イギリスの映画監督として著名なニコラス・ローグさんが23日、亡くなっていたことが明らかとなりました。90歳でした。なお、死因は明らかにされていないとのこと。
ニコラス・ローグさんは、1928年生まれ。「華氏451(1966年)」「遥か群衆を離れて(1967年)」などで撮影を担当したのち、1970年、ローリング・ストーンズのミック・ジャガー主演の映画「パフォーマンス 青春の罠」で映画監督デビュー。1976年にはデヴィッド・ボウイ初主演のSF映画「地球に落ちて来た男」などを手がけました。1999年には第2回英国インディペンデント映画賞「生涯功労賞」を受賞しています。
1966年に撮影を手掛けた「華氏451」。フランソワ・トリュフォーの監督によるイギリスの長編SF映画で、活字の存在しない未来の世界を描いたレイ・ブラッドベリの小説を、映像化したものです。
1967年に撮影を手掛けたイギリス映画「遙か群衆を離れて」。イギリスの文豪トーマス・ハーディ原作によるラブロマンスで、ジョン・シュレシンジャーが監督を務めました。アカデミー作曲賞にノミネートされた作品でもあります。
1970年の初監督作品「パフォーマンス 青春の罠」。ミック・ジャガーの主演映画としても有名であり、暗黒街のチンピラ・チャスと元ロックスターのターナー、そして彼のふたりの恋人を描いた作品です。
1976年に監督を務めたSF映画「地球に落ちて来た男」。ウォルター・テヴィス原作のSF小説の映画化であり、デヴィッド・ボウイの初主演映画としても有名です。この作品により、デヴィッド・ボウイは第4回サターンSF映画賞主演男優賞を受賞し、ニコラス・ローグ監督の名声も最高潮に達しました。
1981年のイギリス・アメリカ合作映画「錆びた黄金」。「戦場のメリークリスマス」のジェレミー・トーマスの製作で、1943年に実際にバハマで起きた話が元になっています。上述のような数々の名作を世に送り出してきたニコラス・ローグさんの訃報に、世界中の映画関係者が彼を悼むコメントを発表しています。ご冥福をお祈り申し上げます。