14部になると後半も後半、中村獅童など現在もまだバリバリの人も出演している。
役名は〝子吉〟だが、子役などではなくれっきとした(?)十手持ちだ。
また14部では1回だけ森繁久彌が登場している。
1996年のことだから文化勲章から約6年後のことであった。
役名は〝子吉〟だが、子役などではなくれっきとした(?)十手持ちだ。
また14部では1回だけ森繁久彌が登場している。
1996年のことだから文化勲章から約6年後のことであった。
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1998年に第15部が作成された後ナショナル劇場の《大岡越前》は一区切りついていたが、2006年にナショナル劇場50周年特別企画のスペシャルドラマとして復活している。キャストは基本的に本編と同じ(多少の入れ違いはある)で、「この話の後、越前は南町奉行から寺社奉行になった」という物語になっている。事実上の最終回であろう。
NHK「大岡越前」(2013年)
先述のナショナル劇場「大岡越前」はTBS、こちらの「大岡越前」はタイトルこそ同じもののNHKなので別物――と思いきや実は後継作品である。
というのも、どちらも制作会社が同じ《C.A.L》
C.A.Lは基本的に時代劇(それこそ「大岡越前」や「水戸黄門」など)をつくっている株式会社だが、他に「ゼロの焦点」「ナースマン」「ぼんくら」などもつくっている。
もちろん完全な後継作品というわけではなく、近い話や似た話をべつのキャストでおおくりするいわゆる《リメイク》である。
……というような関係なのでTBS版の主人公、加藤剛が重要な脇役として登場するなどの〝サービス〟的要素もある。
というのも、どちらも制作会社が同じ《C.A.L》
C.A.Lは基本的に時代劇(それこそ「大岡越前」や「水戸黄門」など)をつくっている株式会社だが、他に「ゼロの焦点」「ナースマン」「ぼんくら」などもつくっている。
もちろん完全な後継作品というわけではなく、近い話や似た話をべつのキャストでおおくりするいわゆる《リメイク》である。
……というような関係なのでTBS版の主人公、加藤剛が重要な脇役として登場するなどの〝サービス〟的要素もある。
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主演として大岡忠相役についているのは〝少年隊〟の東山紀之。
少年隊は2015年にデビュー30周年を迎えており、2018年現在も活動中。それらに絡んで「少年隊がお奉行に……?」というコメントもあったようだが立派に演じきっており、作中では加藤剛(NHK大岡越前の主役)をお白州で裁く――ということもやったようだ。
なお、
少年隊は2015年にデビュー30周年を迎えており、2018年現在も活動中。それらに絡んで「少年隊がお奉行に……?」というコメントもあったようだが立派に演じきっており、作中では加藤剛(NHK大岡越前の主役)をお白州で裁く――ということもやったようだ。
なお、
メンバーは現在全員壮年期を迎えているが、今でもグループ名は「少年隊」である。
という記述もある。これについてはノーコメントでいかせてもらおう。
他にも高橋長英、寺島進、越前の父親・大岡忠高役に津川雅彦など実力派が顔を並べている。
徳川吉宗役は平岡大。過去に忠相に捕まって裁かれた話や、岡っ引きの態度に怒り岡っ引き廃止を言い出すエピソードもしっかり存在している。
NHK版には毎回ゲストキャラクターが登場するという楽しみがある。
時代劇にはエピソードにおけるサブキャラクターに特殊なゲストを呼ぶのは一種の恒例だが(個人的には「陽炎の辻~居眠り磐音 江戸双紙~」に出ていた武藤敬司が印象深い)、大岡越前はシリーズものなので出演者と作品の関係がおもしろい。
具体的に言うと1期の2話には左とん平、薗田正美が出演しているし、3話には杉田かおるがいる。7話には西岡徳馬。彼らはNHK版の出演者。
その流れで、というわけではないが、8話には井上和香、2期9話に中村玉緒、2017年のスペシャルにはブラザートム(!)といったゲストが参加している。
2017年のスペシャルは加藤剛が出演した回でもある。
他にも高橋長英、寺島進、越前の父親・大岡忠高役に津川雅彦など実力派が顔を並べている。
