波乱万丈な内田春菊さんの活躍と現在は?衝撃の自伝「ファザーファッカー」とは?
2022年8月20日 更新

波乱万丈な内田春菊さんの活躍と現在は?衝撃の自伝「ファザーファッカー」とは?

4度もドラマ化された「南くんの恋人」の原作を手掛けた人気漫画家の内田春菊さん。東京電力で節電を呼びかけるマスコットキャラクター「でんこちゃん」をデザインしたことでも知られています。そんな内田春菊さんは養父から性的虐待を受けていたことを小説「ファザーファッカー」で描いています。でんこちゃんの可愛らしい絵柄からは想像もつかない内田春菊さんの壮絶な生い立ちや、現在についてご紹介します。

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内田春菊さんのプロフィール

【本人登場】内田春菊さんの子どもの名前

内田春菊さんのプロフィールからご紹介します。
生年月日:1959年8月7日
出身地:長崎県長崎市
デビュー:1984年「シーラカンスぶれいん」で漫画家デビュー。
以降性的な描写を赤裸々に描き、「女の子エッチ漫画家」として桜沢エリカさんや、岡崎京子さんと共に人気を博します。

4回ドラマ化された「南くんの恋人」は1986年~1987年にかけて月刊マンガ「ガロ」で連載されています。
東京電力のキャラクター「でんこちゃん」は1987年に初めてパンフレットに登場しました。

内田春菊さんの作品

【電気を大切に】ラクして省エネできるの!?編

でんこちゃんが「電気を大切にね」と呼びかけるCMは、とても印象的で頭に残っていますが、東京電力のキャラクターなので、関東以外では知名度が低いらしいです。

あまり見かけなくなったとも思っていましたが、東京電力は2011年の東日本大震災における、福島第一原子力発電所事故後以降CMを自粛していました。
2012年の3月にキャラクターの使用期限が切れましたが、コスト削減を理由に更新せずにそのまま「でんこちゃん」は終了しています。

ただ2年後の2014年から再び、ウエブサイトの節電を呼びかけるページで使用されるようになりました。

友達でいいから・・・ 南くんの恋人

二宮和也さんや、中川大志さんの南くんも素敵でしたが、やっぱりミドル世代にとっては武田真治さんと高橋由美子さんの「南くんの恋人」が思い出深いですよね。

ドラマはハッピーエンドですが、原作ではちよみは車をよけようとした南くんと共に崖に落ちて、命を落としてしまうという衝撃のラストでした。
この件について内田春菊さんは、あとがきで↓このように語っています。
漫画あとがきでは原作者が「ちよみは本来存在すべきではない」「(原作者自身が)子どもを諦めたという心情の表れだったのかもしれない」とコメントし、物議をかもしました。
内田春菊さんの漫画には、このように救いのないストーリーもありますが、ご自身の壮絶な体験がもとになっているのかもしれません。
自伝ファザーファッカーでは、厳しいホステスをしている母親と、甘え上手な妹、そして愛人がいる父親という家庭で育ちました。
いつしかホステスをしていた母親の客だという男が養父となり4人で暮らすようになった主人公静子が描かれています。

思春期の静子の身体を触り、執着をする養父。
静子は中学3年のときに、交際していた男子との性交で妊娠してしまいます。
怒った養父は中絶させるという名目で、静子を犯しました。
中絶手術後も性的虐待を続ける養父。
母親はそのことに気付いていましたが、養父を落ち着かせる手段として口出しはしなかったのです。
やがて高校に入学し、新しい世界を知った静子は家を出ていったのでした。
1986年27歳当時、母と妹は漫画家になった春菊の稼ぎに依存していたことで「母にされたことを世間に出さなければ、死んでも死にきれない。養父の行為を黙認した母が何よりいやがったのが、世間体でしたから」と小説「ファザーファッカー」を書き始めた時のことを明かしている。そして、自分に子どもがいないまま死んだら、稼いだお金が全部母たちに相続されてしまうと危機感を覚え、母親と絶縁している[1]。 
内田春菊さんは「ファザーファッカー」を書き始めた理由を、漫画家になった稼ぎに依存してくる母と妹に対して、家族にされた仕打ちをことを公表しなければ死んでも死にきれないからと語っています。

ファザーファッカー読みましたが、酷すぎて気分が悪くなってしまいました。
養父も本当に最悪ですが、自己防衛ばかりで子供を守らない母親に腹がたちます。

内田春菊の現在

プライベートでは、1979年に20歳で結婚した内田春菊さんはほどなく離婚しています。
その後1992年に長男を出産しました。
1995年には同居していた男性と再婚。
1997年には長女を出産します。
1999年に次女を出産。
2000年に離婚し、同居していた俳優の貴山侑哉さんと3度目の結婚をします。
2001年には4人目の子供となる次男を出産しました。
2006年には離婚しますが、2012年まで貴山侑哉さんとは事実婚状態で一緒に暮らしています。

2010年には音楽活動を再開し、自身の映画の主題歌を担当し、映画や舞台、ドラマなど女優としても活躍していました。

内田春菊(原作)×友松直之(監督)「最近、蝶々は...」特別対談 その③

内田春菊さん原作の2014年の映画「最近、蝶々は…」にも、高原克子役で出演しています。
精力的に活動を続ける内田春菊さんですが、2017年には大腸がんを患い、人口肛門を造設したことを公表しました。

当初は進行している疑いがありましたが、手術をしたら子宮の裏側が炎症を起こしていただけで、ステージ1だったことが判明します。
その後は転移も再発もなく、お元気で過ごされていてホッとしました。

まとめ

今回は「波乱万丈な内田春菊さんの活躍と現在は?衝撃の自伝「ファザーファッカー」とは?」についてご紹介しました。
大変な思いをされてきた内田春菊さんですが、4人のお子さんにも恵まれ多くの名作を生みだしています。
今後の活躍も楽しみですね。
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