「たんけんぼくのまち」とは
『たんけんぼくのまち』は、1984(昭和59)年にスタートした小学校3年生社会科の学校放送番組。店員として働いている「チョ―さん」が、働いている人たちの姿や地域社会の仕組みを配達用の自転車「チョ―さん号」に乗って調べていき、毎回、手書きのイラスト地図にまとめて発表するスタイルをとっていた。
ダジャレあり、コントありの構成で、笑いながら町や社会のしくみが楽しく学べる番組は、当時の子どもたちから熱烈な人気を集め、舞台の町を変えながら8年間にわたり続いた。
これまでの学校放送番組といえば、教科書に準拠した内容を、視覚的にわかりやすく説明するのが主な目的であり、『たんけんぼくのまち』のようなダジャレやパロディ、アドリブ的な演出といった「遊び」の要素が盛り込まれるのは、極めて異例であった。
修行先のおじさん・おばさん
たった15分の番組を1本収録するために、毎回4泊5日のロケを行っていたのだとか。
子どもたちの夢を壊さないよう、チョーさん宛のファンレター(地図やイラストなど)の宛先は、収録していた市の郵便局留めにしていたそう。
たんけん地図
地図を描くシーンは早送りだったため、さらさらと描いているように見えましたが、実際は地図1枚を描くのに4時間、慣れるまでは半日もかかっていたのだとか。すごい!
NHK教育テレビ「たんけんぼくのまち」テーマソング - YouTube
こちらはチョーさんバージョンです。
主人公・チョーさんってどんな人?
明るく仕事熱心でおじさん・おばさんからの信頼も厚いチョーさんですが、かなりのうっかり者で失敗をする事も多く怒られる事もしばしば。
犬がとても苦手で、毎年4月中旬の放送では犬に吠えられて逃げ、その後「犬が苦手なんだ」と喋るのが定番となっていました。
「たんけんぼくのまち」第1回当時のチョーさん
26歳の男性が10代の青年を演じていたとは…驚きです。
ワンワン
「たんけんぼくのまち」では犬嫌いという設定だったチョーさんも、今は犬の着ぐるみを着ているんですね。
ぼくのまちの舞台
1990年度:長野県岡谷市
1991年度:神奈川県三浦市
2009年12月31日の『たんけんぼくのまち あの愛をもう一度』にも登場。チョーさんが拠点としていたお店は子供に引き継がれていましたが、おじさん・おばさんとも元気で、2階のチョーさんの部屋には黄ばんだ探検地図が保存されており、チョーさんが感動して新たな探検地図を作成しました。
「社会科嫌いの子どもを何とかしたい!」という思いから制作された番組でした。