徳川吉宗役は平岡大。過去に忠相に捕まって裁かれた話や、岡っ引きの態度に怒り岡っ引き廃止を言い出すエピソードもしっかり存在している。
NHK版には毎回ゲストキャラクターが登場するという楽しみがある。
時代劇にはエピソードにおけるサブキャラクターに特殊なゲストを呼ぶのは一種の恒例だが(個人的には「陽炎の辻~居眠り磐音 江戸双紙~」に出ていた武藤敬司が印象深い)、大岡越前はシリーズものなので出演者と作品の関係がおもしろい。
具体的に言うと1期の2話には左とん平、薗田正美が出演しているし、3話には杉田かおるがいる。7話には西岡徳馬。彼らはNHK版の出演者。
その流れで、というわけではないが、8話には井上和香、2期9話に中村玉緒、2017年のスペシャルにはブラザートム(!)といったゲストが参加している。
2017年のスペシャルは加藤剛が出演した回でもある。
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さてNHK「大岡越前」であるが、2013年に1期をやった後、2014年に2期「大岡越前2」、2016年に3期「大岡越前3」、2017年の新春時代劇スペシャルをはさみ2018年に「大岡越前4」を放送している。
……で、その文脈で出てくるのか今回の2019年新春時代劇《大岡越前スペシャル~親子をつなぐ名裁き~》となるわけである。
これについては別記まとめているのでそちらを参照していただきたい。
……で、その文脈で出てくるのか今回の2019年新春時代劇《大岡越前スペシャル~親子をつなぐ名裁き~》となるわけである。
これについては別記まとめているのでそちらを参照していただきたい。
「炎の奉行 大岡越前守」(1997年)
次の作品紹介に移ろう。
1997年の年始に放送されたのは「炎の奉行 大岡越前守」である。
これは現在の《新春ワイド時代劇》にあたる枠なので、20年前の《大岡越前スペシャル》というとらえかたもできるかもしれない。
ただし局はNHKでもTBSでもなくテレビ東京である。そして製作は松竹。
1997年の年始に放送されたのは「炎の奉行 大岡越前守」である。
これは現在の《新春ワイド時代劇》にあたる枠なので、20年前の《大岡越前スペシャル》というとらえかたもできるかもしれない。
ただし局はNHKでもTBSでもなくテレビ東京である。そして製作は松竹。
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《炎の奉行》はまずストーリーが豪華であることを特筆しておきたい。
構成は全6部からなり、1部と2部で赤穂浪士の討ち入り事件をとりあげる。いわゆる忠臣蔵だ(越前はどうやって絡んだのだろうか)。
4部には絵島生島事件、5部では雲霧仁左衛門の登場、そして最後の6部では天一坊事件が扱われている。江戸の大事件のバーゲンセールというやつである。
主演は12代目市川團十郎。特別出演に中村勘九郎がいたりもする。
注目しておきたいのは津川雅彦、西岡徳馬、左とん平といったメンバーがこちらでも出演していることあたりか。
構成は全6部からなり、1部と2部で赤穂浪士の討ち入り事件をとりあげる。いわゆる忠臣蔵だ(越前はどうやって絡んだのだろうか)。
4部には絵島生島事件、5部では雲霧仁左衛門の登場、そして最後の6部では天一坊事件が扱われている。江戸の大事件のバーゲンセールというやつである。
主演は12代目市川團十郎。特別出演に中村勘九郎がいたりもする。
注目しておきたいのは津川雅彦、西岡徳馬、左とん平といったメンバーがこちらでも出演していることあたりか。
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「名奉行! 大岡越前」(2005年)
名奉行!大岡越前|365日時代劇だけを放送する唯一のチャンネル時代劇専門チャンネル
娘・香織(水橋貴己)と二人暮らしの南町奉行・大岡越前守忠相(北大路欣也)は、与力の笹倉采女(金田明夫)と池田大助(冨田翔)、密偵のおりん(涼風真世)らの助力をえて、江戸の町を騒がす事件を裁いていく……。
比較的近年のドラマなので軽く触れるにとどめよう。
2005年に1部が、2006年に2部が放送されたテレビ朝日の時代劇である。
