テレビ女優第一号!黒柳徹子さんのNHK専属女優時代の活動もすごい!
2021年6月7日 更新

テレビ女優第一号!黒柳徹子さんのNHK専属女優時代の活動もすごい!

長年テレビ界で活躍されている黒柳徹子さん。今では司会のイメージが強いと思いますが初めはNHKの専属女優として芸能界入りしています。この頃の活動や交友関係も本当にすごいですよ。

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女優デビューのきっかけ

黒柳徹子さんは、新交響楽団(NHK交響楽団の前身)のヴァイオリニストでコンサートマスターの経験もある父・黒柳守綱と、音大出身の母・黒柳朝との間に生まれた第一子です。

黒柳さん自身も、東洋音楽学校(現:東京音楽大学)声楽科に進学したのですが、オペラ歌手にはなれないということが分かって「自分の子どもに人形劇や絵本の読み聞かせを上手にできるお母さんになろう」と思ったそうです。

そして、絵本の読み聞かせにも役立つかもしれないと思い新聞で見かけたNHK放送劇団の俳優募集に応募したそうです。

変わった動機ですよね。しかも、面接の時には「親に言ったらこんなみっともない仕事を(するのはやめろと言われた)…」、「こういう世界は騙す人が多いから気をつけろという話を聞く」などと言っていたのですが、採用されました。審査は6次審査まであり、6000人の中から13人が劇団員として選ばれたのです。

その時から光るものがあったのでしょうね。

初主演はラジオドラマ!

黒柳徹子さんが女優として初主演したのは「ヤン坊ニン坊トン坊」というラジオドラマでした。1954年から1957年まで放送された人気番組ですよ。

ウォルター・デ・ラ・メアの「サル王子の冒険」が原案になっていて、主人公は猿の三兄弟です。黒柳徹子さんはトン坊を演じました。ちなみに、ヤン防は里見京子さん、ニン防は横山道代さんです。

今でこそ、アニメなどで子どもの声は女性声優もしくは女優さんが担当するのが当たり前ですが、劇作家の飯沢匡さんが「大人でも子どもの声を出せるはずだ」といってオーディションをしたのです。黒柳徹子さんは「絵本の読み聞かせをしたい」というのが夢ですから子どもの声を当てるというのは近いものがあったのかもしれません。この役で黒柳さんの知名度は一気にアップしました。

その後も「チロリン村とくるみの木」「ブーフーウー」などの人形劇で様々なキャラクターの声を演じています。

生放送ドラマ「若い季節 」にも出演

黒柳徹子さんは、1959年に「夜の仲間」というドラマに出演。その後、1961年から1964年まで放送されていたドラマ「若い季節」にも出演されていました。当時はテレビ放送は生。ドラマも生放送が当たり前でした。「若い季節」も生放送のドラマですよ。生放送なので残念ながらドラマのVTRは残っていません。撮影の様子を移したフィルムが残っているだけです。豪華ですし、見られるものなら見てみたかったですね。

内容は銀座にある「プランタン化粧品」と「トレビアン化粧品」というライバル会社を舞台にしたミュージカル風のコメディでした。毎回ゲストが登場するのですが、ゲストが決まってから執筆にとりかかっていました。ですから台本がなかなか完成せず、放送当日の昼に届くなんてこともよくあったんだとか。

それで生で演技していたんですからすごいですよね。

黒柳徹子さんの他には水谷良重さん、坂本九さん、渥美清さん、淡路恵子さん、三木のり平さん、森光子さん、ハナ肇とクレイジーキャッツ、スパーク3人娘(中尾ミエ、伊東ゆかり、園まり)さん、西郷輝彦さん、あおい輝彦さん、いしだあゆみさんといったそうそうたるメンバーが出演されていたんですよ。

1962年、1964年には映画も公開されています。TV版と同じ人も出演されていますが。黒柳さんは映画には出演されていません。(NHK専属だからでしょう)

放送時間は日曜日の20:00 - 20:45。放送終了後は21時から放送していた大河ドラマがこの時間帯にうつり、減殺もこの時間に放送されています。

「夢であいましょう」にも出演

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NHK時代の黒柳さんの代表作といえば「若い季節」のほかに「夢であいましょう」というバラエティ番組もあります。1961年から1966年まで放送されていました。司会はデザイナーの中嶋弘子さんです。1965年に中嶋さんが結婚のため、降板されてから1年間は黒柳さんが司会を務めました。

番組は毎回テーマが決まっていてコント仕立てで進行。合間にジャズの演奏やダンスなどがありました。歌手がコントをしたり、芸人が歌ったりというのはのちのバラエティ番組のでは定番になりましたが当時は斬新だったんですよ。

こちらの番組にも越路吹雪さん、三木のり平さん、渥美清さん、岡田真澄さん、北島三郎さんというそうそうたるメンバーが出演。「ジャニーズ」が初めてテレビ出演した番組でもあります。

また、毎月永六輔さん作詞・中村八大さん作曲の「今月の歌」が作られ、様々な歌手が歌っています。ここから坂本九さんの「上を向いて歩こう」、梓みちよさんの「こんにちは赤ちゃん」、ジェリー藤尾さんの「遠くへ行きたい」といった名曲も生まれているんですよ。今でも愛される歌が数々生み出された番組なんですね。

黒柳さんはNHK専属「女優」ということでしたが、女優というより当時からマルチに活躍されていたんですね。一時期は週にレギュラーが10本以上あり、過労のためすべての番組を降板したということもありました。

その後黒柳さんは舞台女優との差を感じていたため、NHKを退社し文学座附属演劇研究所に入り、3期生として演技の勉強をしました。

若い頃の黒柳さんの活躍は近年ドラマ化もされているので、興味のある方は一度見てみてください。
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