映画『南極物語』南極に置き去りにされた犬たちの生きるための闘い
2017年1月30日 更新

映画『南極物語』南極に置き去りにされた犬たちの生きるための闘い

第1次越冬隊から第2次越冬隊へと橋渡しするはずだった。しかし、天候不良で第2次越冬は断念することになり、樺太犬たちは事実上、置き去りとなった。置いてきてしまった隊員たちの苦悩と、生き抜こうとする犬たちの闘いが対比され描かれている。生き残ったタロとジロ。死んでいった仲間たちの思いを胸にして。

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南極物語

南極大陸に残された兄弟犬タロとジロと越冬隊員が1年後に再会する実話を元に創作を交え、北極ロケを中心に少人数での南極ロケも実施し、撮影期間3年余をかけ描いた大作映画である。
1971年の『暁の挑戦』以来、フジテレビが久しぶりに企画製作、学習研究社が半分の製作費を出資して共同製作し、日本ヘラルド映画と東宝が配給。フジサンケイグループの大々的な宣伝に加え、少年、青年、成人、家庭向けの計4部門の文部省特選作品となり、映画館のない地域でもPTAや教育委員会がホール上映を行い、当時の日本映画の興行成績新記録となる空前の大ヒット作品となった。1980年代に何度もテレビ放送され、21世紀に入りデジタル・リマスターでの放映の他にも、ケーブルテレビで多く放送されている。
本作の成功の勢いはその後の『ビルマの竪琴』や『子猫物語』などが続き、1980年代以降に続くフジテレビ製作映画の起点ともなった作品である。

日本国内劇場公開:1983年(昭和58年)7月23日
配給収入:約59億円(当時の日本映画最高配給収入記録、日本映画の歴代興行収入一覧第5位)
観客動員数:約880万人

『南極物語』 予告編 - YouTube

出典 youtu.be

スタッフ

製作:南極物語製作委員会(フジテレビジョン、学習研究社、蔵原プロダクション)
配給:日本ヘラルド映画、東宝
製作者:古岡滉、鹿内春雄、蔵原惟繕
企画:角谷優、蔵原惟二
製作指揮:日枝久
チーフプロデューサー:貝山知弘、田中寿一
プロデューサー:森島恒行、蔵原惟二
製作コーディネーター:村上七郎
監督:蔵原惟繕
脚本:野上龍雄、佐治乾、石堂淑朗、蔵原惟繕
音楽:ヴァンゲリス
撮影:椎塚彰
助監督:大林丈史、金井進二、高崎通浩
製作担当:北澤秋夫、植田成
記録:石川久美子
音響効果:小島良雄(東洋音響)
小道具:佐藤結樹
ドッグトレーナー:宮忠臣
スチール:大隅隆章
メイク:上田幸夫
撮影助手:松橋亮、松尾研一、三浦忠、倉持武弘、山形一也
録音助手:中野俊夫、武進、永峯康弘
照明助手:内田勝也、津木昭
小道具助手:大坂和美、御牧賢秀
編集助手:冨田功、松本ツル子、村山勇二
音効助手:渡部健一(東洋音響)
オーロラ製作班:原政男、佐藤正直、樋口一雄、萩原啓司、皆川慶助
獣医:橋山悟
極地サポート:五月女次男、沢野新一朗
製作デスク:杉野有充、河井真也
製作経理:嘉納修治、竹内恵美子
製作進行:山本隆康
宣伝 :ヘラルドエース
宣伝プロデューサー:坂上直行
監修、資料提供:西堀栄三郎、菊池徹、北村泰一
オーロラアドバイザー:小口高
ニュージーランド南極局長:ロバート・B・トムソン

キャスト

潮田暁/高倉健

潮田暁/高倉健

第1・3次越冬隊員。地質学者でもある。樺太犬をこよなく愛し、樺太犬を南極に置き去りにして、帰国せざるを得なかったことに向き合い、樺太犬供出者への謝罪の旅に出る。
越智健二郎/渡瀬恒彦

越智健二郎/渡瀬恒彦

第1・3次越冬隊員。樺太犬の訓練も受け持っている。樺太犬を置き去りにしてからというもの、その現実から目をそらしてしたが、樺太犬供出者への謝罪の旅をしている潮田の雑誌記事を読み、気持ちに変化が現れる。
志村麻子/荻野目慶子

志村麻子/荻野目慶子

樺太犬のリキの供出者。潮田がつれてきた子犬のリキを受け取るのを拒否していたが、後に引き取りに行く。
北沢慶子/夏目雅子

北沢慶子/夏目雅子

越智の婚約者。越智の支えになり、第三次越冬隊員募集の時も背中を押す。

ストーリー

昭和基地からポツンヌーテンを登覇し正確な位置、標高を計測し地質を調査することを目的に遠征隊が結成された。屈強な犬15匹と潮田暁隊員、越智健二郎隊員、医師の尾崎勇蔵の3名である。
苦難を乗り越えながら、遠征隊はボツンヌーテンに無事、到着。任務を果たした。
帰路、3人は雪目になってしまった。重量オーバーにならないよう無線機も積んでこなかったので、遭難寸前だった。越智は、タロとジロを離して、昭和基地まで離し、救援を要請しようと提案。2人は受け入れる。
タロとジロは南極で生まれた兄弟だった。タロとジロは無事に昭和基地に戻り、救援隊がかけつけた。
 (1630738)

1年の活動が終り、第2次越冬隊との交代の引継ぎのはずが、悪天候で宗谷が近づけず、セスナで至急、昭和基地から離れることになった。第2次越冬隊が来るはずなので、犬の首輪を締め直した状態で現地を去った。犬たちはこれから訪れることになる自分たちの運命がわかるのか、悲壮な鳴き声をあげる。
悪天候が続き、宗谷は昭和基地に近付くことができず、ついに、第2次越冬は断念。帰国することになった。
 (1630739)

鎖を切って最初に自由になったのは、アンコだった。2番目はジャック、リーダー犬のリキが首輪抜けをした。そして、ジロ、シロが自由になった。ペス、モクたちの何頭かの犬が倒れた。風連のクマも首輪抜けした。タロも自由になり、仲間たちの元へ走った。最後に鎖を切って自由になったのは、デリーだった。
クラックという氷の割れ目に海の満ち引きによって魚などの海の生物が凍ったまま現れることを、犬たちは覚えた。しかし、クラックは犬にとっても危険な場所でデリーがクラックから海に落ち、そのまま飲み込まれてしまった。ゴロは、鎖から抜け出ることができず、そのまま息絶えた。
 (1630736)

潮田は、樺太犬の供出者への謝罪の旅をしていた。
リキを供出してくれた志村麻子に子犬のリキを渡しにいくが受け取ってもらえない。
失意のうちにある潮田の前に越智が現れた。
麻子が潮田を訪ねてきた。リキを受け取りに来たのである。
犬は、全部とはいかないまでも生き抜いている気がする、自分は犬を殺せばよかったと思っていたが、それは間違っている。どんな生き物にも命があって、それを奪う権利はないとそれにやっと気づいたと語った。
 (1630732)

一頭、また一頭と力尽きていく樺太犬たち
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