まず、スパイをよく知るためのおさらいから始めましょう!!
フィクション作品などでは派手な活動や大袈裟な破壊工作などする場合も多いが、現実では地味な作業の繰り返しで、破壊工作などは本来は軍隊の特殊部隊の仕事とされる。
また、スパイとなるには自分の正体がバレた時の身の危険は雇われた機関でも保証できないため、スパイに志願する者は数少ないと言われている。スパイ大作戦(ミッション:インポッシブル)の名セリフ「君、もしくは君の部下が捕らえられ、あるいは殺されても当局は一切関知しない」も、あながち間違ってないかもしれない。
ちなみに日本では、戦国時代の忍者が該当しており、明治時代の一連の士族の反乱の初期から『スパイ』としての活動が行われていた。
ほぼ同様の時期に2本のスパイ物が始まる!!
1つは『0011ナポレオン・ソロ』
『0011ナポレオン・ソロ』の主人公
題名に”0011”がなぜ付けられたのか?それは当時映画『007』シリーズが上映され、人気があったためソロの認識番号である”0011”を付けてスパイ物であると認識させたかったのではなかろうか!?。
原題が“Man”と単数であることからも分かるとおり、当初はソロ(ロバート・ヴォーン)を主人公として作られ、イリヤ(デヴィッド・マッカラム)は脇役に過ぎなかった。ところが、次第にイリヤに注目が集まるようになったため出番も増え、ほどなくソロとイリヤがコンビで活躍するシリーズへと変貌した。むしろ、人気ではイリヤ(マッカラム)が、ソロ(ヴォーン)を凌ぐようにすらなった。そのため、二人の不仲説も根強く語られている。しかし、優秀だが女性には弱いソロと、クールに任務をこなす中性的なイリヤという対比が、番組をより面白くしたことに異論は見られない。特に日本ではイリヤ役のデヴィッド・マッカラムは若い女性から熱烈な支持を得て来日の際は大歓迎を受けた。
0011ナポレオン・ソロ 昭和40年 日本テレビ
日本で海外番組がヒットする大事な要素の一つがこの吹替であることを如実に示した典型的な例である。
もう一つが『アイ・スパイ』
1965年9月15日から1968年4月15日まで、アメリカ合衆国NBC系で3シーズンにわたり、82話が放映された。日本(関東地区)では、第1シーズンが1966年にNETで、第2シーズンが『スパイ専科'70』のタイトルで1970年に日本テレビで、第3シーズンが1976年から1977年まで東京12チャンネルで放映された。
I Spy Theme Song
珍しく西部劇とSFが合体したスパイ物だった『0088/ワイルド・ウエスト』
『0088/ワイルド・ウエスト』の主人公たち
西部劇をベースに、アクションやSF的要素を盛り込んだテレビドラマ。1999年にリメイク映画『ワイルド・ワイルド・ウエスト』が制作された。日本では第1シーズンは金曜8時枠の連続ドラマ(1965年12月10日から1966年3月11日まで)、のちフジテレビ系列月曜8時枠の連続ドラマ枠(1966年3月から6月まで)で『0088/ワイルド・ウエスト』というタイトルで放映された。
この番組には銀行強盗や賞金首のならず者など安っぽい犯罪者は登場しない。悪魔の発明品を持ったマッドサイエンティストから透明人間や幽霊や宇宙人(設定上ではあるが)まで出現し、四次元から復讐にやってきたり、タイムスリップもするのである。まさに奇想天外!!「0088/ワイルド・ウェスト」という邦題は8チャンネルのフジテレビで8時からの放送だったので0088とした。やはり、これも”007”がらみか?!
"The Wild Wild West" TV Intro
今、こういう奇想天外なヒーロー作品がないので、貴重なテレビ・シリーズだ。