音楽について造詣が深いタモリ
ミュージックステーションで、B'zが来ようが、ミスチルが来ようが、海外の大物アーティストが来ようが、一切、ポーカーフェイスを崩さず、ルーティンワークに徹する男・タモリ。しかし、その無関心っぷりは仮の姿。本当はジャズをこよなく愛する、筋金入りの音楽フリークであり、自身もマイルス・デイビスを敬愛してやまないトランペット奏者としての顔を持ち合わせています。
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小沢健二の曲を「生命最大の肯定」と賞賛
ジャズに関してある程度雄弁になるタモリも、J‐popに関して言及することはほとんどと言って良いほどありません。唯一明確に評価した日本人アーティストといえば、小沢健二くらいなものでしょう。
タモリは小沢10枚目のシングル『さよならなんて云えないよ』に出てくる「左へカーブを曲がると光る海が見えてくる 僕は思う! この瞬間は続くと!いつまでも」という歌詞を挙げて、「生命最大の肯定」とまで賞賛しているのです。後にも先にも、タモリがオフィシャルな場でここまで絶賛したのは、オザケンを除いて存在しません。
タモリは小沢10枚目のシングル『さよならなんて云えないよ』に出てくる「左へカーブを曲がると光る海が見えてくる 僕は思う! この瞬間は続くと!いつまでも」という歌詞を挙げて、「生命最大の肯定」とまで賞賛しているのです。後にも先にも、タモリがオフィシャルな場でここまで絶賛したのは、オザケンを除いて存在しません。
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大のフォークソング嫌いで有名だった
逆にかつてタモリが毛嫌いしたミュージシャンと言えば、フォークソング系の歌手全般です。「友達なんかいらない」「やる気のある者は去れ」の名言から陰キャラ、ないし暗いものを全肯定する人なのかと思われがちなタモリですが、その思想はそう単純なものでもないらしく、フォークソングを「暗いから嫌い」とバッサリ切り捨てているのです。
そう言ったかと思えば、筑紫哲也との対談で「根が明るいやつは、もうオレは付き合う必要はない」と根明をくさしてみたりと、ちょっとこの人複雑。まぁ、おそらく、オザケンを肯定して、フォークを否定しているあたり、「歌くらいは希望が持てるものを」という思想が、タモリの音楽観を支配しているのでしょう。
そう言ったかと思えば、筑紫哲也との対談で「根が明るいやつは、もうオレは付き合う必要はない」と根明をくさしてみたりと、ちょっとこの人複雑。まぁ、おそらく、オザケンを肯定して、フォークを否定しているあたり、「歌くらいは希望が持てるものを」という思想が、タモリの音楽観を支配しているのでしょう。
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さだまさし、そして小田和正を名指しで批判
もちろん、音楽の好みが人それぞれである以上、「フォーク」というジャンル全般をタモリが嫌っていたとしても、何ら問題はありません。しかしながら、さだまさし、そして小田和正率いるオフコースを自身のラジオにおいて名指しで批判していたために、良からぬ禍根を生むことになったのです。
普通ならば、タモリが批判的な見解を示した以上、どのテレビ局関係者も小田との共演など考慮にも入れないはず。それどころか、今だったら、タレントクロークですれ違いさえしないよう、入念に互いのスケジュールを練り上げることでしょう。けれども、80年代の遊び心ある『いいとも!』において、そんな不文律がまかり通りことはなく、あえて、タモリと小田の共演という危険すぎるタブーに挑戦したのです。
普通ならば、タモリが批判的な見解を示した以上、どのテレビ局関係者も小田との共演など考慮にも入れないはず。それどころか、今だったら、タレントクロークですれ違いさえしないよう、入念に互いのスケジュールを練り上げることでしょう。けれども、80年代の遊び心ある『いいとも!』において、そんな不文律がまかり通りことはなく、あえて、タモリと小田の共演という危険すぎるタブーに挑戦したのです。
そして始まった、タモリvs小田和正
決戦の火ぶたが切って落とされたのは、1984年2月13日。かねてより、タモリが自分を悪く言っていることを知っていた小田は、対決姿勢満々で登場。口元にはうっすらと不敵な笑みを浮かべていました。
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対するタモリも一切、ひるむ様子はありません。小田はタモリの2年年下ですが、芸歴は小田のほうが5年先輩。芸能界では年齢関係なく、先に入ったほうが偉いという暗黙のルールなどお構いなしに小田へ真っ向勝負を挑みます。
タモリが「レコードをお出しになった?」と小田の新譜について話を振ると、「きっと気に入らないと思いますけど…」と先制パンチ。それにも臆することなく、タモリがいつものようにフォークがなぜ嫌いかという持論を展開すると、「専門的な話をしてもつまらないから」とまたしても、フックを仕掛けます。これには、タモリもカチンときたのか「バカにしてるんですか」と反論。観客はどこで笑っていいのかわからないといった様子で、困惑気味に乾いた苦笑を響かせており、終始、ピリついたムードがスタジオ全体に漂っていました。
タモリが「レコードをお出しになった?」と小田の新譜について話を振ると、「きっと気に入らないと思いますけど…」と先制パンチ。それにも臆することなく、タモリがいつものようにフォークがなぜ嫌いかという持論を展開すると、「専門的な話をしてもつまらないから」とまたしても、フックを仕掛けます。これには、タモリもカチンときたのか「バカにしてるんですか」と反論。観客はどこで笑っていいのかわからないといった様子で、困惑気味に乾いた苦笑を響かせており、終始、ピリついたムードがスタジオ全体に漂っていました。
2015年には30年ぶりの和解を果たす
この“戦い”以降、30年以上の長きに渡って、一度も共演することがなかったタモリと小田。しかし、2015年2月8日、歴史的瞬間が訪れます。それは、フジテレビの中村光宏&生野陽子両アナウンサーの結婚披露宴でのこと。たまたま会場に居合わせたタモリと小田が歩み寄って握手を交わし、ついに“和解”を果たしたというのです。『いいとも!』での確執を知る者にとっては何とも感慨深い邂逅。わだかまりもすっかり溶けたのであれば、また、テレビで2人そろってトークをしている姿を見てみたいものです。
タモリ&小田和正、ショーパン挙式で和解 - 芸能ニュース : nikkansports.com
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(こじへい)
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