【貧乏だった私を救ったPC】カシオのMSX【PV-16】
2017年10月12日 更新

【貧乏だった私を救ったPC】カシオのMSX【PV-16】

この記事は懐かしいゲームの攻略法などは書いておりません。貧乏な中坊がパソコンをやっと買い、あれこれやっただけの記録です。懐かしくて涙が出るような記事ではありませんが、可哀そうで涙が出るかもしれません。貧乏人を救い、結果MSX自体を過去のものにしてしまったとの噂もある「カシオのMSX」についての記事です。

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1986年1月15日、いざ、秋葉原へ。

1986年1月15日、いざ、秋葉原へ向かいました。
なんで日付を記憶しているかというと、当時は、「成人の日」は1月15日に固定されていたからです。
お年玉をかき集め、正月気分も抜けたこの日、東京は快晴でした。
今でも覚えています。

秋葉原へ行き、電器店で、無事「CASIO PV-16」を29,800円でゲット!!。
オマケで野球のゲームのカセットソフトをつけてくれました。

「ベーマガ」がバイブルに。

ベーマガは、アマチュアの投稿作品とは思えないようなハイレベルのゲームのプログラムが1冊に何本か掲載されていました。
しかし、貧乏な中坊はベーマガそのものを本屋では買いません。
図書館に置いてあるベーマガのバックナンバーを借ります。

「10円コピー」をはじめて使う中学生。

図書館で借りたベーマガですが、長大なプログラムを一気に打ち込むことはできません。
そこで、「コピー機」というものの存在を知ります。
とは言っても、コピーなんてどうやって取ればいいのかわかりません。
ようやく小田急線の東北沢駅北口にある写真屋さんに10円コピーがあることを知り、きれいなお姉さんに使い方を尋ねながら、なんとかコピー。
そのお姉さんも、中学生がプログラムの書いてある本をコピーする光景など目にしたことがなかったようで、「ずいぶん難しいことをやっているのね」と言われたのを覚えています。

10円コピーも、今のようにコピー機の横に10円を入れる機械があるわけではありません。
とりあえずコピーして、コピーしたものをレジに持っていき、店員さんが人力で枚数を数えて、「はい、○○円です。」という仕組みでした。

いよいよプログラムの入力へ。

プログラム入力に欠かせないのが「定規」。

プログラム入力に欠かせないのが「定規」。

紙にびっしり書かれたプログラムを入力するためには、自分が今どこを入力しているのかわかるために、定規を置き、1行打ち込むたびに定規をずらしていきます。

プログラムを打ち終えたら、まず「セーブ」。

プログラムを打ち終えたら、まず、一番先にやることが「セーブ」。
今でいうところの、「名前をつけて保存」ってやつですね。

当時のプログラムの名前に付けられる文字数は、確か「6文字」だったと思います。
しかも、たとえば、「ボウリング」のゲームだったとして、「ボ」で一文字ではなく、「ホ」と「”」の2文字にカウントされてしまうのです。
なので、「ボウリンク」しか、記録できません。
「影さんのお百度参り」というゲームにいたっては、名前は「オヒャクト」です。
あ、もちろん漢字なんて一切打てません。

なぜデバグする前にセーブするかというと、プログラムの多くには、「マシン語」という、16進数で書かれた数字とAからFまでのアルファベットの羅列があり、そこを1つでも間違うと、「暴走」と呼ばれる、今では「フリーズ」のことですね、それが起き、電源を切るしか方法はありません。
今のように、ハードディスクがあるわけでもないので、暴走すると、セーブしていないプログラムは、跡形もなく消え去ります。
なので、まずは間違っていようがいまいが、とにかく最初にやることは、「セーブ」なのです。
これを忘れて何度悲惨な目にあったことか・・・。

トランジスタラジオカセットにセーブ。プログラムは「録音」するもの。

トランジスタラジカセ。

トランジスタラジカセ。

当然モノラルでございます。
プログラムを記録する時のコツは、「CSAVE”○○”」と入力して、エンターキーを押すだけではダメなのです。
トランジスタラジカセは、たまたま家にあったものは一応「リモートスイッチ」がついていましたが、あくまでも専用のマイク専用なので、パソコンから録音のケーブルを差し込むと、構造上プラグがぶつかってリモートスイッチのプラグが差し込めませんでした。

そして録音。
当然CSAVEの後にエンターを押す前に録音が始まらなければなりません。
懐かしい行動だと思いますが、ラジカセって、「REC」と「PLAY」を同時に押さないと、録音できないんですよね。

なので、両方のボタンを押してから、パッとエンターキーを押し、セーブが終わったらすぐに「STOP」ボタンを押す、ということを何回もやっていました。

どこにプログラムがあるか「カウンタ」を紙に記録。

カセットテープは、プログラムを何本も録音していくと、どこに何のプログラムが入っているのかわからなくなります。
そこも家にあった「NATIONAL」製ラジカセは結構当時としては高性能で、3桁の「カウンタ」がついていました。
なので、それを記録し、「カウント000-100 ボウリング 101-200 カーレース」などと、記録していくのがジバニャンLOVEにとっては当たり前でした。

デレコ(データレコーダー)を買ってもらう。

 (1928250)

どういう風の吹き回しか、親が機嫌がいいのか、あこがれの「デレコ」を買ってもらうことに!。
今まではトランジスタラジカセと共用だったので、パソコンのデータを記録したテープから、音楽を聴くテープに替えると、カウンタがくるってしまいます。
そのため、このカセットがどの位置で止まっているかを記録しておく必要がありました。
それが、専用のデレコがあれば、その手間がなくなります。
しかも、リモートスイッチのケーブルが使える!ってことは自動でカセットが動き、自動で止まるんです!!。
この2つはでかかったですね。
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