ファミコンソフト【サッカー】の概要
ファミコンでは第一作目となるサッカーゲームにあたり、任天堂が発売したスポーツジャンルとしては
・ベースボール(1983年)
・テニス(1984年)
・ゴルフ(1984年)
に続く任天堂のスポーツゲーム第四弾となっています。
ファミコンソフト【サッカー】のプレイ動画・ゲーム内容
細かいルールは再現されていませんでしたが、オフサイド(ゴール前での待ち伏せ禁止)の反則はあります。
また、現実のサッカーと大きく異なるのがチーム構成人数。
本来は、1チーム11人で戦うサッカーですがファミコン【サッカー】では1チーム6人(キーパー含む)で試合を行います。
操作するのはボール保持プレイヤー(攻撃時)か、最もボールに近い選手となり、操作選手以外はCOMが自動で動くシステムとなっています。
実際のゲームがどのような感じなのかは、プレイ動画をご覧になった方が判りやすいかもしれません。
ファミコン 任天堂 サッカー Soccer
●ゲーム開始前に選べるチームは全7か国
チームセレクトで選べる国は以下の7か国で、どの国を選んでも強さに違いは無い点が大きな特徴です。
・アメリカ(USA)
・イギリス(GBR)
・フランス(FRA)
・ドイツ(FRG)
・ブラジル(BRA)
・日本(JPN)
・スペイン(ESP)
イングランドではなくイギリス表記である点や、サッカー強豪国のアルゼンチンやオランダなどが無いのにアメリカはしっかり入っているなど、選べる国のセレクトや表記に時代を感じますよね。
●試合時間
15分ハーフ、30分ハーフ、45分ハーフの3種類から試合時間を選ぶ事が出来ます。
但し、ゲーム内の時間表記と現実時間には差があります。
例として15分ハーフを選んだ場合、実際にかかる時間はおよそ3~4分程度なので現実より3倍程度の速度で時間が経過する仕様となっています。
ファミコンソフト【サッカー】の売上本数
プレイ動画を見ても、決してゲームとしての完成度は高かったとは言えない【サッカー】はなぜここまでの売上を記録したのでしょうか。
ファミコンソフト【サッカー】が売れた理由
ここからは、ミリオンヒットを記録した理由やその背景について考察していきたいと思います。
キャプテン翼の影響
1970年代までの日本国内では、スポーツと言えば野球や相撲が主流でした。
サッカーやテニスなど、現在の日本では人気のスポーツも当時は一部の愛好家が行うだけで大衆に浸透するまでには至っていなかったのは間違いありません。
しかし、キャプテン翼の影響は多くのサッカー少年を生み出すきっかけとなり、後のサッカーブームが起こるきっかけになったほどの人気ぶりでした。
事実、キャプテン翼を読んでサッカーを始めた少年たちが1991年に発足したJリーグで日本のサッカーブームをけん引しており、多くのプロサッカー選手がその影響を語っています。
ファミコンソフト【サッカー】が発売されたのは1985年なので、まさにキャプテン翼の影響をモロに受けた少年たちに刺さったジャンルのゲームだったことは言うまでも無いでしょう。
対人戦がとにかく面白かった!
実際、一人用として楽しむだけなら1日で飽きるレベルかもしれません。
しかし、これが友人同士で対人戦を遊ぶと大盛り上がりの神ゲーに変貌します。
ゲームとしてはシンプルで操作性にも幅が無い事が、逆に対人戦では良いスパイスとなりゲームにあまり不慣れなサッカー少年でも簡単に白熱した試合が楽しめるゲームでした。
パスが通りにくい、ドリブルのタッチが大きい、などのゲームとしての雑な作りが逆に盛り上がる要素でもあり、ワイワイとみんなで楽しめるゲームだった事も売上が伸びた一つの要因だったと考えられるのです。
スポーツゲームというジャンルへの信頼感
ファミコンソフト自体が少なかった1983年からの数年間は、2人でプレイできるゲームも少ない時代でした。
その点、スポーツジャンルのタイトルは全て対人戦が可能(テニスのみダブルスの協力プレイ)だったため、大人から子供まで大人数で盛り上がるゲームとして認知されていた事も大きいと言えます。
一人で黙々とゲームをやるよりも、友人同士や家族でゲームを楽しみたいという需要は多く、サッカー人気も相まってファミコン【サッカー】は153万本もの売上を達成できたのです。
まとめ
サッカーファンやゲームファンから見れば、クオリティは決して高くない作品ではありますが、令和の現代においても対人戦は絶対に盛り上がると自信を持ってオススメ出来るタイトルです。
レトロゲームが好きな方なら、友人や家族と共にサッカーを楽しめば素籠り生活中でも白熱した時間を過ごせるハズですよ!
以上、ファミコンソフト【サッカー】に関する情報をお届けしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。