あらすじ
遭難してから7年の月日が流れ、ティーンエージャーになったエメラインとリチャードは、大人になっていく自分たちの体の変化に戸惑う。そんな中、二人は海上に浮かぶ船を見つけ、リチャードは船に向かって必死で手を振った。しかしエメラインは合図の火を灯さず、それが原因で二人は大喧嘩。エメラインはリチャードと離れて岩場で暮らすようになった。そんなある日、エメラインは怪我をしたことが原因で体調を崩し倒れてしまう。リチャードはエメラインを必死に看護し、神様にエメラインを助けて欲しいと祈りを捧げた。
体調が戻ったエメラインはとリチャードは、今まで以上にお互いを必要とするようになり、二人の距離はどんどん近づいていった。ある日、いつも通り岩場で遊んでいた二人だったが、初めてのキス、そして熱い思いを抱いた二人は結ばれた。
やがてエメラインは妊娠するが、エメラインの体調がどうして優れないのか、そしてなぜエメラインのお腹が動くのか、全く理解できないままエメラインは出産の日を迎えた。二人はこの赤ちゃんにパディと名付け、親子三人での無人島生活は二人にとってかけがえのないものになっていった。
ある日、家族はエメラインの提案で、二人の思い出の場所を訪ねるべく小舟に乗り込んだ。懐かしい島に着いてリチャードがバナナを取っている間に、エメラインとパディを乗せた舟は大海原へと流されていく。気づいたリチャードも追いかけて小舟に乗ったが、舟に近づいてきたサメを追い払うために、誤ってオールを海に投げこんでしまった。エメラインとリチャードは、小舟に揺られながら夕陽を見つけることしかできなかった。
夜が明け、目を覚ました二人は、生前料理人のパディから聞かされていた「食べたら永遠の眠りにつく」とされる赤い実を、ベイビーパディが食べてしまったことに気づく。絶望したエメラインとリチャードは、死を覚悟して、自らもその赤い実を口にした。小舟の上で寄り添って眠る三人を通りかかった船が発見する。なんとそれはアーサーの乗る船だった。アーサーは遭難してからずっとエメラインとリチャードを探し続いていたのだ。アーサーが彼らを見つけてからもなお、彼らは深く眠っている。。。
『青い珊瑚礁』の魅力
ブルックの魅力
ブルックは、元女優だった母親のマネジメントの下、世界で愛される石鹸『Ivory Soap(アイボリー石鹸)』のモデルにわずか生後11ヶ月で起用され、以降アメリカで最もギャラの高い子供モデルとして知られるようになりました。
1977年からは映画女優としての活動も開始し、翌78年公開の『Pretty Baby(プリティ・ベイビー)』では、ブルックは12歳の娼婦役で出演して大きな話題を呼びました。『青い珊瑚礁』に続く出演作『エンドレス・ラブ』も大ヒットし、ブルックは世界中の若者たちのハートを射止め、女優としての人気を不動のものにしました。日本では、現天皇陛下が皇太子時代にブルックの大ファンだったことでも話題になりました。
『青い珊瑚礁』出演後、ブルック=「絶世の美少女」というパブリックイメージは定着し、彼女の自然な太い眉毛に憧れる若者が続出して、空前の太眉ブームが生まれました。
ラッキーボーイ クリストファー・アトキンズ
クリストファーは『青い珊瑚礁』での無邪気な少年のイメージから、多くのティーン雑誌の表紙を飾り、コカ・コーラやアディダスなど、若者に人気の有名ブランドのCMにも出演して一躍時の人になりました。
泳ぎが得意だというクリストファーが、「青く透き通る海の中を美しく波をかきわけていくシーンが印象的だった」という女性ファンも多いのではないでしょうか。
南太平洋の楽園ヤサワ諸島
『青い珊瑚礁』のロケ地として有名になったヤサワ諸島は、世界中から多くの人々が訪れる高級リゾート地としてもその名を知られるようになりました。多くのセレブレティ達もこの地でバカンスを楽しむといいます。
未だほとんど手付かずの自然をキープしているというこの秘境の地では、南国らしいカラフルな魚たちに囲まれてシュノーケリングができるとして、世界中のウォーターアクティビティファンに大人気です。
『青い珊瑚礁』作品としての評価
ただこの映画を厳しく評する人たちも、ブルックの圧倒的な美しさとヤサワ諸島の自然の美しさにはただただ魅了されたとしていて、美しいものを美しく撮影した映画カメラマンのNéstor Almendros(ネストール・アルメンドロス)は、本作品でアカデミー撮影賞を受賞しました。
まとめ
また、1991年にはブルックバージョンの続編として『Return to the Blue Lagoon(ブルーラグーン)』が公開されました。この続編では前作でアーサーがエメラインたちを発見したとき、リチャードとエメラインは既に絶命していて、ベイビーパディだけが生き残ったというところからストーーリーが始まります。
今や大スターとなったMilla Jovovich(ミラ・ジョヴォヴィッチ)がこの映画のヒロインを演じ、、映画の中でヌードを披露したことが話題になりました。
何度もリメイクされる『青い珊瑚礁』は、自然の中で生きる人間のたくましさ、「愛さえあれば生きていける」というロマンチックなセンチメントが詰まった作品として、多くの人々の心に刻まれているのではないでしょうか。