テレビ朝日だからか《大岡越前の一代記を数シリーズに渡ってお届け!》というよりかは《名奉行大岡越前のエピソードを毎週お届け》といった印象がある。つまり1話完結型。
TBS版、NHK版ではけっこうな割合で史実の大岡越前(いわゆる大岡政談や吉宗との関係など)が物語に登場するが、《名奉行!》はそうでもない。
……ので、歴史と関わるダイナミックさで言うといまいちかもしれないが江戸の市井を描く安定感は抜群である。だって〝脚本に藤井邦夫がいる〟から。
主演は北大路欣也。1943年生まれのひとなので、この時は60歳を過ぎたところか。
越前が町奉行として活躍していたのは1717年から1736年までで、年齢にすると30歳から50歳の間ということになる。
年齢としてはひとまわり下の役ということになるが、時代劇はカツラを使うので年齢の印象がだいぶ変わる。
何より北大路欣也当人が若いのである。動きはきびきびしており台詞もはっきりしている。特にテレ朝版の《大岡越前》は〝わりと町をふらふらしている、仕事もできるが親しみやすいお奉行さん〟といった風ではなく〝人の心をよく理解してくれる、奉行所のトップ〟という雰囲気が強い。具体的に言うと裃をつけたりした堅い服装が似合うのである。これが北大路欣也によく似合う。
もちろん作品全体が堅いわけではない。越前が全体的に引き締まっているので、サブキャラクターやゲストがあっけらかんとしていることが多いのである。
ただあまりに間抜けすぎると空気が軽すぎてコメディになってしまう。すると越前が浮く。
この問題の解決にあたってはは脚本の腕が光っていた。
解決方法は簡単、〝武士の登場を少なくする〟のである。
これをすることによって基本的には町人の明るい、騒がしい物語を描きながら、不都合が発生した時に越前を始めとする同心達が活躍して手際良く解決していく。そして江戸はまた日常に戻る――。
似たような武士の扱い方は「八丁堀の七人」あたりでも見受けられるかもしれない。
《名奉行!》は暴れん坊将軍などと同じ、本来の江戸時代劇の《ヒーロー》を扱った作品だった。
2005年に1部が、2006年に2部が放送されたテレビ朝日の時代劇である。
テレビ朝日だからか《大岡越前の一代記を数シリーズに渡ってお届け!》というよりかは《名奉行大岡越前のエピソードを毎週お届け》といった印象がある。つまり1話完結型。
TBS版、NHK版ではけっこうな割合で史実の大岡越前(いわゆる大岡政談や吉宗との関係など)が物語に登場するが、《名奉行!》はそうでもない。
……ので、歴史と関わるダイナミックさで言うといまいちかもしれないが江戸の市井を描く安定感は抜群である。だって〝脚本に藤井邦夫がいる〟から。
主演は北大路欣也。1943年生まれのひとなので、この時は60歳を過ぎたところか。
越前が町奉行として活躍していたのは1717年から1736年までで、年齢にすると30歳から50歳の間ということになる。
年齢としてはひとまわり下の役ということになるが、時代劇はカツラを使うので年齢の印象がだいぶ変わる。
何より北大路欣也当人が若いのである。動きはきびきびしており台詞もはっきりしている。特にテレ朝版の《大岡越前》は〝わりと町をふらふらしている、仕事もできるが親しみやすいお奉行さん〟といった風ではなく〝人の心をよく理解してくれる、奉行所のトップ〟という雰囲気が強い。具体的に言うと裃をつけたりした堅い服装が似合うのである。これが北大路欣也によく似合う。
もちろん作品全体が堅いわけではない。越前が全体的に引き締まっているので、サブキャラクターやゲストがあっけらかんとしていることが多いのである。
ただあまりに間抜けすぎると空気が軽すぎてコメディになってしまう。すると越前が浮く。
この問題の解決にあたってはは脚本の腕が光っていた。
解決方法は簡単、〝武士の登場を少なくする〟のである。
これをすることによって基本的には町人の明るい、騒がしい物語を描きながら、不都合が発生した時に越前を始めとする同心達が活躍して手際良く解決していく。そして江戸はまた日常に戻る――。
似たような武士の扱い方は「八丁堀の七人」あたりでも見受けられるかもしれない。
《名奉行!》は暴れん坊将軍などと同じ、本来の江戸時代劇の《ヒーロー》を扱った作品だった。
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