusai) May 21, 2017
今年の来場者数は15万8千人にのぼり、大盛況を博しました。第90回という節目を迎えた今年の五月祭、お楽しみいただけましたでしょうか。ご来場していただいたみなさま、誠にありがとうございました! pic.twitter.com/Qmagzdvll3
ソニー・ロリンズやインディレースを日本に呼ぶ
AFA入社1ヶ月目で任された仕事が、大物ジャズ・サックス奏者「ソニー・ロリンズ」の来日公演です。当時まだ20代中頃の若者だった康でしたが、一人でロリンズの弁護士と渡り合い招聘に成功。プロデューサーとしての第一歩を華々しく踏み出したのでした。
「国際ネッシー探検隊」を組織し、二足歩行チンパンジー「オリバー君」を来日させる
ちなみに、このオリバー君来日の際に、ホテルで彼の世話に当たったのが、当時テレビ制作会社のADだったテリー伊藤でした。