『街角のメルヘン』とは?
『Radio City Fantasy 街角のメルヘン』(ラジオ・シティ・ファンタジー まちかどのメルヘン)は、ファイブエースから1984年7月21日に発売されたOVAである。54分。
アニメーターとして『戦国魔神ゴーショーグン』『ミンキーモモ』『とんでも戦士ムテキング』などの制作に関わってきた故・首藤剛志さん。最近のアニメでは『ポケットモンスター』の脚本も担当されていたことも有名です。そんな首藤剛志さんが18歳のときに初めて脚本を書いたとされるのが『街角のメルヘン』です。
そのあまりにも大胆な内容は、当時のユーザーにはなかなか響かなかったみたい。しかし、当時を知るアニメファンの間では、隠れた名作だと評価する意見も少なくないようです。
ちなみに世界で3番目に発売されたOVA作品のようなので、アニメ史における歴史的な価値という意味でも要チェックのコンテンツといえるでしょう。
『街角のメルヘン』の本編動画・ストーリー
ある年の春。新宿駅西口の地下道で、浩青年は若い娘・裕子に出会う。ぶつかった際に、地下道の闇を舞う裕子のポスター。やがて心を通わした二人は、浩の持つ一冊のノート「街角のメルヘン」の導きで、現実とはまた違う春の世界に入っていく。イメージの中で複葉機に乗り、妖精の国へ向かう二人。そして現実の季節は、夏から秋へと移っていくが…。
箱庭のような新宿副都心の空間、新宿中央公園を中心に綴られた、敢えてドラマ的な起伏を排したアニメ。だが浩と裕子の恋、別離、そして……を語るストーリーの流れがあり、同時に都会の中の四季を淡くも鮮やかな色調で描き切っている。
『街角のメルヘン』の魅力とは?
ミュージックビデオ的な構成?
#フォロワーが知らないだろってアニメを呟いてrtされたら負け
— ☽ろーど❖のぼるん (@road_noboru) May 14, 2018
天使の卵
街角のメルヘン
OVAって物が出だした頃の作品 pic.twitter.com/coUxYL5d0A
【天使のたまご】あの宮崎駿監督も酷評?押井守が5年も業界から干された問題作アニメ! - Middle Edge(ミドルエッジ)
その他にも、ストーリー性よりメッセージ性、細かな描写や音楽との融和性という部分も、両者に共通していように思えます。
余計なことは考えず、感性のみで楽むといった斬新さが『街角のメルヘン』の魅力です。
街角のメルヘン(1984) 視聴完了。
— 氷瞳 (@Hitomi_Cecily) April 18, 2020
天使のたまごと同じく天野さんキャラデザ、発売日もその前年と気になっていたOVA
天使のたまごとは違うかと思ったら同じ領域でした。監督さん違うのに。
合わないと思った、NW色の強いヴォーカル曲と、二人のメルヘンモードが徐々に解けていく凄さ。ポスター欲しい🎠 pic.twitter.com/vjGjCm1sz2
続いては、初期OVAの重要作品にして問題作の『街角のメルヘン』☆
— 吉田正高 (@yoshidamasataka) February 13, 2017
この辺は、とりわけアニメ文化に興味があったり、アートアニメが好きだったりする美大生には、ぜひ鑑賞してほしいなあ♪
あ、もしかして、未DVD化作品だったっけ? pic.twitter.com/vuWi6I5X9A
「街角のメルヘン」
— コノシート@新刊通販中 (@video_vhs) November 23, 2017
アニメ誌で取り上げられたり、ジ・アニメの増刊(ロマンアルバム的な本)が出たり、プッシュされている感があるが、商業的には上手くいかなかったようだ。OVAはSF・美少女路線が主流となり、アート路線の本作や「カリフォルニア・クライシス」はOVA史の中で独特の存在となった。 pic.twitter.com/bRFtjUJLTP
あまり詳細を語らないストーリー
『街角のメルヘン』(1984年)☆
— 吉田正高 (@yoshidamasataka) March 10, 2018
新宿における高校生男女のふとした交錯を描いた超叙情的な一本♪ 全編でヴァージンVSの曲が流れているあたりもポイント高い!このあとのOVAから急速に減っていく「70年代を払拭しきれない80年代初頭のモヤモヤ感」満載の忘れ得ぬ作品! pic.twitter.com/hRcleVDEdE
ここで演出したかったのは、浩と裕子の別れだったのでしょう。二人の距離感と冬の寒さをリンクさせるといった描写は斬新です。寒い冬が過ぎて春を迎える頃、二人は…
ユーザーの想像を膨らませるような手法は、受取り方も人それぞれ。結末すらも、ハッピーエンドなのか、バッドエンドなのか、視聴者に委ねられているのも面白いです。
制作:キティ・フィルム
発売:1984年
巻数:全1巻
(本編54分)