実際にヤンキーの女学生を主役として撮られた「夜をぶっとばせ」。これは裏ヤンキー映画の決定版ですね。
2020年2月24日 更新

実際にヤンキーの女学生を主役として撮られた「夜をぶっとばせ」。これは裏ヤンキー映画の決定版ですね。

1983年、大ヒットしたヤンキー映画「積木くずし」に対抗するかのようにして制作された「BLOW THE NIGHT 夜をぶっとばせ」。目玉は主役に実際のヤンキー女学生だった高田奈美江を据えたことでしょう。お世辞にも演技が上手いとは言えませんが、カワイイんです。ヤンキー好きにはたまりませんよ。また、デビュー前のストリート・スライダーズのライブシーが観れるのも目玉です。

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映画のタイトルでもある「Blow The Night!」は、ストリート・スライダーズのデビュー曲でもあります。

ストーリー

十五歳の高田奈美江は東京近郊にある地方都市の中学に転校してきた。赤いチリチリの髪、眉毛を剃って、ロングスカートの彼女は学校では相手にされなくても、地元の暴走族とはすぐに親しくなった。そんな奈美江は、不良学生のリンチにメゲずに反撃する木戸尚也に惹かれていき、保健室のベッドにしけこんだりした。奈美江たちはシンナーをやって補導されるが、親たちはオロオロするばかりで責任を学校になすりつける。

Blow the Night 夜をぶっとばせ

シンナーでラリッている高田奈美江が女教師から注意を受けるシーンです。なかなか良いですね。
やがて、木戸は奈美江と別れ、彼女の妹、奈津子と付き合うようになった。木戸との思い出の写真を焼きすてた奈美江は自分の手首を煙草の火で焼いた。熱さは感じなかったが、言いようのない寂しさが奈美江を襲う。学校ではついに暴発が起きた。授業中のささいなトラブルから生徒たちの反乱が始まり、校内にはロックが鳴り響き、ふだん憎まれていた教師は袋叩きにされる。怒号がとびかい、バリケードが作られ、生徒たちは荒れ狂う。奈美江にとっての本当の祭りが始まったのだ。...
BLOW THE NIGHT 夜をぶっとばせ

BLOW THE NIGHT 夜をぶっとばせ

最後は卒業式を終えた高田奈美江が、大人っぽい服で新宿に降り立ちスカウトに声を掛けられながらも無視してスタスタと歩いていくところで終わります。

このラストシーンは他人の声に惑わされず、自分の将来をしっかりと決め、自分の足で歩き出しているかのように描かれています。
ただ、その先にあるのは歌舞伎町、風俗街です。
それにしてもこの映画、カメラがほとんど動きません。固定のままです。ズームされることもパーンされることもほとんどありません。
このことでどのような効果を狙ったのかはわかりませんが、画面に躍動感がなく、結果として独特のB級映画となっています。ファンにはたまらないところでしょう。

ところで、この映画で描かれるもう一人の主人公、河合理佳子を演じたのは可愛かずみです。
可愛かずみ

可愛かずみ

名前のとおりカワイイですね。その彼女が洋服を着替えるというファンにとっては美味しいシーンがあるのですが、これがカメラを固定したままの長回しで撮られています。

すれちがい-TheStreetSliders

このシーンに限らず、全体にこんな感じで撮影されています。なんか奇妙な感じですよね。ストリート・スライダーズの演奏は最高なのですが、ここもカメラがほとんど固定されているためハリーのアップのみとなっています。独特の映像美ということですね。

現在ではソフトが廃盤となっていますので、なかなか購入するのは難しいと思われる「BLOW THE NIGHT 夜をぶっとばせ」ですが、本編がアップされていますので、お楽しみください。

夜をぶっとばせ!(BLOW THE NIGHT)

本編
めちゃくちゃな映画だ。今2017の時代では、放映なんて絶対出来ない。よくこんなのが、映画として街の映画館で放映されたのが信じられない。時代が違ったんだな。
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  • ただのおばちゃん 2020/6/5 23:28

    懐かしぃー!その一言
    当時はヤンキードラマ、映画沢山あったけれど氷のように冷たく尖った気持ちを描いた物は、共感出来るものは無かった。それだけに夜をぶっ飛ばせは自分と重なる映画だったな。

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